(株)TRUソリューションズ

Stake-Holder-Management
あらゆる場面に重要な「ステークホールダー・マネジメント」

   【あらゆる場面に「ステークホールダー・マネジメント」

    忘れてはならない「ステークホールダー視点」

「ステークホルダー(stake-holder)」とは?

企業・行政・NPO等の利害と行動に直接・間接的な利害関係を有する者を指す。
また、日本語では利害関係者という。具体的には、消費者(顧客)、従業員、
株主、債権者、仕入先、得意先、地域社会、行政機関などを指す。(Wikipedia)

一般的に企業などで「ステークホールダー」と呼ばれる場合は、CSRとの関係
で扱われるケースが多く、また企業サイドから見て『外部』を中心に指すよう
だが、その場合、一般的に「お客様」「従業員」「取引先」「地域社会(環境)」「株主」
など大雑把なくくりになっている。

また、CS(顧客満足/Customers Satisfaction)やES(従業員満足/Employees
Satisfaction)が叫ばれて久しい。また、CSR(社会貢献/Corporate Social
Responsibility)として環境や地域社会への貢献度も重要視されるように
なってきている。

これらは全て「ステークホールダー」を重要視する視点から出てきている。

企業がモノを製造販売したりサービスを開発提供したりする場面で
その成功のためには多くの「関係者=ステークホールダー」の協力と満足が
必要となります。

しかし、現実では何処まで意識しているのでしょうか???

作ることが目的になっていたり、売ることが目的になっていたり、
パートナーは意見を聞いてもらえず下請けイジメの状態になっていたり、
等々の多くの問題が顕在化したり潜在的に発生したりしているのです。

単にCSやESを追いかけたりするだけでは足らないのです。
ですから、複数の多くの「ステークホールダー」を分類整理した上で、
目的や状況に対応した正しい戦略的な行動を決定し確実に実施することが
重要なのです。

あらゆる場面に必須の「ステークホールダー・マネジメント」

企業や組織が事業目標を達成しようとしたり、プロジェクトの成功のためや
問題の発生を防いだり問題を解決しようとする時、「ステークホールダーが
誰なのか?」「ステークホールダーの期待とのギャップは何なのか?」を
明確にし「そのギャップを埋めたり回復したりするための施策を実行する」
ことが必要となります。

つまり、合意を形成し、「ステークホルダー」の期待(要望)に適切に対処し、
コンセプトや施策を幅広い実行可能な選択肢へとつなげて組織の目標を達成
することは、現代のマネジメントにとって欠かせないことなのです。

この場合の「ステークホールダー」は、『外部』ばかりでありません。
『内部』の「ステークホールダー」を含めて明確に定義しておく必要があります。

以下は、「ステークホールダー」を意識した一般的なPDCAサイクルです。
1)意思の決定=何をどの位売りたいのか?なりたい状態は?など
2)誰がステークホールダー(=利害関係者)なのか?
3)そのステークホールダーの期待(要望)は何か?
  その期待(要望)の現状値は?(=ギャップ分析)
4)目的達成のためにバランスを考慮し何から取り組むべきか?
  完了時の期待(要望)値の目標は?
5)行動の結果の検証=期待(要望)値の目標とのギャップは?
  必要な行動改善は?

バランスが重要な「ステークホールダー・マネジメント」

「ステークホールダー」の『幸せの追求』あるいは『満足度の追求』が重要
であり、そのためにも常に「ステークホールダー」を意識した行動をするべき
である、と言われる。しかし、本当にそうだろうか???

例えば、「お客様(顧客)」や「従業員」等との関係において、
・顧客満足を向上させるために、従業員満足が犠牲になっている
・「会社の都合、社員の都合」を顧客に押し付け、顧客満足を低下させている
・事業目標達成がパートナーの犠牲の上に成り立っている
・「顧客ニーズ」を追求するあまり、「自分が売りたい商品・サービス」を
 見失ってしまっている
などのような本末転倒の状況になっていないだろうか?

