F+S Flash
(Vol.197)


============================= CONTENTS =============================
【F+Sメンバー紹介/第163弾】
  池田 弥生 / 山口コア学園       <広島>
  柳澤 均 / エフタイム         <東京>
【コラム/『質問力と北風と太陽』】          <寄稿>
  相手の方の視点で質問を用意しよう     広川 智理/プラッサム
【新サービス/『イベントの参加者管理は「ビズクロス(BIZX)」』】
  イベント告知〜参加登録〜受付業務  ノイアンドコンピューティング
【コラム/『隠居のたわごと:徒然なるままに』】    <寄稿>
  「ぐろーばる」事始め(2)…グローバル化と多様性     公江 義隆
【F+S Forum/開催予定】 (最新日程はHPをご覧くさい)
  東 京【第179回】8月12日(水):交流会@代々木上原「522」
  広 島【第33回】 9月 4日(金)〜5日(土):講演会+交流会+GOLF
         <特別講演会>『癌とうまく付き合う方法』井内 康輝 氏
======================================================================

  ★☆★ 各地の新規メンバー勧誘を是非ともお願いします ★☆★
  (F+S紹介==> http://www.tru-solutions.jp/F+S_Forum.htm)
    直近日程に参加できなくとも今後の御案内が可能な方へは
  今後の開催案内をお送りいたしますので事務局まで御連絡ください。

■=== 【F+Sメンバー紹介/第163弾】

※自己紹介バックナンバーは以下のURLでご覧ください。
  ==> http://www.tru-solutions.jp/F+S_Home.htm#flash
 「自己紹介」や「近況報告」をして頂ける方を募集しています!。

1)池田 弥生 / 山口コア学園       <広島>

F+S広島での自己紹介をお聞きして興味が湧き、無理にお願いしてみました。
ITからの転身は全くの異文化でしょうからたいへんでしたでしょうね。
若い学生達との交流は、刺激もあるけどギャップに驚くのでしょうね(*^_^*)。

<ご本人からの一言> 

皆様、こんにちは!前回、第32回のF+S広島&特別講演会に初めて
参加させて頂きました学校法人山口コア学園の池田 弥生(残念ながら
女性ではなく、50代の男)と申します。

機会を頂きましたので、自己紹介をさせて頂きます。
私は産まれも育ちも広島で、5年前までは株式会社コアという情報処理
サービスを行う会社に在籍しておりました。
2002年、慣れ親しんだ広島から山口へ、その6年後、山口から九州へと
異動になり、更に西へ異動かと思いきや、山口に戻ることになりましたが、
その際、(無理やり?)情報処理業界から足を洗わされて、教育事業へ転進
することになり今日に至っています。

全くの畑違いなので、1年目は分からないことだらけでした。
特に、最初の仕事となった入学式での式辞は、新入生、保護者および来賓
合わせて500名近い人の前でしたのですが、前職では多くても社員100名
の前でしか話をしたことがなく、とても緊張したことが、つい先日のように
思い出されます。

当学園は、山口市(湯田温泉駅のそば)にあります。
情報処理及び医療事務を教える2年及び3年制の山口コアカレッジと、
理学・作業療法士及び言語聴覚士を養成する4年制の山口コ・メディカル学院
の2つの専門学校があり、両校併せて450名強の学生が在籍しています。
学生は地元指向が強いのですが、良い学生が沢山いますので、人材を求めて
おられる企業様がおられましたら連絡をお願いします。

理事長は、学校経営が主たる仕事になりますが、具体的な業務内容を説明し
難く、家族からも、「普段何をしているの?」と聞かれます。
また、授業を持っている訳では無いので、学生と接する機会は限られます。
そのため、理事長がいない公立校出身の大半の学生からは、「あの人誰?」と
思われているようです。

専門学校には、大学のような文科省からの補助金はありませんので、学生から
の授業料(納付金)が主たる収入源になります。
学生募集は、毎年(年々厳しくなっており)大変ですが、入学生数が決まれば、
自ずとその年度の運営予算が決まります。
日々の学校運営は、それぞれの学校の校長に任せていますので、比較的、時間
が自由になります。この時間を使って、産学官の幅広い方と様々な形で
情報交換しながら、新しい教育ニーズと就職先の開拓を行っている毎日です。

