F+S Flash
(Vol.172)

============================= CONTENTS =============================
【F+Sメンバー紹介/第143弾】
  繁 浩太郎 / オフィスSHIGE(本田技研工業)  <東京>
  中川 善之 / ジャパンラーニング         <東京>
  宮下 江里子 / 超海        <名古屋(中国・杭州市)>
【コラム/『ヤマトの木川社長が語る物流革命とは?』】  <寄稿>
  物流を変える「バリュー・ネットワーキング」 湊 伸悟/ビジネスコーチ
【コラム/『【経営者に贈る言葉】<第7回>』】     <寄稿>
  霜を履(ふ)みて堅氷(けんぴょう)至る   野村 修一/NOMURAコンサルティンク゛
【サービス紹介/『助成金制度活用で技術力アップを!』】
  面倒な助成金申請作業もお手伝い   中川 善之/ジャパンラーニング
【コラム/『あらゆる場面に「ステークホールダー・マネジメント」#2』】
  具体的な定義と準備が肝心、重要な「MSM」    西嶋 陽一/TRU
【F+S Forum/開催予定】 (最新日程はHPをご覧くさい)
・広 島【第26回】 10月18日(金)〜19日(土)@立町.ラグーン
  <緊急決定> 広島フォーク村出身『いちごの木』スペシャルライブ
・東 京【第168回】10月30日(水)@恵比寿.ベリータ<特別講演会>
  講演:「分かりやすい実践リスクマネジメント」、講師:高橋義郎さん
・東 京【第169回】12月 4日(水)@<クリスマス&忘年会2013>
======================================================================

■=== 【F+Sメンバー紹介/第143弾】

※自己紹介バックナンバーは以下のURLでご覧ください。
 http://www.tru-solutions.jp/F+S_Home.htm#『F+S Flash』

1)繁 浩太郎 / オフィスSHIGE(本田技研工業)  <東京>

もともとは、バンド仲間として5〜6年前に知り合いましたので
HONDAの方とは知っていても、何をされているのか、最近まで
良く知りませんでした。F+S重鎮のUさんと同じ白髪で格好良いです(*^_^*)。
いまだに技術志向の強い会社にブランド志向を育てるのは大変そうです。

<ご本人からの一言>

初めまして、9月のF+S東京で「ホンダ成長ノウハウと開発秘話」と題して
講演をさせていただきました繁浩太郎と申します。
当日は、30名近い方々に来場いただき活発なQ&Aもいただきました。
誠にありがとうございます。
この度、「ついでに自己紹介も書いてよ!」という西嶋さんの指示で
簡単ですが自己紹介を書かせていただくことになりました。
と言いながら、書き出すと長くなってしまいました。
時間のある時にお読みください。

私は、京都市出身で1952年産まれの61歳です。
育った所は左京消防署の向かいで、まだ東大路は舗装されておらず、
まわりは田んぼ・畑・山・等、自然が多く残っていて、外で遊ぶ毎日でした。
都落ちして大阪の大学を出てからずっと製造業で過ごしてきました。
仕事は製造畑から商品の企画開発畑です。

新卒で入社したのはプラスチックレンズ加工をメインにしている会社でした。
規模で言えば、中小企業というより零細企業でした。
大卒の採用はそれ以前は無かったのですが社長の息子が入社する年になって、
社長が息子一人では今後相談する相手も居なくては何かと大変だろうから、
同期で同じ大卒を入れて息子の支えになって働いてもらおうという、
社長の息子想いというか会社想いというか、今から考えると微妙な(笑)
採用でした。

しかし、この会社のお陰で、それまでの甘い私の行動基準は叩きのめされ
社会人になれました。プラスチック材料の仕入れから、生産計画、生産、
製品設計、金型設計、品質〜製品の納入まで、会社が小さかったので
全ての業務をする必要があって、頭がこんがらがって、キチンと仕事が
出来ず、毎日怒られ・・・実際甘かったのですが(笑)、ブラック企業ならぬ
「ブラック社員」でした。

しかし、仕事はやりだすと面白くそれなりにヤリガイもあったりしたの
ですが、ある日新聞でホンダの求人広告を見て、もともと車好きという
こともあり、採用試験を受けて運良く入社できました。