営利を追求する企業(株式会社)にとって、まず意識すべきことは、
売上・利益の継続的な拡大・成長のために、
「ステークホールダー」を『不幸にしない』あるいは『不満を減らす』こと
である。過度の『幸せの追求』や『満足度の追求』は間違いの基となる。

目的(目標)の達成のために「ステークホールダー」の犠牲を無くし、
利益を少しでも多く提供する、というのがやるべきことだろう。
だとしたら、「あれもこれも」ではなく「あれかこれか」の選択になる。

つまり、将来の利益のために今は利益を食いつぶしてでもブランド価値を
向上させるための投資をしよう、顧客の信用を回復するために従業員の
給与アップを我慢してもらって品質向上に積極的に投資しよう、節電に
協力するために休日振り替えを実施しよう、等々・・・中長期的な視点で
事業継続と継続的な拡大・成長のためにバランスを考慮した戦略の立案が
重要になるのです。

全ての「ステークホルダー」を詳細に洗い出し、目的(目標)との因果関係を
分析し、目的(目標)達成のためにどうプライオリティーを付けるのかを
十二分に吟味する必要があるが、そこまで掘り下げているケースが
どれだけあるだろうか?

例えば、「お客様」といってもお客様の立場によって千差万別な「期待(要望)」
がある。だから、総花的な「顧客満足度の向上」では駄目で、具体的に「お客様」
を分類し、各々の『利』と『害』を明確にすることが第一歩となります。

言い換えれば、目的(目標)の達成のために何と何をどうバランスさせるのか
が非常に重要となるのです。

具体的な定義と準備が肝心

同じ「ステークホールダー」でも通常の場面とトラブルなどの問題が発生した
場面では考慮すべき要素は異なりますよね。ですから、一回分析して方針を
決めたからOKというわけには行かないのです。

なので、「ステークホールダー」を詳細に分類しておいて、場面に応じての
確認や要素の再分析をしたうえで行動の決定や変更が必要なのです。

あなたに関わる色んな立場の「ステークホールダー」を、
「人(ヒト)」として考えてみよう!!影響を及ぼしたり、影響を及ぼされたり
する相手は、全て「ステークホールダー」の候補となる。

あなたに直接・間接に関係する周りのヒトの立場に立った視点(目線)で
ものごとを考え行動しなければ、自分の勝手な思いでの考えや行動では
良い結果に繋がらない。

出来るだけ具体的に、詳細に、役割別に、定義していく。

立場によってニーズ(希望・要求)が大きく異なるので、
顧客やパートナーなどのように大雑把に一括りにしないことが大切です。。
例えば:顧客のシステム部長、顧客のPM、顧客の当社への窓口担当者、
顧客のプロジェクト担当者、顧客の経営者、顧客のエンドユーザ、・・・
(関係者が少ない場合には、個人名まで分解するのが望ましい。)

<あなたの周りの色んな立場の「人(ヒト)」=「ステークホールダー」>
 A:「あなたに直接的に影響を及ぼすヒト」
 B:「あなたが直接的に影響を及ぼすヒト」
 C:「あなたと一緒に行動するヒト」
 D:「あなたが常に意識すべきヒト(間接的な関係)」
 E:「あなた自身」  ※「あなた」は複数の場合も多い。

直接的な関係(接点)が有る場合は忘れないだろうが、
上記の中でも忘れがちなのが間接的な接点となる"D"の立場のヒトである。
例えば、"A〜C"のヒトの家族、顧客の経営層やエンドユーザ部門長、
直接関係しない部門のヒト、機器のサプライヤー、・・・

通常場面では意識する必要が無くとも、問題の引き金になったり、
直接関係者の働きに影響が出たり、することがあるヒトをシッカリと
因果関係を明確にして分類・定義しておく必要がある。

つまり、「ステークホールダー」を具体的に定義しておくことにより
行き当たりばったりの対応を防ぎ、問題の発生を未然に防いだり、
見えなかった問題が見えてきたり、成果を確実に出せるようにしたり、
することが出来る。

  <分類例>==> http://www.tru-solutions.jp/StakeHolder_SAMPLE.pdf

「人(ヒト)」には「心がある、感情がある、体調もある」、・・・

「ステークホールダー」を「人(ヒト)」として考えると、もう一つ忘れては
ならないのが、「人(ヒト)」には「心がある、感情がある、体調もある」、
ということです。

例えば、「部下」と一括りにしない。
ヤル気のある部下、ヤル気の無い部下、順調に成果を出せている部下、
なかなか成果のでない部下、体調の悪い部下、家族に問題を抱える部下、・・・

このように分類することにより、具体的にA君はどんなカテゴリーか?
B君はどうだ?などとイメージしやすくなるのです。

「役割」、「期待」と「ギャップの現状」

分類し具体的に定義した「ステークホールダー」の個々について、それぞれの
「役割」や彼らの視点での「期待」と「ギャップの現状」を考察する必要がある。

可能であれば、我々から見て「彼らがどうなって欲しいのか?」という
「我々の期待」と「ギャップの現状」も分析しておくべきである。

「ステークホールダー・マネジメント」は、「ステークホールダーの感じて
いるギャップ」と「我々の感じているギャップ」を目的に合わせてバランスを
取りながら低減させて行くことである。