学校はどこも同じですが、毎年、新入生を向かえ、卒業生を送り出しています。
あたりまえですが、誰でも、毎年、年を重ねます。
前職では、周りと一緒に年を重ねていましたが、学内にはいつも18〜20代
前半の若者がいて、自分が年をとったことを感じない毎日です。
ただし、ここで調子に乗って無理なことをすると、後で自分の年を痛感する
ことになります。

学生は、ひとり一人違った個性や特徴を持っています。
成績が悪く進級が出来ない、実習先でうまく行かないなど、様々な問題を抱え
た学生もいますが、先生方は学生一人ひとりに真剣に向き合っています。
先日、例年全員が合格している資格試験の前に、担任の先生から
「今回は、全員合格は無理です。」
と言われましたが、結果は見事、全員合格となりました。
担任が心配していた(本人も無理だと思っていた)学生が、合格の知らせを
聞いて、泣きながら母親に電話連絡している場面を見ていると、
「人を育てる」のに関われるのは素晴らしいと実感出来ますし、前職とは
異なる形の充実感があります。

皆様にいろいろとご教授頂いて、私も成長したいと考えております。
今後とも宜しくお願い申し上げます。

2)柳澤 均 / エフタイム        <東京>

何をやっても大丈夫な30半ば!
出来ないことが増え続ける60半ばからすれば、本当に羨ましいですね。
異業種からの転身、頑張ってください。でも・・・、
エフタイムではゴルフが上手くならないと出世できませんよ!(*^_^*)!。

<ご本人からの一言> 

皆様 いつも大変お世話になっております。 
(株)エフタイムの柳澤と申します。
F+S東京の会合には第178回の佃様の講演の際に初めて参加させて
戴きました。
ご指名いただきましたので、僭越ながら簡単に自己紹介をさせていただきます。

1981年3月20日生まれで中学より20年間埼玉に住んでおりまして
現在も埼玉愛は変わらず、埼玉県川口市在中でございます。

社会人としましては現在のエフタイムは2社目の会社となりまして
エフタイムに入社する前は広告業界で従事しておりました。
飲料メーカーのペットボトルのおまけや店頭の広告物等の提案を
行っておりまして今とは全くの畑違いの業界におりました。

そのような中でIT業界に興味を持つきっかけとなりましたのが
当時はまっておりましたオンラインゲームがきっかけとなります。
1日の睡眠時間は約2時間程でトイレの時間ももったいないと思う程で
寝る間も惜しんではまっておりまして、まさに"廃人"という言葉が
ふさわしい人間だったのではと思われます。
そのオンラインゲームの世界で1番になるためにゲームを快適に動かす
ためのハイスペックPCに興味を持ち、日々秋葉原に通い時間と労力と
資金を使いPCパーツとにらめっこする日々を送っておりました。
その内にIT業界に興味を持つようになり、縁がありましてエフタイムへ
入社することとなりました。

現在はオンラインゲームからもすっかり離れ、読書=歴史小説が好きで
北方謙三の水滸伝にはまっております。
またゴルフも趣味と申したいところですが、レッスン通いの費用対効果も
全くあらわれず現在は挫折中であります。

最後になりますが当社エフタイムという会社はF+Sの集まりと同様に
人と人との繋がりを最も大切にしております。
20年間培ったHPのノウハウは勿論ですが、お客様の立場にたち
「おもてなしの心」を常に意識し活動させて戴いております。
HPというキーワードがございましたらお役にたてるよう精一杯尽力
致しますため是非お声がけ戴けると幸いでございます。

今後ともご指導ご鞭撻のほど宜しくお願い申し上げます。

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■=== 【コラム/『質問力と「北風と太陽」』】 <寄稿>

                         広川 智理
                     (株)プラッサム 代表取締役
                      http://plussome.co.jp/

     〜 相手の方の視点で質問を用意しよう 〜

先日、某社主催の研修「質問力養成講座」の講師を担当させて頂きました。
特に要求定義工程で求められる「質問力」とは、得るべき情報を十分に
得るための質問をする(作る、聞く)ことが出来る能力であると思います。