入社してみると当時は設計室の半分は中途採用の先輩でした。
ホンダは既に有名でしたが、四輪の設計など駆け出しの状態で、
プラスチックの型抜き勾配さえも知らない人が設計していまして、
部品メーカーさんから教えてもらっている状態でした。
ホント、ホンダは部品メーカーさんに足を向けて寝たらバチがあたります。

 ※経歴概要==> http://www.TRU-Solutions.jp/PROFILE_SHIGE.pdf

さて、個人的な話に移りますと。

生まれつき「音痴」な私は小学校・中学と音楽の時間で歌があると廻りに
笑われました。歌は本能的には好きでしたが、なんとなく歌、音楽って
女々しく男らしくないと考えていて、男は外で暴れまわるものと
考えていました。

そんな私ですが、中学生一年の時にベンチャーズのテケテケで「エレキの
カッコよさ」に痺れ、また音楽は女々しいがこれは違う!!!と言うくらい、
やられてしまいました。勿論、当時はギターなんて買ってもらえないので
「箒とクチ」でエレキを弾く毎日でした。

当時、京都でもエレキ大会・コンテストみたいなものも多くあり、
友達のお兄さんたちが組んでいたファクターズと言う名のバンドが大会に
出て惜しくも負けた相手がファニーズでした。
ファニーズとは後に沢田研二さんが入ってタイガースとなる前身の
バンドです。高校に入る頃にはすっかりGS(グループサウンズ)ブームが
到来していました。

そんないきさつもあり、すっかりタイガースのファン
(くれぐれも、阪神ではないですよ(*^_^*))になっていました。

河原町三条下がった所にあった東宝で「世界は僕らを待っている」を見て、
乙女心のように「カッコいいなぁ」とときめきました。
その頃にはすっかり、音楽は女々しいと言う言葉も忘れ、のめりこんで
いきました。高校に入って、同級生の「GSバンド」に誘われ、
親に頼んでやっとギターを買って貰いました。
しかし、気がついたら私はかなりの音痴でチューニングが出来ず全部友達に
やってもらうありさまでした。・・・正直、今でも音痴ですが、もちろん今は
チューニングも出来ますし、音痴はある程度は直るものなんだと思います。
 
大学にやっと入れて、「ロックバンド」を作るも、ギターの上手いメンバー
がいてカッコイイギターは弾けず、ベースに降格されました。
しかし、前向きに考えて、何とか他のボンボンと弾くだけのベースでなく、
目立ってカッコイイといわれるベース弾きになろうと、つまり・・・
「リードベース」を目指しました。師匠はクリームのジャック・ブルースと
ゴールデンカップスのルイズルイス加部さんでした。

その甲斐あってか、当時「8・8ロックデー」と言うのがありまして、
地区予選のあと決勝を万博公園でやるというコンテストで、地区予選を難なく
突破しました。優勝したらみんなでプロになろうと言い合ったとたんに負けて、
すぐ就職活動に入りました。社会人になるのに長い髪をバッサリ切って、
ベースともお別れ。そんな青春時代でした。

その後、50才の頃「社内ベンチャーズ・バンド」に誘われましたが、
ベンチャーズの曲は弾いた事が無かったので、頑張って50の手習い?で
ベンチャーズの有名曲を練習しました。しかし、元来GS好きだったのと
ベンチャーズよりギターが簡単なので「GSギター」を始めました。
今では二ヶ月に一回位ですが「赤坂エルカミーノ」でGSライブをしています。

そして、ひょんな事から、シャープファイブの三根信弘さんと友達になり、
「美音色」に心酔して・・・今に至っています。
(三根さんとは、ディック・ミネさんの正妻の息子さんで、エレキギター
プレーヤーの草分け的な方で、今でも銀座タクトでライブを定期的に
やられています。 http://www.mine-s5.com/ )


とりとめのない話になって恐縮ですが、今後は「オフィスSHIGE」として
コンサルティングの世界へ飛び立とうかと考えています。
是非とも皆様方のご支援ご鞭撻をいただきたくお願い申し上げます。

※ギターを覚えたい方歓迎:「オントモ」毎週水曜日開催してます。
  ==> http://ontomo.elcamino-japan.com/category/info

