F+S Flash
(Vol.222)
============================= CONTENTS =============================
【F+Sメンバー紹介/第185弾】
  三宅 正光 / 三宅           <広島>
  中曽 寛 / エーアイネット・テクノロジ <広島>
  河野 英樹 / カワミツ産業       <東京>
  中西 一英 / エコー・システム     <東京>
【コラム/『ビッグデータと人工知能(AI)』<#2>】 <寄稿>
  AIの歴史とAIブーム   織田 敬三/織田DMコンサルティング
【コラム/『ブランディングの時代』<#28>】    <寄稿>
  眩しいヘッドライト          繁 浩太郎/オフィスSHIGE
【コラム/『本当にやるべきことは何か?』】      <寄稿>
  東京湾アクアライン的IT投資       広川 智理/プラッサム
【コラム/『隠居のたわごと・・・徒然なるままに』】   <寄稿>
  ぐろーばる化ことはじめ:「日本が勝ち残る途」   公江 義隆
【F+S Forum/開催予定】 (最新日程はHPをご覧くさい)
  東 京【第191回】8月30日(水)@新宿三丁目「エスカイヤクラブ」
  広 島【第41回】 9月15日(金)〜16日(土)@立町「LaChic」
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  ★☆★ 各地の新規メンバー勧誘を是非ともお願いします ★☆★
  (F+S紹介==> http://www.tru-solutions.jp/F+S_Forum.htm)
    直近日程に参加できなくとも今後の御案内が可能な方へは
  今後の開催案内をお送りいたしますので事務局まで御連絡ください。

■=== 【F+Sメンバー紹介/第185弾】

※自己紹介バックナンバーは以下のURLでご覧ください。
  ==> http://www.tru-solutions.jp/F+S_Home.htm#flash
 「自己紹介」や「近況報告」をして頂ける方を常に募集しています!。

3) 三宅 正光 / 三宅       <広島>

100年続く会社を守り育てるって、すごく大変なことですよね。
製針業〜印刷業〜セキュリティへ事業は大きく変わっていますが
その根源は人とのつながり。素晴らしいです。
F+S東京(8/30)で御講演いただきます。

<ご本人からの一言> 

広島の大正6年創業の縫い針製造会社の3代目として、1949年3月に
生まれました。
当時の針産業は広島の地場産業として、筆、鑢とともに一世を風靡して
いました。祖父の時代には景気の良い話がいくつも残っています、
別荘がいくつもあったとか、不謹慎ですがお妾さんが何人もいたとか・・・。
(これは本当かどうかわかりません)

しかしながら、ご存知のように原爆で工場が焼失しました、

戦後父が戦地から引き揚げてきて、生き残った社員と再建を果たしました。
その後、朝鮮戦争でバブル的な好景気もありましたが、為替が固定相場制
から変動相場制に移行し、輸出での採算が悪化したことと、東南アジアの
企業との価格競争が激化しつつある頃、2代目の父が針事業に見切りをつけ、
私に異業種で後を継いでくれとの話がありました。

入社後に取り組んだのは、関東の印刷会社に住み込みで技術研修を受けた
ことでした。父がピンの取引先から要望のあった値札の印刷を引き受けた
のがきっかけでした。その後、針工場の一角で印刷部門を立ち上げ、
3年後にアメリカのオハイオ州の大手印刷会社に入社しました。
1年間でしたが、印刷技術と海外から日本を見る感覚を得ました。

印刷部門は順調に成長し、針事業の売り上げを5年で超えました。
しかし、印刷は受注産業で、安定はしていますが、ワクワクするような
展開が見込めないと思いセキュリティビジネスに参入しました。

主に流通業界の万引き防止システムの製造販売を行っており、
各業界の大手企業とお取引をしています、
今後は情報セキュリティ分野に参入し物理セキュリティのソリューションを
提供していきます。

印刷部門は2001年に分社し、プロパーの社員に社長を任せています。
今年68歳になりましたが、セキュリティ分野でビジネスを展開している
弊社には大きなチャンスがあると考え、もうしばらく社長をやらせて
もらおうと考えています。

弊社は今年創業100周年を迎えましたが、針事業で60年 印刷事業、
セキュリティ事業と全く異なる3事業を経験してきました。
これからも時代に合った事業を展開できるDNAは引き継いでもらいたいと
願っています。

個人的な趣味は開発です。
今まで海外特許を含めて20くらいの特許を取得して、
中にはライセンスで高額なロイヤリテイを獲得したものもあります。
出願の分野は多岐にわたっていて、セキュリティタグの製造方法、
カメラでの監視システム、牛の反芻咀嚼リズムの解析、共振回路での
位置情報取得などです。

今でも何か思いついたら特許事務所に相談しています。
生涯、発明と新事業創生に携われたら幸せな一生だと思えます。
振り返るにはまだ早いとの声が聞こえるような(#^.^#)。

2) 中曽 寛 / エーアイネット・テクノロジ   <広島>

退職&転職?その前に言ってみるべきですね。
何がきっかけで次のステージになるか分かりませんね。
後しばらく楽しい(?)単身赴任生活を送られることでしょう(#^.^#)