そのためには日常の勉強や情報収集が欠かせません。
自分に知識がない領域で、十分な質問が出来る訳がないですよね。
ヒアリングの相手が経営者や事業部門長といった場合には、経営も分かる
部長クラス以上の人が質問者に加わるべきでしょう。

質問の作成も担当ごとに割り振って、そのままヒアリングするようでは
良い回答は得られません。ヒアリング対象者全員に聞く質問もあれば、
あるグループに対して、あるいは特定の個人のみへの質問といろいろな
角度から質問を作成する必要があります。
同じ質問でも、相手によって聞き方を変える必要もあるでしょう。

質問の質を高めて、質問者ごとの質問の差を減らし、得られる回答の質を
ある程度維持するためには、質問を複数人で一緒に作成し、全員で検証する
必要があります。また、実際のヒアリングでも得られる回答のバラツキを
減らすために、複数人(2〜3人)で行うと良いでしょう。

タイトルに「北風と太陽」と入れましたが、これはご存じのように
イソップの寓話の1つです。質問力を高めるには、上で書いたような
質問の作り方、実行の仕方だけではなく、聞き方も大切です。

「北風」は旅人のコートを脱がせるために、思いっきり強い風を吹かせ
ましたが、旅人は逆にコートの前をしっかり閉じてしまいました。
これに対して「太陽」は相手の立場でポカポカ照らすことで、旅人が自然に
コートを脱ぎ、しまいには全部脱いで川に飛び込んだという話もあります。

皆さんも話をきかれたときに「こんなヤツには話したくない」と感じた
ことがありませんか。逆に相手に好意を抱いて、聞かれていないことまで
話した経験はありませんか。

特に政治家は答えたくない質問には、どんなに優れた鋭い質問でも、
サラッとかわしますよね。ところが信頼している相手には腹を割って
話をしていると思います。

私は「質問力」の基本は、日常の学習(向上心)とイソップの太陽のように、
ポカポカと相手の立場で温めて信頼を獲得することだと思っています。

一発勝負のヒアリングでもその差は大きく出ると思います。

 <著者略歴> 広川 智理 (ひろかわ ともさと)
 1977年に日本電気(株)入社以来、社内のIT部門に所属し、
 海外を含むNECグループ内の情報システムの開発、保守、運用を担当。
 2001年より(株)ITR シニア・アナリストとして、
 各種リサーチやコンサルティングを実施し、常にユーザ目線での
 問題提起や課題解決への提言を実施。
 2014年4月に現在の(株)プラッサムを設立。

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  問題の発見&整理から課題抽出への紐付け、解決への実行計画策定
   PDCAまでの全体の流れを学習していただく一日コースです
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  問題は、目的と解決・改善への意志のあるところでのみ課題となる
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■=== 【新サービス/『イベントの参加者管理は「ビズクロス(BIZX)」』】

                  三島 義明 mishima@neu.co.jp
                 ノイアンドコンピューティング(株)

みなさん、こんにちは。F+S広島でお世話になっています、
ノイアンドコンピューティング(株)の三島です。
今日は、ビジネス系イベントの受付管理や集客などで、無料から使える
サービスをリリースしましたので、ご案内をさせていただきます。

皆さんはイベントを主催される時に、ちょっとしたホームページがあれば
良いのに、とか、ついでに申し込みフォームもできればいいのに。
でも、制作会社に外注するほどじゃないしな。とお感じになったことは
ありませんか?。

!ビズクロス(BIZX)!なら即解決。
無料からお使いいただける簡単・便利・格安なサービスです。
 ==> http://bizx.jp

また、当日の来場者受付が渋滞して困る。なんてことはありませんか?。
これもビズクロスで解決。ビズクロスならiPadを用いて簡単に、迅速に
受付業務が行えます。
お名前を聞いていただいてiPadで最初の文字、例えば、「み」で始まる
お名前の方は「み」を押していただくと即座に該当者一覧が表示されます。
それでも人数が多いと次の文字を入力してさらに絞り込めばいいのです。

おまけにクラウドですから、例えばVIPの方が来られているのか知りたい
ときにも、すべての端末が瞬時に情報共有されますので
どの端末でもチェックが可能です。
エクセルで出力した出席者一覧表からようやく探し出してマーカーしても、
隣の一覧表と突き合わさなければ出席者一覧がわからない、なんてことも
無くなります。