2)中川 善之 / ジャパンラーニング      <東京>

仕事を言い訳にした勝手単身、私も経験があります(*^_^*)。
リクルート出身の方を多く知り合ってますが、みんな揃って仕事好き。
行動力の有る方が多いのは、やはり採用方針と企業風土なんでしょうね。
それにしても、海外に住む経験、一度はしてみたかったです。

<ご本人からの一言>

こんにちは、ジャパンラーニング(株)の中川善之と申します。
金安さんのご紹介で、7月から、F+S東京に参加させていただいます。
まだ2回目の参加という新人に、有難い事に、西嶋さんから「自己紹介」
と「会社紹介」のW依頼をいただき 西新宿のジョナサン禁煙ルームにて
作成しております。(カウンターの為、前を歩くミニスカートの女性が
気になる以外は、快適な作業環境です)

私の仕事は、IT企業様向けに「利益の上がるSEになるためには」
「運用管理サポート部隊のコミュニケーション能力を高めるためには」
「常駐先の顧客から課題を見つけ、提案に結びつけるためには」などの
テーマで、研修講師を務めています。

北は仙台から、南は福岡まで年間100日以上出張し、出身地葛飾で有名な
「寅さん」状態の日々を送っています。うるさい親父が居ないお陰で、
家庭は円満だそうです。(*^_^*)

家族は家内&年頃の娘二人と末息子、2年前衝動買いしたトイプードル
(雌)の5人と1匹です。女子比率67%と非常に高く、もし息子が誕生
していなかったら、間違いなく年間365日出張していたことでしょう!
(そうなったら出張とは言わないですね)

81年に大学を卒業し、すぐ社会人というより、サラリーマンになるのが
嫌で、アメリカへ渡りました。(元祖フリーターとでも言えるのでしょうか)
当時、メーカーの営業課長だった親父が毎晩酔っ払って帰ってきては
「会社なんて明日辞めてやる〜」っと大声で叫んでいた姿を見て、
とても企業で働く気にはならなかったんでしょうね。
そのくせどんなに酔っ払っていても、翌朝は5時に起きて、じっくり
新聞を読んでから会社へ行く姿は、今の私には「出来ないな〜」と
改めて感心してしまいます。

26才で帰国してから、新橋のリクルートへ就職相談に行き、
「あいうえお順に求人票を全部見せてください」という無茶なお願いに
当時のカウンセラーは嫌な顔をせず、求人票ルームへ案内してくれました。
2時間ほど経過して、R(り)の社名にたどり着き、リクルートの契約社員
募集の求人票に目が留まりました。「1年間契約社員で多くの企業を
開拓して、一番気に入った会社へ入社しよう」と呑気な気持ちで、
そのまま契約社員で入社しました。
1年後、最も気に入った企業がモチベーションの塊社員達がワイワイ
猛烈に働いていた、当時のリクルートでした。

江副さんとの社員登用面接で「君、結婚はいつするの?」と質問され、
「したくなった時に、いつでも出来ますから!」と答えたことを覚えて
います。今でも「根拠の無い、その自信は何処から来るの?」と周囲から
よく言われます。最近、家内から それは「お前馬鹿じゃないの?」
と言われているんだよ!と説明され「何〜んだ、なるほどね」と答えたら、
折角家に帰ってきたばかりなのに、「早く出張に行って!」と
ムッとされました。(*^_^*)

キャリアは人材紹介(求人企業開拓)の営業とカウンセラー業務の経験を
20年間、その後縁があって現在のジャパンラーニング(社長以下幹部は
元リクルート社員)で研修講師と営業の責任者を務めています。

プライベートでは、柏市で少年サッカーのコーチを9年間、
最近は息子の柏レイソルユースの試合観戦がもっぱらの息抜き、と
忘れてはいけない35年以上欠かしていない「芋焼酎」がストレス解消
(元々与えるタイプで、自分ではありませんが)法です。

以上となりますが、その他、アメリカ時代の馬鹿話や、就職、求人相談、
EQのお話など、ネタは豊富ですので、いつでも誘ってください。
次回以降も毎回顔を出させていただきますので、
これからもよろしくお願いいたします。

3)宮下 江里子 / 超海       <名古屋(中国・杭州市)>

三味線がお上手だと聞いたので、早速と5月のF+S名古屋で企画したら
当日に三味線の皮が破けるハプニングで、希望は叶いませんでした(:_;)。
中国でも都市部はネット環境が整ってますが、地方の工場地帯だと・・・
バブルのほころびが散見しだした中国、大丈夫なんでしょうか?