<ご本人からの一言> 

皆様初めまして。(株)エーアイネット・テクノロジの中曽 寛と申します。
「なかそ ひろし」でググりますと、日銀副総裁がヒットします。
我ながら珍名なこともあり、当時親父に確認しましたが、縁もゆかりもない
とのこと、少し残念な思い出です。

さて、この度は、西嶋様より貴重な機会を頂戴しましたので、
簡単ではありますが、自己紹介をさせて頂きます。

私は1970年に広島で生まれ、高校卒業まで過ごし、大学進学を機に東京に
出てそのまま就職、この4月から広島に戻ってまいりました。
弊社は100名ばかりの横浜拠点のみのソフトハウスでしたので、
転職を検討していたのですが、多くの方のご厚情と社長の「ノリと勢い」で
広島支店を構えさせて頂くことができました。

支店開設と同時に広島県情報産業協会にも入会させて頂きまして、
その懇親会で福井五郎様にご挨拶させて頂いたところ、高校の大先輩で
いらしたご縁もあり、「F+S広島」に参加させて頂いた次第です。

プライベートでは、高校2年男、中学1年男、小学4年女の3人の子供を
授かりました。
広島には次男と2人で戻りまして、長男が高校を卒業した2年後に広島で
合流する計画となっております。ワンピースの3D2Yではないですが、
それまで各々成長を誓った円満な別居生活を送っております。

母親のいない新しい生活に次男が馴染んでくれるかが一番の不安でしたが、
おかげさまで、楽しい学校生活を送れているようです。
逆に、実家のじじばばの寵愛を一身に受け、小言を言う人間がいないのを
良い事に、日夜ケータイし放題で今までよりリラックスしているように
見えます(#^.^#)。それはそれで困ったなぁ、と子育てに関しては不安の
タネはつきません。

私自身は、節度ある2年間を送ろうと固く誓う所存でございます。
決して伸ばすような羽は持ち合わせてございません(ニヤニヤ)。

嫁は広島の人間ではないので、広島に戻る決断をするには、話せば長い
紆余曲折を経まして、「新築戸建てマイホーム」が付帯条件となって
しまいました。
自分が望んだ結果でしょと言われればそれまでですが、支店立ち上げの
タイミングも重なった上、住宅ローンを組むまでは、死ぬに死ねない、
病気もできない、そんなストレスフルな境遇に置かれております。
ただ、そんな境遇でも、楽しむことだけは忘れないよう日々過ごしたいな
と思っております。

あと、少しばかり、仕事の話を。

弊社は元々「DIPS」の開発者数人が集まって始めたソフトハウスです。
当時の人間関係からNTTグループ各社様からの直受けの受託開発を
主な事業とさせて頂いております。

最近は、航空管制、海上保安庁、国税、特許等の公共系の案件を多く担当
させて頂いております。生産性や品質といった技術力を高く評価して頂き
これまでやってきました。ところが逆にその環境に甘えていたせいか、
その強みを他に活かすことができていない、そんな危機感を覚えています。

何とかこの課題を解消すべく各所での協業を模索しようとするそんな
ステージにおりますので、何かございましたらお声がけ頂けると幸いです。

私は技術者ですので、東京にいた頃は、自身の担当案件を完遂させることに
没頭する一方、営業的な役割はもとより経営的な視点はどちらかというと
疎かにしていたと思います。
ところが現在の立場ではガラッと状況も変わりましたので、1年生から
やり直すつもりで、色々なことに前向きに取り組んでいこうと思っています。

そんな折に頂戴した「F+S」の「人」とのご縁を大切にしていきたいと
思いますので、今後とも、ご指導ご鞭撻のほど、よろしくお願い致します。

3) 河野 英樹 / カワミツ産業      <東京>

こちらも新しいビジネスへの変化とチャレンジ。
東京ビジネスのさらなるジャンプアップの正念場といった時期でしょうか。
商売の源泉は「人づくり」、よく言ったものです。

<ご本人からの一言> 

皆様初めまして、カワミツ産業(株)の河野 英樹と申します。
この度ご縁あって「F+S東京」に参加させていただくことになりました。
新参者ではございますが、何卒よろしくお願いいたします。

まずは簡単に自己紹介をさせていただきます。

昭和45年8月6日広島県生まれ、広島県育ち、今年(平成29年)で47歳に
なります。4年半前に東京に事務所を構えると同時に上京し、現在は
最愛なる家族を広島に残し、単身赴任の身でございます。

東京での独り暮らしもすっかり慣れはしましたが、地元カープの試合が
地上波ではほとんど中継されないのが不満といったところでしょうか…
F+Sにはまだ一度しか参加できていないのですが、広島出身の方も結構
いらっしゃるようで、共通の話題もあって楽しませていただきました。

趣味はゴルフ、と言いたいところですが、東京に住むようになってからは
めっきり機会も減り、今では100も切ることもできないような体たらく。
強いて趣味といえば「酒」でしょうか…、新橋・上野あたりをうろうろする
日々を過ごしております。

皆様もお近くで遊ばれることがあればぜひお声かけいただければ
大変うれしく思います。

次に会社のご紹介をさせていただきます。

我社は、もともと通信や電力の工事に必要な機械工具、材料の販売業として
広島を拠点にスタートした会社なのですが、現在ではそれまでの事業プラス、
ネットワーク・サーバーの構築や各種工事の請け負いなどの仕事をさせて
いただいています。