その他、イベントで困るのは、何と言っても集客ではないでしょうか。

ビズクロスではビジネスイベント検索ポータルも併設されていて、
無料でイベントを紹介する機能も備えています。
 ==> http://event.bizx.jp/

こちらは多くのビジネスイベントを一堂に紹介することによって、
集客力を提供しようとする試みです。
イベント紹介のみの掲載も歓迎しているので集客に困っている方は
一度掲載してみてはいかがでしょうか。

今なら無料で登録代行もいたしますので、
御相談は下記事務局まで、お気軽に御連絡ください。

※本件問い合わせ先: bizx@neu.co.jp TEL:082-543-2740
         ノイアンドコンピューティング(株)BIZX事務局

<参考> 次回のF+Sの参加登録が出来ます。 
 ・F+S東京(8/12)  ==> http://event.bizx.jp/adpjh9quau/
 ・F+S広島(9/4-5) ==> http://event.bizx.jp/4i663po4l3/

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 研修は受講させたのに効果が出ない理由は・・・「実戦訓練不足」
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 ・目標設定と具体的な対象者のプロファイリング
 ・目標へ近づくため対象者視点からコーチングの成功要因を分析
 ・対象者に対する具体的なコーチングシナリオの検討・構築
 ・実践的なロールプレイで対象者の各種の反応に対応可能な話法の構築
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■=== 【コラム/『隠居のたわごと』】  <寄稿>

                公江 義隆 y-koe@air.linkclub.or.jp
               JUAS/ISC、もとITコーディネータ
                もと武田薬品工業(株)情報システム部長

  〜 隠居のたわごと:「ぐろーばる」事始め(2) 〜

       『グローバル化と多様性』

巷では、英語が出来る人=グローバル人材かのように、英語へも関心が集まる。
しかし、英語が出来ればそれで意思疎通や相互理解ができるものでもない。
今回は、そんな問題を考えてみることにする。

(1)先日、大手鉄鋼会社S社の資料を見ていたら、中に“使用人の状況”
という表現があった。多くの会社が“従業員の状況”と書いている項目である。

これを見て、以前、M社系の会社で働いていた知人が、「旅費・交通費は
“車馬賃”と云うのですよ」と教えてくれたことを思い出した。
両者とも旧財閥系の会社である。会社経営が家業であった頃、また交通機関に
人力車や馬車が幅をきかせていた時代の名残であろうが、長きにわたり
日常的に使用されてきたが故に、時代が変わっても恐らく内部の人には違和感は
なかったのだろう。

常識は普遍的なものではなく、特定の集団内での共通規範に過ぎない。
常識、つまり当たり前のこととしていることに対しては、実は考えるべき問題や
課題、選択の余地がそこにあっても、それに中々気が付かないものなのだ。
気が付くためには、自分を外から見る機会を作る努力が必要だろう。
さらに厄介な問題は、人は“分かりきったこと”と思っていることを
わざわざ口に出さない。その結果、常識が異なる(異文化圏の)人との間で
何が起こるか考えてみてほしい。
 
(2)次にこんな種類の問題はどうであろう。米国で学童に犠牲者が出るなど
銃乱射事件が頻発する。多くの日本人なら銃の規制強化が当然の対策と思う
だろうが、米国ではそういう方向には向かってはゆかない。

犠牲者の出た学校の校長は「全米の学校の校長室にライフル銃を設置すれば、
こんな無法なことは防げる」と云う。そう云う考え方の人が多いから銃規制は
進まない。全米ライフル協会が自分たちの商売の都合で反対するから進まない
というわけでもないようだ。

この種の考え方や価値観、つまり文化の違いが背景にある問題では、
先ずお互いに「相手が何故そのように考えるのか」を理解することが必要で
あり、その上で夫々が相手から学べることや妥協点の検討などの、論理的な
ディスカッション通じた交渉・調整と、結果に対する責任を明確にした
決定が一般的な手順として必要になる。
しかし、ここに宗教が絡んでくると、そもそも信仰心の薄い一般の日本人には
ますます理解し難い問題になる。論理は通じ難く妥協の余地は極端に狭くなる。