<ご本人からの一言>

はじめまして、(株)超海の宮下江里子と申します。
私は富士通関連会社のOGで、富士通の藤社氏のご紹介で2012年12月の
名古屋の例会から参加させていただきました。

2004年から中国浙江省杭州市の現地法人杭州超海科技有限公司の
責任者となり、これまたこの会のメンバー早川弘道氏の元メイソンシステム
で開発の「CSMoRE」生産管理システムのライセンスを受け、
海外進出する製造業支援の日英中3ヶ国語のWeb型システムとして
「耀星-ようせい-」ブランドで販売、日系の製造業様のシステムサポート
やシステム開発を業務としています。

 「耀星-ようせい-」==> http://www.chao-hi.com/jp/yaoxing.html

普段住む杭州市は、街の中心に世界文化遺産の西湖を抱き、
12世紀、チンギス・ハーンの元に滅ぼされた南宋の都があった地で、
イタリア商人マルコ・ポーロの著作「東方見聞録」の中で
「世界でもっとも美しい街」と称えられた観光リゾート地です。

歴史と水郷のリゾート地で日々ポ〜っと過ごせるなら幸せなのですが、
そのような優雅さとは程遠く、お呼びがあればお客様の工場のあるところ、
街とは離れた工業地区に出向く生活です。

時間の読めない大陸での移動に慣れると、帰国の折、時刻どおりに
運行される日本の公共交通機関に心底感動してしまいます。

この安心できるニッポンが続いてほしいと思います。
今後ともよろしくお願いいたします。

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■=== 【コラム/『ヤマトの木川社長が語る物流革命とは?』】 <寄稿>

                 湊 伸悟 sminato@businesscoach.co.jp
                    ビジネスコーチ(株) 顧問
  
  〜 物流を変えるヤマトの「バリュー・ネットワーキング」〜

2012年度のネット通販の売り上げは、約10兆2千億円、
最近は当日配送も可能となり、物流のスピードに驚きます。

日本のモノ作りは、コスト限界まで来ている。
物流のあり方を根底から変える事により、ロジスティクス部署を
コストセンターから利益センターに、また新たな付加価値を創り出せる、
とヤマトホールディングス・木川社長は主張しています。

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○宅急便以来の改革を起こす
 ヤマトホールディングス・木川眞社長が語る
 ・「ブラックボックス」になっていた物流コスト
 ・中堅中小企業は3PLに頼れない
 ・物流を「花形」セクションに
 ・「当日配送」で在庫が減る
 ・企業の成長原資は物流に宿る

 ヤマトホールディングスの木川眞社長。
  1949年、広島県出身。一橋大学商学部を卒業後、
  1973年に富士銀行(当時)に入行。
  合併後はみずほコーポレート銀行の常務を経て、
  2005年にヤマト運輸に転じる。
  2011年4月、ヤマトホールディングス社長に就任

※<参考>「バリュー・ネットワーキング」構想 5つのエンジン
    ==> http://www.yamatosolutions.com/about/vnd/
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?ヤマトホールディングスはこの夏、「バリュー・ネットワーキング」と
 いう新しい物流の形を提案しました。背景に何があるのでしょうか?

木川眞社長(以下、木川氏):
 「物流」は今後、過去にないほど注目されるはずだ。

 なぜ物流が注目を集めるのか。日本はものづくりの国だ。
 第2次安倍政権が掲げた成長戦略の3本目の矢は、ものづくりの復活だ。
 そこで考えなくてはならないのは、日本のものづくりが
 なぜここ数十年、国際競争力を失ってしまったかということだろう。
 製品自体の魅力や品質が劣化したわけではない。
 為替の影響などで、ある意味でコスト競争力を失ってしまった。

 では、コスト競争力を回復するために何が必要か。
 ものづくりのコストコントロール力を、今後さらに強化し価値を生み出す
 ことは、私はもう限界だと思っている。
 それくらい日本の企業は徹底して製造原価をコントロールしてきている。
 原材料や部品の製造プロセスにおけるコストコントロールは
 世界標準で見ても突出している。
 その中で、毎年さらなるコストカットの努力を重ねてきている。
 これ以上、製造コストや原材料調達コストを下げる余地は、もうあまり
 ないだろう。