それまで7年近く勤めていた会社を辞め、先代(父)の後継者として入社した
のが約20年前。今期で39期目を迎えており、現在はほぼ同時期に入社した
兄と二代表制で頑張っているところでございます。

主に中国・九州地方を商圏として営業していたのですが、市場性に限界を
感じ、これといった計画性もなく勢いだけで東京に飛び出してきたのが
4年半前。ある程度の勝算はあったものの、思うほど受注が伸びず
焦っていた時期もありました。

今では少しずつですが業績も安定してきている中で、一度原点に立ち返り、
商売二の次でとにかく人脈を広げようと思っていたところに、
今回縁あってF+S東京にお誘いいただき、厚かましく参加させていただいた
次第でございます。

皆様そうそうたる経歴をお持ちの方々ばかりで、私のような者が参加させて
いただいていいものかどうか戸惑っていることころではございますが、
いろんな出会いや発見があるのではないかと、心を弾ませているところで
ございます。

若輩者ではございますが、今後ともご指導いただければ幸いに存じます。
また、お仕事のほうでも何かお役に立てることがございましたら
ぜひともお声かけいただければありがたく、
皆様今後とも何卒よろしくお願い申し上げます。

3) 中西 一英 / エコー・システム      <東京>

広島出身だと思っていたら、違ったんですね(#^.^#)
打てば響くこだまのように!宇郷社長のお人柄が目立つ会社ですが
若い芽が着々と育っているようですよ。

<ご本人からの一言> 

お世話になります。(株)エコー・システムの中西一英と申します。
昨年9月9日のF+S広島、先日(6月28日)のF+S東京に参加
させて頂きました。

先に、弊社のご紹介をさせていただきます。

弊社は、平成元年に現社長である宇郷が設立した独立系システム会社で、
広島を本社に東京・名古屋・大阪・福岡・福山・岡山・浜田・松山に
拠点があり、受託開発と業種特化・汎用パッケージの開発・販売をメインに
派遣や仮想化環境構築を行っております。

その中で東京事業所の所長を賜りっており、公私ともにベースは東京に
あります。広島本社なので「広島出身?」とよく聞かれるのですが、
「広島生まれの、熊本育ちで、東京都在住」
初就職は熊本で現エコー・システムには東京にて転職しました。
広島出身と言えば出身ですが気分的には「くまモン」です。
ただし生活年数は熊本が一番短いです。

F+Sには2か所に参加しておりますが
昨年9月に本社での幹部会議中に社長の「じゃ行くぞ」で
訳もわからずF+S広島に参加させていただきました。
その時、西嶋様と「東京にも参加します」と固い約束を交わし
日程が合わず何度もスルーさせていただいたのですが
先日やっとF+S東京に参加となりました。
バニーちゃんに驚きましたが、皆さんお優しく楽しませていただきました。
ベースが東京ですので今後も東京メインで参加させていただきます。

弊社経営理念「人との出会い・縁を大切にし、相互理解・相互信頼のもとに、
共存共栄し、夢のある会社作りをめざす」なのですが、
個人的にも「縁」は非常に大事だと感じております。

これを機に皆様とも「縁」を深められれば思っておりますので
今後とも宜しくお願い致します。

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■=== 【コラム/『ビッグデータと人工知能(AI)』<#2>】 <寄稿>

                 織田 敬三/織田DMコンサルティング
                    odakeizo.ima4@gmail.com
        http://www.tru-solutions.jp/TRU_Consultants_00_Oda.pdf


前回は、デジタルトランスファーによってビッグデータの重要度が高まって
いることと、企業情報システムの中でAIとビッグデータが組み合わされて
新たな価値を生み出そうとしていることを紹介しました。

今回は、最近よく聞かれる「AIは、技術的には大きく進化していない
ように思うが、なぜ最近、いろいろな分野で話題になるのか?」という
疑問に答えます。

★人工知能(AI)の歴史

人工知能(AI)は、これまでに2つのブームが起こりました。

第1次ブーム(1950〜1960年代)は、推論・探索と呼ばれる技術要素に
よって人間と同様の知能を表現しようとしました。しかし、パズルや
簡単なゲームこそ解けるようになったものの、実用性のあるものは
ほとんどできませんでした。

第2次ブーム(1980年代)は、専門家の知識をルールとして教え込み、
問題を解決させようとする「エキスパートシステム」の研究が進みました。
ビジネスへの応用例が出てきたものの、その適用範囲は限られ、ブームは
次第にしぼんでしまいました。

2000年代後半になってAIの手法の一つである「機械学習」が実用レベルに
達し第3次ブームが起こりました。
機械学習の考え方自体は新しいものではなく、原型は1960年代に登場して
いますが、「答えを出すまでに時間やコストが掛かる」とか「答えの正しさ
の精度が低い」など、実用レベルに達するまでに時間がかかっていました。