これは「自分と違う価値観・考え方がある」ことを素直に認め、「何故 
相手がそう考えるのか」を理解すると同時に、その裏返しとして「自分の考えを
相手が分かるように説明できる」ことが条件になる。
「違うのが当たり前と云う考え方」、「理解することと賛成することの峻別」
が求められる。

自分や日本を、他人や他国に一時的な誤魔化しではない論理的な説明をする
訓練を、日頃から心がけておく必要があるのだと思う。

(3)思考法が関わる問題の例である。会社で報告書や企画書は“結論、
その理由”の順で書けとよく云われる。しかし、現実には”その理由“を
簡潔に説明するのに苦労することが多いようだ。

ふり返ってみれば、我々日本人の説明は、プロセスの流れに沿った、あるいは
経緯を中心にした事象の説明が多い。つまり、無意識のうちに、こんな形で
物事を考え、認識・理解・記憶をしている場合が多いということなのだ。
「・・・がきっかけで、XXなので、・・・を調べた結果・・・なので、・・・検討した
結果・・・」と自分がやってきた事を相手に疑似体験させて、理解・同意を
求めるアプローチだ。ここで「その理由は?」尋ねられても「だって、
当然そうでしょ」としか答えらえられない。

お互いの発想法、思考プロセスが違う場合、「当然、・・・」という論理は
通じなくなる。徹底的に考えを論理的に説明し、議論するしか方法がない。
この面での若い時から訓練が必要だ。

経験や知識、価値観、発想法を同じくする仲間の間では、納得の得られ
やすい有用なアプローチではあるが、背景や立場の異なる人との間では
問題が残る場合が多い。

「現場の課題が本社に分かってもらえない、提案が経営層には評価してもらえ
ない」、「日本本社の方針が海外子会社に理解されない」、「上司の外人の
言うことが納得でにない」などの悩みを、「専門分野の知識がないこと」や
「言葉の問題」を理由や言い訳にしがちだが、必ずしもそれだけではないと思う。
 
(4)次の問題も別の面での「考え方に関わる問題」である。
随分前の話になるが、米国のある学会の人たちが中心になったエネルギー・
資源・環境問題の世界シミュレーションモデルを開発しようという
プロジェクトの設立に首を突っ込んでいたことがある。
何しろどうアプローチするか雲を掴むようなところからの出発である。
進め方について色々のアイデアを出しあうディスカッションの中で
「日本人はこんな場合どうする?」と云う話になった。

こんな場合の我々日本人の常套手段は川喜田二郎先生の「KJ 法」・・・
皆でカードに思いつくことを書き出し、似たものを同じ島にまとめて
(一種の抽象化プロセス)貼り付け(注1)、その後にカードの内容を
見ながら島に名前を付ける・・・あのやり方だ。
カードを島には貼り付けの説明のところで質問が出た・・・「そのAのカード
と、Bのカードはどうして同じ島なのか?」。

ためしに「あなたはどうするか?」と聞いてみた。彼も同じ島だったが、
「あなたの考えと自分の考えが同じかどうかを知りたい」と云う。
しかし、彼の云う“同じ”は、“島”ではなく“分類基準が同じ”が
“考えが同じ”と云うことなのだ。“分類基準なしで直感的に分類する”
といったことは彼には理解し難いことのようだった(注2)。

考え方や思考プロセスが異なると、考える作業の協業には中々難しい局面が
ある。「相手はそう云っているから、当然こんなことは分かっている」と
思ったことが、「実は分かっていなかった」といったこと、あるいは
その逆が起こり得る。そんなことのあることを知っておく必要がある。
「clealy・・・」とか「wellknown・・・」と云うのは異文化の人たちとの間では
「禁句」なのだ。

(注1):KJ法のこの“直感に基づく島への割り付け”は、
    同じ経験や知識、価値観、発想法を持つ人の間でだけ有効な方法。
(注2):彼らの頭の中がどうなっているのかは分からないが、
    総当たりなど物量戦は得意だ。逐次処理か同時処理かは別として、
    分類基準の仮定→分類→評価を、仮定を変えて繰り返しを短時間
    で行うような思考回路を幼少期から育ててきているのかもしれない。
    とにかく我々日本人とは異なった思考回路を脳の中に持っている
    ようだ。