全てのギャップへの対応をすべきだと言っているのではない。
ITプロジェクト等の場合には「顧客視点の期待」に対応する努力が重要
だろうし、コンシューマー商品の拡販等の場合にはブランディング活動等
で「顧客の期待」を先導することやマーケティング活動(ターゲッティング)
で「顧客の期待」に合った顧客を選択することが重要だろう。

つまり、目的が何か?によって進め方は異なるのです。

先手必勝(ProActive Approach)

「ステークホールダーの期待とのギャップ」や「自分(達)の期待とのギャップ」
を低減させるための「行動」を考えるとき重要になるのが「先手必勝(ProActive
Approach)」である。

問題の発生を防ぎ目標の達成を推進するためには、「顕在化している課題
(現在明確になっている課題)」のみならず「潜在化している課題(潜んでおり
見えない課題)」をもしっかりと捕らえていることが必要となる。
つまり、問題・障害や障壁をどれだけ予測し対応策を練っているかが
成功要因となるのである。

昔から駄目な営業マンの代表として「待ちの営業」が言われるが、
プロジェクト管理面でも「待ちのPM」が非常に多く見られるのは
大変ザンネンなことである。

自分達の「行動」の有無や量に左右される項目も有れば、「スキルや知識」に
左右される項目もある。組織的な「役割分担」に左右される項目もあるかも
知れない。そして、単純なコミュニケーションや意思疎通に左右されている
項目が案外多いのも事実だろう。

「想定外」を無くした「関係者の創意」で漏れの無い対応が、成果としての
達成率や満足度を高めることにつながる。
そのためにも優先順位(プライオリティー)の付け方が鍵となる。

取るべき「行動」の決め方

仕事をしていれば、誰でも、普通ひとつは行動プランを持っている。
今まで通りで良ければ、ひとつくらいは対策が思い浮かぶ、しかし、
それではまずいから問題が起きている。
とすれば、スグに思いつく行動は捨てることが必要になる。

当り前のことながら、目指しているものを実現してこそ解決行動である。
解決案には、それがないと目的実現とはいえないもの(絶対に譲れない条件)
が実現できているかどうかを評価基準として、それを満たす対策の中から、
リソース(ヒト・モノ・カネ・時間・ノウハウなど)との兼ね合いで、
できれば望ましい条件がどれだけ達成できるかを勘案し、対策案を選択する。

「目的実現(目標達成)に向けたストーリーづくり」をどう設定するかも重要
だろう。そして、忘れてはならないのは、「最適な方法はヒトや組織の状態
により異なる」ということだ。自分の性格や人柄を抜きに最適な解決方法は
見つからない。結果を出す(目標を達成する)にも色んな方法があり、
組織風土や状態によって必要な対応策は大きく異なってくる。

そして、決定した「行動」も、メンバーの協力で一歩づつ成果を積み重ねる
ことでしか成功できないのだから、担当者、協力者、など関連する
「ステークホールダー」の「理解〜納得〜合意〜コミット」に基づかない活動は
決して成功しない。

おわりに

上記で「ステークホールダー」と「ステークホールダー・マネジメント」の
重要性とキーポイントの概要を述べてきた。
最後に言いたいことは、シッカリとした分析と素晴らしい行動計画を作成
しても実行が伴わなければ「絵に描いた餅」となる。

「PDCAサイクル」がシッカリ回った実行と改善が伴い始めて効果を
発揮する。常に「目的」と「プライオリティー」を忘れない!!「5W2H」を
明確にした上で「情報共有」による「進捗管理」を実現していただきたい。

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  ステークホールダー視点を重視する当社研修体系の基本コンセプト
      http://www.tru-solutions.jp/TR-slide01.JPG
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  ★「発想力強化!問題感知力・課題発見力強化」研修
   ステークホルダー視点での問題発見〜課題解決へのフレームワーク
  ★「バランス・スコアカード(BSC)」研修
   ステークホールダー視点からの成功要因で作る勝利のロードマップ
  ★「マネジメント・スタイル革新」研修
   ステークホールダー視点での360度評価を基に効果的な自己革新
  ★「コーチング力強化」研修
   部下からお客様までステークホールダー視点でギャップ低減
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    当社提供<組織活性化・人材育成関連サービス>の概要は、
       http://www.tru-solutions.jp/tru-199.htm
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  (ステークホールダーの分類・定義〜ギャップ分析〜行動計画まで)
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