機械学習技術にはさまざまな手法がありますが、その中でも第3次ブームの
立役者は「ディープラーニング(深層学習)」です。

ディープラーニングとは、人間の脳を模した「ニューラルネットワーク」を
使って大量のデータを学習する手法で、その実現手法は2006年に登場しました。

★従来型の機械学習の問題点とディープラーニング

これまでの機械学習では、分類や予測をするために必要となる「特徴」を
決めるための手間やコストが課題になります。
例えば、赤いリンゴと青いリンゴを識別したい場合、人間であれば色の
情報を特徴として見いだすことができますが、従来型の機械学習では
識別するための特徴を機械だけでは抽出できません。このため、何を
特徴として識別するかを事前に人間が指示する必要がありました。

従来型の機械学習の課題を克服するものとして期待されているのが、
ディープラーニングです。

ディープラーニングの場合、タスクの実行に必要となる特徴を機械が
大量データから自動的に抽出します。つまり人間が注目すべき特徴を決める
必要はなく、大量のデータを用意すれば、データを学習する過程で機械が
特徴を見つけ出します。

このためディープラーニングでは、大量の学習データと学習プロセスに
おける膨大なコンピューティングパワーが必要となります。

例えば、世界最強の中国の柯潔(かけつ)九段に3戦全勝したAlphaGo
(アルファ碁)では、トップクラスのプロ棋士の棋譜16万局(3000万局面)分の
データを用いてプロ棋士の打ち手を学習させ、次の一手を予測したり、
AI同士を対戦させて3,000万局面のデータを自動生成しています。

これまで大量なデータを効率よく処理するための技術が数多く開発され
ましたが、その中で「Apache Spark」と「GPU(Graphics Processing Unit)」が
ビッグデータ処理と分析、予測などのAI処理の効率化、高速化に
大きく貢献しています。

★次世代Hadoopとして期待されるApache Spark

Hadoopの起源はGoogleのWeb検索エンジンです。
プログラムが世界中のWebページからキーワードを自動で収集して、解析して
インデックス化するために開発されました。
このインデックスのお陰で、皆さんがGoogle検索をすると、ほとんど
ストレスを感じることなく検索結果が返ってくるわけです。

Hadoopの処理方式は、大量の処理装置(プロセッサ)を並べて並列に処理を
実行する「超並列分散処理方式」です。しかし、当初は各プロセッサが
独立に処理を実行し、各プロセッサの処理結果を集めて最終的な結果と
していました。このためディープラーニングのように、プロセッサ同志が
連携したり中間結果を多段に処理するようなシステムには向きませんでした。

この問題を解決するために「Apache Spark」が開発されました。
Sparkの目的は、データをメモリ上に保存することで入出力の高速化を図り
処理全体の実行速度を向上させることです。

従来、バッチ処理といわれていたHadoop にリアルタイム性を実現し、
ディープラーニングの計算処理に効果を発揮する事が期待されています。
Sparkの実行性能は、従来のHadoopのMapReduce処理と比べた場合、100倍にも
達するといわれています。

★新しいソフトウェア・モデルのための
        コンピューティング・プラットフォーム

通常のコンピュータのプログラムは、基本的にコマンドが順番(直列)に
実行されます。それに対して、ディープラーニングで実行されるプログラムは、
何十億ものソフトウェア・ニューロンと何兆もの結合を使って、並列に学習
していくような新しいソフトウェア・モデルです。
ディープラーニングが実例から学んでいくというのは、コンピュータが自ら
ソフトウェアを書いているのと同じことを意味します。

通常のコンピュータの頭脳といえばCPU(Central Processing Unit/中央
演算処理装置)ですが、CPUは汎用的な頭脳でコマンドを直列に実行します。
一方、画像処理用の頭脳としてGPU(Graphics Processing Unit/画像処理
装置)が存在します。GPUは、ディスプレイ処理用として通常のパソコンにも
組み込まれています。

これまでGPUは、単純かつ膨大な量のデータを短時間で処理する能力に
長けていることから、グラフィックスやゲーム機など高度な画像処理を
必要とする領域で使われてきましたが、最近では、高性能な計算を必要と
するスーパーコンピュータやデータセンター、金融系の高度な取引で利用
されるHPC(High Performance Computing)などへの導入が進んでいます。
またAI研究の領域では、2011年に、YouTubeの画像から猫と人間を区別
できるようになるという成果が挙がりましたが、その時に12個のGPUが
2,000個のCPUに匹敵するパフォーマンスを挙げられることが明らかに
なりました。

★今回は、「AIは、技術的には大きく進化していないように思うが、
なぜ最近、いろいろな分野で話題になるのか?」という疑問に対する答え
として、「Apache SparkやGPUなどの高性能な並列処理のしくみにより、
機械学習やディープラーニングが実用レベルに達したためである」という
ことを説明いたしました。

次回は、最近様々な場面で話題になっている「IoT」と「ビッグデータ」、
「AI」の関係について説明します。             ・・・つづく

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■=== 【コラム/『ブランディングの時代』<#28>】   <寄稿>

                    繁 浩太郎/オフィスSHIGE
                     sharp5beat@gmAIl.com
                  ※もとHONDA RAD(商品統括責任者)
                  現在は、モータージャーナリストや
                   ブランドコンサルとして活躍中