(5)外国にいたとき、いろいろの国の人との間で「今、何語で考えている?」
と云った類の会話がよくあった。数か月もその地で生活していると、
日常生活上の会話にはあまり困らない状況、つまり翻訳と云う意識のない中で
意思・内容の疎通は出来ているようになる。
つまり、日常生活レベルの簡単な内容なら、数か月で脳の中に出来た英語の
思考回路と知識の蓄積で処理が出来ているのだと思う。
このレベルでならバイリンガル状態だ。 

一方、実に流暢に英語を操っているように見える人でも、考え込まなければ
ならないような難しい問題や微妙なケースになると、突然、母語
(Mather tongue)が飛び出してくることがよくある。
恐らく圧倒的に多くの経験と知識の詰まった母語系の思考回路が無意識の
うちに働き出しているのだろう。
つまり、難しいことを何語で考えるかのレベルで言えば、バイリンガルは
存在し得ないことになる。国際結婚した家庭のように母語が2つの環境で
育った子供の脳はどのように育つのだろうか?思春期になって自らの
アイデンティティに悩む子供たちが相当いるといわれる。
外国語の早期教育も慎重に考えるべき問題のようだ。

<参考>:人は言葉で考えると云われる。言葉があったおかげで、人間は
多くの経験を知識として頭の中に整理・蓄積し、それらを関連付けて知恵を
育てていくことが出来た。その知識・知恵は思考プロセスと表裏一体の形で
編集され脳に記憶される。
また、思考プロセスは言語の構造と大いに関係していると云われる。
例えば、1つの文章の中で結論は述語部分にあるが、日本語は「SOV」
(主語+目的語+述語)構造、つまり結論が後ろにある言語である。
一方、多くの西欧の言葉や中国語は「SVO」(主語+述語+目的語)構造
・・・結論―Vが前にある言語である。
なお英語の関係代名詞は一段階層を下げて前の名詞の説明をする構造だ。

日本人の“断り”や”反対意見“の手紙や文書には、長々とあれこれ続く
よく分からない話の最後に、”残念ながら、今回は・・・“と云った結論の
文章がよくある。その長々と続く部分に結論に至るまでに思い悩んだ、
その人の思考のプロセスを見る思いがする時がよくある。

言葉・文章は人の思いを表現するものだ。
それがやり易い言語の構造が歴史を生き残ってきたということなのだろう。

(まとめ):英語が国語の国民なら全てグローバル人であろうか? 

英語を話す国にもグローバル問題に向き合えない人は沢山いるし、国際的な
場にゆけば共通語・公用語としての英語はあっても、その共通語に標準語が
あるわけでない。英国のクイーンズ・イングリッシュもニューヨーカーの
ベランメー米語も、ここでは一方言に過ぎない。
日本人のJAPONISHもそれなりの市民権を得ているようだ。
勿論、共通語として最小限の英語の能力は必要であろうが、それだけでは
誤解の原因になることはあっても、お互いの意図や意思の理解ができる
ものではない。

人は脳の中の蓄積された多種多量の知識や知恵を総動員して、言葉や文章から
その意味や内容を理解・認識しようとする。
しかし、その脳に中の蓄積は、情報の発信者と受信者では異なる。
日本のようなモノカルチャーの社会の中では比較的その違いは少ないだろうが、
国や民族が違えば価値観が反転するほど異なる場合もある。
一つの文化の中で“変わり者”“非常識”としていても、文化が違えば
そういう判断が成り立たなくなる場合が多い。

また、その文化での常識は当然のこととして、言葉や文章にされない場合が
多いが、これは異なった文化の社会の受け手にとっては重要な情報の欠落と
なって、誤解や理解不足のも原因になったりする。

<ポイント1>:“問題意識のないところにも問題や選択肢がある・自分の
常識とは違う常識がある”と云う事実を素直に認め、“自分と異なる考え、
理解できないことをする人にも尊敬の念をもって接しよう”ということを
出発点の大前提として、論理的に自分を説明し相手を理解するための
“ディスカッション能力”を養う。

<ポイント2>:“好き・嫌い”と“よい・悪い”や“正しい・正しくない”
を区別して考える。これらは価値基準(文化)に依存するものだ。
但し、“人として”正しい・正しくないには、多数の人たちの共感が得られる
普遍的なものがあるような気がする。