 ところが、
 工場から出荷した後の物流コストのコントロールの水準はどうか。
 正直言って、決してグローバル標準で見ても高くはない。

★「ブラックボックス」になっていた物流コスト

?それはなぜでしょうか。

木川氏:
 日本の場合、卸などの独特の流通機構が介在し、その流通過程で多くの
 製品がストックされているからだ。要は在庫量が多過ぎる。

 在庫コントロールという観点で言うと、まだまだカットできる余地がある。
 川上から川下までのトータル在庫を圧縮できれば、
 コストは劇的に下がるはずだ。
 あるいは、いろいろなところでの在庫期間が短いほどコストは下がる。

 極端なことを言えば、製品在庫や販売在庫を持たずに、
 どんどんモノが流れればコストは劇的に下がるわけだ。

★中堅中小企業は3PLに頼れない

?企業はこれまでも物流の効率化を進めてきたのでは
 
木川氏:
 在庫を減らしてコストを劇的に下げる。
 多くのロジスティクス事業者はそれを実現してきた。
 ただし今まで、物流のプロに任せる方法は1つしかなかった。
 3PL(サード・パーティ・ロジスティクス)に根こそぎ委託する方法だ。
 3PLによって日本の物流は大きな進化を遂げた。
 日本経済に非常に大きな貢献をしたと思っている。

 ただ今後、3PLへの委託がもっと増えるかというと、
 特に中堅中小企業は難しい。
 日本の物流の大部分を担い、ものづくりの担い手としても
 中堅中小企業はとても大きな存在だ。

?なぜでしょうか。

木川氏:
 大企業と比べて中堅中小企業は取り扱う荷量が限定的であるし、
 中堅中小企業の場合は物流も自前で担う方が効率的だったりする。
 もしくは過去のしがらみによって、
 自社倉庫をなくすと雇用を奪うということにもなる。

 地元の運輸事業者と二人三脚で成長してきているから、
 それを切ることは地域経済にとっても大きなダメージを与えかねない。
 そうしたことを考えるとやはり、根こそぎ3PLに置き換えることで
 物流改革を起こすのは難しいだろう。

 一方、今回、我々が「バリュー・ネットワーキング」構想を掲げ、
 ここで提案しているのは、まさにその領域に入ろうということだ。
 
 最も重要なのは「止めない」こと。
 物流は、必ずポイントポイントで一旦荷物が止まる。
 止まって、かなりの部分は倉庫に入ってしまう。

★物流を「花形」セクションに

木川氏:
 重要なのは、製品出荷後の物流改革だ。
 仮に、ここがきちっと管理できるようになると、
 物流の世界はかなり見え方が変わってくる。

 言い過ぎかもしれないが、多くのメーカーにとって今まで、
 物流部門はコストセンターでしかなかった。
 できるだけコストを下げろという圧力しかかからない。
 だが、今後はこの物流部門が花形になるかもしれない。
 これから我々がやろうとしていることは、
 物流部門をプロフィット(利益)センターに変えることだ。

★モノが流れる過程で付加価値を付ける

木川氏:
 繰り返すが、物流部門を、利益を生む部門に変えようというのが
 我々の提案だ。「バリュー・ネットワーキング」で掲げたのは、
 お客様にとって物流を、付加価値を生み出す手段に変えるということ。

 それは単にコストが下がるということばかりではない。
 もちろんコストを下げることで、利益の上乗せができるという利点もある。
 ただそれ以上に、モノが流れる過程で、どんどん付加価値を付けていきたい。
 そのうえで最終加工も手掛けたい。
 今まで製品の最終加工は、ロジスティクス事業者の仕事ではなかったから。

?ヤマトが製品の最終加工を手掛けるということでしょうか。
 
木川氏:
 これまで製品の最終加工は、メーカーや第3者が手掛けてきていた。
 ところが今後は、ロジスティクスのセクションが我々に荷物を渡し、
 モノが最終的な届け先に到着するまでの間に最終加工をすませてしまう。
 そうすると、そこに付加価値が生まれる。
 ロジスティクスを大きく変えることで、新たな価値が生まれる。
 あるいは、お客様の評価が上がる。

 eコマースはその典型だろう。
 eコマースの場合、当日配送の需要は年々増えている。
 これがあるがゆえに商品は売れている。
 「今日中に届きます」ということが価値になっているわけだ。