    〜 眩しいヘッドライト 〜

最近、すれ違いビーム(Low)と走行ビーム(High)の使い方の件で、
「効果的に使おう」というような主旨の呼びかけがアチコチでされています。

確かに、すれ違いビームで地方の真っ暗な道路を走行しているクルマを
時々見かけます。しかし、走行ビームで対向車がきたり、後続車両が
走行ビームでくる場合の方が多いように思います。
つまり、すれ違いビームにスイッチを変えないまま来るのです。

特に私のクルマは、防眩ミラーではないので、走行ビームで煽られては、
たまりません。後続車両でいうと、二車線や三車線の左側を走っていると、
右端の車両のライトがすれ違いビームになっていても、その左上りの
カットで眩しくなります。

ついでに書きますと、「リアフォグランプ」!。

これを、霧は勿論、雨も降っていない場合でも、常時点灯して走っている
クルマに良く出くわします。渋滞していても点灯させています。
後続車にとっては眩しくて困ります。
国産車にはリアフォグランプが付いているクルマは少ないと思いますが、
ヨーロッパからの輸入車には現地から持ってきたままで、殆ど付いている
ようです。

国産車に付いていないのは、日本ではフロントのフォグランプも使う
頻度は極端に少なく、リアフォグランプも同様に少ないからだと思います。
勿論、輸入車に標準装備されていても文句はありませんが、
使い方を知らずにとりあえず点灯すれば良いと思っているのか?、 
カッコイイと思っているのか?ドライバーのレベルの低さにがっかりします。

さて、話をヘッドライトに戻すと・・・

走行ビームでなく、すれ違いビームでもまともに光源が眼に飛び込んで
来ることは多々あります。緩い坂道やちょっと盛り上がった踏切など、
まともにきます。たまらんです。

あと、右折の時に道路の方向から曲がりたい方向に車体を少し曲げて
対向の直進車をまっているクルマです。これも、ヘッドライトのカットが
左上になっているせいで、まともにきます。

これらの眩しいヘッドライトは、なんでこうも眩しいのか?

それは、技術の向上でヘッドライト構造が変わりだんだんと明るく(眩しく)
なってきているのです。

だいたい80年代初め頃までは、アメリカのSAE規格である丸型と角型の
二種類の白熱電球(incandescent lamp、filament lamp)でした。
このランプでも対向車が走行ビームでくると、相当キツかったです。
それが、ハロゲンランプさらにHID( High Intensity Discharge)、
ディスチャージヘッドランプ(Discharge headlight)等と呼ばれる
ヘッドライトになり、飛躍的に明るさが増しました。

ユーザーは暗いより明るいヘッドライトを当然のごとく喜ぶので、
メーカーはより明るいランプとして開発したのです。

とにかくヘッドライトの明るさがユーザーが喜びクルマの購入動機にまで
なってくると、またヘッドライトの明るさは安全で正義となると、
もうヘッドライトの明るさ競争的となり、ここまできてしまったと思います。

実際的にヘッドライトの明るさが安全につながる事はあるとは思いますが、
私は長年運転していて、その場合より眩しくて幻惑されて安全性が危うく
なることのほうが、はるかに多かったです。

元々、すれ違いビームは車両の極手前が認定・車検時の配光となり、
ヘッドライトの明るさだけを頼りには走れません。
極スピードを落とすしかありません。
走行ビームは、HID等のように明るくなくてもSAE規格のもので、
十分照らしていたように思います。

確かにドライバーが明るいと感じての安心感はあるとは思います。

しかし、私が言いたいのは、ヘッドライトを明るくして得られるメリットと
デメリットを天秤にした時に、ホントにそこまで明るさが必要なのか?
ということです。

地方の交通量の少ない真っ暗の道路は、走行ビームで走れば良いし(対向車が
来たらすれ違いビームにし速度を落とす)、生半可な明るさの道でも、
同様に走れば問題ないと思います。
霧が濃い場合も、すれ違いビームにして、これはヘッドライトで照射した
とこしか見えなくなりますから、速度を十分落として走行する。

繰り返しますが、確かに明るいヘッドライトはユーザーにとって安心とは
なりますが、その分速度を落とさなかったら危険度は増すと思います。

こうやって安全運転をドライバーの気持ちまで考えてみると、
なぜヘッドライトをこうも明るくするのか?わからなくなってきたのです。

特に、クルマのヘッドライト以外で十分明るい、街中では当然すれ違い
ビームのために、その配光は極手前にしか無く、まわりの光の中で走って
しまいます。
これはこれで、もし部分的に暗い部分がある時は、注意しなくてはなりません。

「ヘッドライト=明るい OK」も間違いではないと思いますが、
最終的には勿論「トータルで安全運転 OK」を目指したいですね。

  ※繁浩太郎の自動車とクルマ社会ブログ
    ==> http://blog.goo.ne.jp/sharp5guitar

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  会社方針に基づく業務上課題の発見とその解決への自己課題の検討
   組織変革への引き金となる管理職の自己変革へのコミットメント
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■=== 【コラム/『本当にやるべきことは何か?』】 <寄稿>

                         広川 智理
                     (株)プラッサム 代表取締役
                      http://plussome.co.jp/
   〜 東京湾アクアライン的IT投資 〜