これらを、どこまで自分のものとして実践できるかがグローバル化という
異文化が交流する時代の相互理解の鍵のように思う。

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■=== 【F+S Forum/開催日程】

 ★☆★ 各地の新規メンバー勧誘を是非ともお願いします ★☆★
 (F+S紹介==> http://www.tru-solutions.jp/F+S_Forum.htm)
   直近日程に参加できなくとも今後のご案内が可能な方へは
   今後ご案内差し上げますので事務局まで御連絡ください。

◆開催予定:

※今回からF+Sの参加登録が以下からも可能になりました。 
 ・F+S東京(8/12)  ==> http://event.bizx.jp/adpjh9quau/
 ・F+S広島(9/4-5) ==> http://event.bizx.jp/4i663po4l3/

・東 京【第179回】8月12日(水):交流会@代々木上原「522」

     ☆TRATTORIA「522」 http://hitosara.com/0002131510/

・広 島【第32回】 9月 4日(金):交流会+講演会@立町.ラグーン 
              5日(土):GOLF@白竜湖カントリークラブ

  ★      「F+S Forum」広島開催 特別講演会        ★
  ★      9月4日(金) 17:30〜18:45      ★
  ★   『癌とうまく付き合う方法』 広島大学名誉教授    ★
  ★  NPO法人総合遠隔医療支援機構 理事長 井内 康輝 氏  ★

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      「360度評価」による自己の改善課題への「気付き」
     上司の意識と言動が変わらなければ組織は変わらない
      成功の鍵は、管理職の人間力強化による言動変革です
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   管理職の行動変革に最適な研修<私が変わる!組織が変わる!>
 ★☆★ 事業目標達成を推進『マネジメントスタイル』革新研修 ★☆★
       http://www.tru-solutions.jp/tru-103.htm
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  会社方針に基づく業務上課題の発見とその解決への自己課題の検討
   組織変革への引き金となる管理職の自己変革へのコミットメント
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  「人が創る」を合い言葉に、「F+S Forum」を通じてより良い社会へ
       http://www.TRU-Solutions.jp/F+S_Forum.htm
   参加者のご紹介や【F+S Flash】のバックナンバーは上記URLで
  各種有益な情報提供やイベント等の告知があればお知らせください
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編集後記: いよいよ東京の花火大会が隅田川から始まりました。今年は神宮
の花火大会を見る予定です。晴れると良いなあ!。本当に猛暑が続きますねえ。
鹿児島では6〜7月の2ヶ月で雨の日が40日以上あったそうです。異常気象
も最近は何でもかんでも!激しく!なっていますね。そのうち、冬の沖縄では
氷点下だったりするんだろうか?話が変わりますが、この天候だと体調が心配
ですよね。私は人間ドックとMR撮影をしました。既に治療中の何カ所かを除
いては特に変化が無く問題無いと言われたのでホッと一息でした。無理は禁物
です。健康あっての楽しい人生。私は毎週月曜日が医者の日です。内科、歯科、
眼科、循環器科と4ヶ所の定期訪問。くれぐれも体調には気を付けましょう!

※全国・花火大会&夏祭り2015(るるぶ.com)
  ==> http://www.rurubu.com/season/summer/hanabi/

※レッツエンジョイ東京(夏のお出かけ特集2015)
  ==> http://matsuri.enjoytokyo.jp/summer/event/

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     当社提供の<組織活性化・人材育成関連サービス>は、
       http://www.tru-solutions.jp/tru-199.htm
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    ※当社の研修の特徴:
      1)全て・・・考えるワークショップ型
      2)全て・・・気付きを促す自己変革型
      3)全て・・・実践に即結びつくコミットメント型
      4)全て・・・小難しい理論排除のシンプル型
    ※1社研修を御希望の場合は気軽にお問い合わせ下さい。
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 ・「バランス・スコアカード(BSC)研修(基礎編/実践編)」戦略構築
 ・「問題感知・課題発見力強化研修」発想力強化、フレームワーク構築
 ・「ステークホールダー・マネジメント強化研修」視点間のギャップ分析
 ・「マネジメントスタイル革新研修」360度評価で行動変革と組織強化
 ・「コーチング研修(基礎編/実践編)」戦略的アプローチで確実な成果
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