前回まで"作られた"定量効果の話を書いてきましたが、あなた(社長)は
まさか定性効果だけで承認印を押してはいませんよね???。
私はよく「東京湾アクアライン」の話をします。

東京湾アクアラインは、川崎と木更津間(15.1km)を結ぶ幹線道路で、
1996年に完成しました。
その計画にいくつかの目的が書かれているのですが、
私には作ることが目的で、効果を実現しようという気がなかった
としか思えません。

その効果として上げられていたのが、例えば:
・東京湾の総合的発展
・東京一極集中の是正
・東京湾岸道路の渋滞緩和
・成田空港へのアクセス向上
です。

あなた(社長)の会社のIT投資起案に、まさかこれに近いことが
書かれていませんよね???
この4つの目的ですが、それぞれ何をもって効果を実現(達成)できたと
言えるのでしょうか?

「東京湾の総合的発展」とはどういう状態にあれば総合的に発展したと
言えるのか?、「東京一極集中の是正」は何をもって是正されたと判断する
のか?、「東京湾岸道路の渋滞緩和」とはどういう状態になれば緩和できた
と言えるのか?、「成田空港へのアクセス向上」とは、どうなればアクセス
が向上したと言えるのか?、です。

どれも、目的が曖昧で、抽象的目的の羅列、ですよね。

結局この東京湾アクアライン、工事費は当初計画の25%増(1兆4409億円)と
なり、開業直後の需要は計画の30%弱だったそうです。
それが最近でもまだ計画の38%だそうです。
1日あたり1億円超の赤字を出し、支払い金利が料金収入を上回っている
状態が続いているようです。

あなたの会社で導入したITに似ていませんか???

おそらくは計画段階で根拠のない夢の数字を積み上げたのでしょう。
以前に私が書いたこと(ウソの定量効果)とそっくりではありませんか。

そしておそらくは、議会の承認を得るために貴社と同様(?)に
超楽観的数字を作ったのです。
そして誰も結果責任を問われません。
こんなことでは毎回同じことが続くと思いませんか。

確かに、有れば便利です。でも、投資金額(血税)に見合う効果が
出ているでしょうか?。

貴社のIT投資は税金ではありませんが、金利を負担しなければならない
借金で行われていませんか。もし株主に追求されたらどう回答しますか???

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                公江 義隆 y-koe@air.linkclub.or.jp
               JUAS/ISC、もとITコーディネータ
                もと武田薬品工業(株)情報システム部長

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    ぐろーばる化ことはじめ:「日本が勝ち残る途」
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★お家芸で得たリオ五輪400mリレーの銀メダル

いささか旧聞になるが、2016年リオ五輪の男子400mリレーで、日本チームが
銀メダルに輝く快挙をなしとげた。
ライバルチームのメンバ―は100m9秒台をマークする強豪ぞろいだ。一方
日本には一人として100mの決勝に残った選手、10秒切る選手はいなかった。
脚力=個人の能力アップに頼る戦略だけでは日本に勝ち目はほぼなかった。 
DNAの違い(*)という克服の難しい壁が背景にはあるように思う。

 *:速い短距離走者の多くはアフリカ系の走者である。他の分野では、
 例えば科学分野のノーベル賞受賞者にはユダヤ系の人が圧倒的に多いし、
 歴代の名ヴァイオリニストのほとんどはユダヤ系、著名な指揮者にも
 ユダヤ系が多い。しかし、これほどの音楽演奏家を輩出しながら、
 作曲家にはメンデルスゾーン、マーラーなど僅かの人しかいない。
 認めざるを得ない民族のDNAの現実である。
 他の多くの分野でも個人能力で上位を競えば、この類の問題に直面せざる
 を得なくなる。競う分野の選択が大切になる。

日本はバトンの受け渡しに工夫をして、「アンダーハンド・パス方式」と
云う、リスクは高いが、走者が加速をスムーズにできる方式を10数年前から
採用してきた。
バトンの受け渡しの際に、渡す走者と受け取る走者が共に全力疾走の状態で、
且つ両走者のスピードがその瞬間にぴったり合っていればロスはゼロになる。
その為には受け取る側の走者が、前の走者の走りぶりをみながら、どの
タイミングでどの場所からスタートして全力疾走すれば予定の受け渡し点で
両者のスピードが一致するかを考えなければならない。

もし受け取る側のスタートが少しでも早すぎたり遅すぎたり、また走り始め
る場所がずれると、バトンが渡せなくなったり、スピードが落ちてロスが
発生したりすることになる。

どの程度の精密さが必要な問題かを考えてみる。100m10秒のスピードとする
と、1秒違えば10m、0.1秒で1m、0.01秒で10cmの差になる。
今回の結果では、3位カナダとの差は0.04秒(距離にして40cm)、
つまり距離にして差は体一つと云うことになる。 

今回、日本チームはバトン・パスのところで走者の走り出す点を10cmほど
後ろにずらして、受け渡し点でのスピードを上げ、このために増加する
バトン・パスのリスクは練習でカバーする戦略を採った。
競争は各個人の脚力の勝負と云う考え方が大勢の外国人チームは
バトン・パス練習は数回しかしない中、日本チームは半年にわたる練習を
続けてきたという。
 
1位との大差はボルトの脚力・体力との差であろうが、3位との差は
恐らくは、この「日本にしか出来ない職人芸の知恵と練習」によるものだ。
チームワークと地道なたゆまぬ努力の積み上げによる暗黙知の醸成、品質や
性能の向上は、嘗て日本が元気であった時代の"モノづくり"の考え方・
やり方に通じる。これは他国の人には容易には真似できない。

但し、この方法は"無駄を最小にするための努力"だ。
無駄がゼロになればそれ以上の向上は望めないという限界がある。
この方法で時をかせいでいる間に、脚力・体力の問題を、あらゆる知恵と
努力を集結して解決してゆく必要がある。

★特徴を認識し、特長に育て上げる

この10数年、海外子会社出身の経営トップが主導して取り入れた
海外直輸入の考え方や方法論、あるいは外国コンサルタントの甘言に
頼って傾きかけた会社が少なからずあったように思う。
外国のルールと土俵で、外国人が長年慣れてやってきていることを、
日本人が表面的に真似してみても勝目はない。

一つの民族や国民、地域が持つ文化・価値観や特異な資質・特性には、
置かれてきた環境と長い歴史の蓄積を通じて形成されたものが多い。
したがって、この文化・価値観の中で生活している人にとっては、
当たり前のことをやっているに過ぎないわけだ。
当たり前のことは意識しないから、そこに選択の余地や課題があるという
認識がそもそも持てない。国や民族、集団や組織に固有な考え方、
価値観や習慣を変えるのは至難の業なのだ。

経営の改革として、事業や組織の改革、業務や仕組みの改革には手が
ついても、意識改革は難題だ。

グローバル競争で勝ち残るには自分の"特徴"をよく認識して、
これを磨き上げて"特長"にしてゆく戦略が必要だと思う。
外国流に同化しても恐らく勝ち目はない。
明治以来ある時期まで、日本は和魂洋才を戦略に、懸命に外国から取り
入れたものを咀嚼し、時間をかけても日本に合うように仕立て直して
用いることで成功してきた。
和魂は日本の文化、価値観、日本人の特性を生かした行動様式、洋才は
西洋の技術であった。
 
「出来るか・出来ないか」が分からないことをやる場合の負担は、
物心両面で極めて大きい。一方、努力すれば出来ると分かっていることなら、
少なくとも心理面での負担は大幅に少なく、逆に励みになる場合も多い。
産業技術では、西洋が300年かけて試行錯誤を経てたどり着いたことを、
日本は西洋の成功結果を目標に大きな錯誤なしに100年で成し遂げた。
中国はモノつくりのハウツウ導入で30年で表面的には追いついた。
しかし、あまりにも急速に進めたために準備した多数のインフラの設備は、
この時点で役割を終え、供給過剰状態という経済問題にはまり込むことに
なっている。

 注):政治主導で拙速に進めた日本の原子力発電計画は、借り物の技術に
 依存した失敗作であったのだろう。福島第一発電所は完成時点で
 発電所を受け取る所謂ターンキー契約を行い、設計・建設をGE社に
 丸投げした。GEの下請けを務めた東芝の、当時の社長、土光氏は
 東京電力に対して「原子力プラントは複雑なシステムだから、日本の
 技術者にチェックさせてほしい」と、東電に訴えたが聞き入れられ
 なかった。事故の遠因はこのあたりにあるのかもしれない。

西洋に追いついてからの日本は、自ら設定すべき目標が定まらず漂流を
続けている。これまで目標の設定を自らする必要はなかったから、
その術は学んでいなかった。 
一方、日本を目標に追い上げ製造の技術を獲得した中国や韓国は、
過程でショートカットした開発技術力に今苦しんでいるように見える。

先輩国の試行錯誤の無駄・ロスを避け、効率的に進めてきたように
見えている後輩国は、それ故に進歩の過程で逸した機会損失を改めて
省みるべきではないだろうか。

★日本が特長を失うことにつながった転機?

日本絶好調の1980年代、経済的に大苦境にあった米国の大統領ドナルド・
レーガンとの間で、時の中曽根康弘首相時代、"ロン・ヤス関係"と
親密さを政治的に演出する一方で、"国際協調"との名のもと(*)
米国の要請に応じて、産業構造の転換、市場開放や金融の自由化など、
日本を米国化する方向づけが行われた。1990年、日本のバブル崩壊とともに
長い低迷=失われた20年が始まった。 

 *:中曽根首相の私的諮問機関である「国際協調のための経済構造調整
 研究会」が纏めた報告書「前川レポ―ト」、1986 

次のステージは、多くの人のまだ記憶にある2000年代"ブッシュ・小泉"の
仲良しぶり(本当に気が合ったらしい)をアッピールする中、
「年次改革要望書」など一連の米国の要求で、日本のビジネスや社会の
仕組みを大幅に米国流に変える施策が、「改革なくして成長なし」
「自民党をブッ壊す」の掛け声、規制改革・自由化の名のもと進められた。

その結果、ブッ壊されたのは自民党ではなく、日本人の生活と安心を
支えていた社会システムであった(*)。

「目先に気になることがあると、別の大事な問題にも前向きに中々
取り組めない」というメンタリティの日本人は多い。
多くの日本人にとって安心は力の源泉でもあった。

 *:例えば、当時、法改定で大規模店舗が地方都市にドンドン進出した。
 既存の商店街はシャッター通りになった。やがて期待ほど業績が
 伸びないスーパーなど大規模店舗は撤退し、日常生活にも支障をきたす
 買い物難民の街をつくりだした。

★各界・各分野・各層のリーダーに奮起に期待する

日本の抱える経済問題の根元は人口問題にあると思う。
人口増(需要増)の社会では潜在的に供給不足(これを解消するための
投資がなされる)、従って潜在的インフレが基本特性になる。
一方、人口が減れば需要も減る。人口減少【dD/dt<0, D:demand】が継続
する社会では、ある時点で需供をバランスさせても、時間がたてばまた
供給過剰に陥り、潜在的なデフレが基本的特性になる。マイナス投資
というものは無いから資金が戻ってくるわけでなく、その分の損失が
計上されることになる。マイナス金利同様、0を挟んで+側とー側で
生じる事象は連続ではないのだ。

現在の経済学は人口増、需要増【dD/dt>0, D:demand】が暗黙の前提で
構築されている。この前提では、企業は適切な投資をしてゆけば
経済は順調に伸び、物価が上昇し過ぎれば中央銀行が金利をあげて
過剰な投資を抑える経済のコントロールが行われる。
景気が停滞し民間が弱気になり過ぎている場合には、政府が需要を作る
所謂公共投資がなされ、これが引き金になって、やがて民間投資が
生き返り景気が回復に向かうと云う筋書きが機能していた。

今、世界に先駆けて人口減少社会に突入した日本は、先頭バッターとして
新しい考え方を考え出さなければならない立場になった。
政策面でも世界のどこかに旨い方法があるわけではない。
自分で考えるしか仕方がない立場なのだ。
そして、恐らくそこにはお金(経済)に変わる新しい「価値基準」を
基礎にした社会の再構築が必要になるのだと思う。

人は将来に希望が持て、現実に一歩づつ物事が前に進んでいる実感が、
安心感や心の豊かさに繋がってゆくと思う。
今、綻びの出来た日本社会も、適確な方向と目標が与えられれば、
日本の特徴でもあった一枚岩になってまだ頑張れそうに思う。
そのための各界、各分野、そして各層のリーダーの私心のない奮起を
のぞみたい。

 ※<参考>
 嘗ての大日本帝国陸海軍は「兵は優秀、将校は非力」、また高度成長期
 には、国益を最大限追求する通産省(現在の経済産業省)はアメリカから
 「Mighty(強い)MITI、Notorious(悪名高い)MITI」と畏怖され、
 また「官僚個人は優秀、政治は三流」と云われたこともあった。
 その後は「現場は優秀、マネージメントは非力」、「技術は優秀、経営は
 下手」といった批評もあった。
 現在はどうか。この10年、20年の本社への権限集中で現場力は大きく
 失われ、嘗ては優秀といわれた技術も、技術者のリストラや事業売却など
 により海外へ流出、競争相手を強化する結果となりった。また他国の
 追い上げで優位を保つ分野は狭まり、新しい分野への進出は遅れ気味
 という深刻な状況になりつつある。
 早急な対策が求められるが、現実は必ずしも旨く行ってはいないようだ。

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◆開催予定:

・東 京【第191回】8月30日(水)交流会@新宿三丁目「エスカイヤ」

  ★ <特別講演会> 8月30日(水) 18:00〜19:00  ★
  ★ 『的確な読みとスピード感ある決断で、時代のニーズを掴む』 ★
  ★      (株)三宅 代表取締役社長 三宅 正光      ★

・広 島【第41回】 9月15日(金)講演会+交流会@立町「La Chic」
            〜16日(土):GOLF@(会場未定)

  ★ <特別講演会> 9月15日(金) 18:00〜19:00  ★
  ★  『技術開発に於けるイノベーションとサステナビリティ』  ★
  ★   広島経済大学 ビジネス情報学科 教授 川村 健一    ★

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編集後記: 猛暑の夏「第一ステージ」から「第二ステージ」へだそうです(#^.^#)
何処が違うのだろう?と思いますが、梅雨明け宣言のための言い訳でしょうね。
今年初めての花火鑑賞は「広島みなと夢花火大会(7/22)」でした。船で海からの
花火鑑賞は運良く近くまで行けたので、1万発の花火を堪能することができま
した。そして、花火大会の終了を待ってくれてたかのように、降り出した20
分間の豪雨も華を添えました?(^○^)?・・・さ〜て、次は何処の花火大会を見る
ことができるのでしょうか。最近、釣りが絶不調です(:_;)。猛暑のせいか天候
不順のせいか、原因不明!周りも釣れてないので当方の腕のせいだけでは無い
ようです。陸に近いとことだけで無く海の温度が上がり潮流の流れも変わって
しまい・・・等々、色んな複合的な原因なのでしょうが、楽しみが減ってることは
事実なので、この猛暑が一日も早く通り過ぎてくれることを祈るばかりです!!

※全国花火大会2017 ==> https://hanabitaikai.me/
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