 我々と組んで物流の仕掛けを変えるということが、
 コストセンターとしての仕事ではなく、付加価値を生む仕事になる。
 物流セクションの担当者が、こんな風に意識を改革してもらえるかも
 しれない。そういうお手伝いをしたいと思っている。

★「当日配送」で在庫が減る

?通販などの小売業だけでなく、メーカーでも、
 モノが流れる過程で付加価値を加えることができるのでしょうか。

木川氏:
 例えば、ジャスト・イン・タイムで原材料を仕入れる。
 それを製造ラインに直ちに流し込むことによって原材料在庫が減る。
 ただこれ自体は、多くのメーカーがもう実施しているだろう。

 今後さらにコストを下げるには、製品を売った後の流れを変える
 必要がある。
 納品先の倉庫に入るまで、どこをどう流れているか分からない。
 要は物流の「見える化」が一気通貫でできていないから、
 本当の意味での在庫コントロールができない。

 モノの流れが見えていないがゆえに、納品先のお客様も、
 販売用の在庫を数日分持たなくてはならない。
 「すぐに注文しても、いつ来るかわかんないからある程度持っておこう」
 と判断して、在庫が増える。
 ところが、我々が荷物の「当日配送」をするようになると、
 1日分の在庫を持つだけでよくなる。

★企業の成長原資は物流に宿る

?つまり、その日を賄うだけの在庫を持つだけでよくなると。

木川氏:
 その日、売れるだけの在庫があればいい。
 1日分の在庫量で十分になる。物流を「見える化」することで
 適正在庫を持てばよくなる。
 それにはロジスティクス部門の改革が欠かせない。

 物流は今まで、コストセンターだから仕方ないと思われてきた。
 売るための必要在庫なのだから仕方ない、と。
 そして誰もそれに対して、おかしいとは言わなかった。

 ただしそれは、物流工程が「見える化」できていなかっただけ。
 その工程を一気通貫で管理するという思想もなかった。
 それくらい物流に対して興味を持っていなかった。
 ある意味では、それくらい大らかだったとも言える。

 製造コストのコントロールに対する執念に比べたら、
 出荷後の物流コストコントロールは甘かった。

?ブラックボックス化していたわけですね。
 
木川氏:
 ブラックボックス化している部分もあるだろう。
 だが今後、メーカーの成長原資がどこにあるかというと、
 それはロジスティクスだろう。
 ここを改革することで成長原資を生み出す。
 ロジスティクスは大きな宝の山になる。
 
 企業の持つトータル在庫が減れば、それにかかわる人件費が落ちる。
 輸送手段を最適化することでトータルの運賃も下がる。

 もちろんこれは、運賃単価が下がることとは全く関係ない。
 たとえ運賃を上げても、総合的なモノの流れが最適化できれば
 物流コストは大幅に下がるからだ。その最大のポイントが在庫量だろう。
 それは、出荷前の、目の前にある在庫だけ管理していてもわからない。

?物流改革を始めている企業はまだ少ないのでしょうか。

木川氏:
 大手メーカーで徹底的にやられているところはあるが、
 製造過程におけるコストコントロールの力の入れ方とはやはり次元が違う。
 だからこそ、出荷後の物流は世界標準で見ても決して先進的ではない。

 それは我々のような物流業者の責任でもあった。
 これまではどうしても、運賃単価を下げる競争と品質を良くする努力の
 2つに終始してきたからだ。
 「最適物流化」という視点が欠けていたのも事実だ。

 だからこそヤマトグループは、4つのプロジェクトを始めた。
 今後は、これら全体を「バリュー・ネットワーキング」と呼び、
 物流のあり方を根底から変えようとしている。

 ※2013年9月18日(水) 聞き手は、日野なおみ:日経ビジネス記者
http://business.nikkeibp.co.jp/article/interview/20130917/253528/?P=1

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■=== 【コラム/『【経営者に贈る言葉】<第7回>』】

                 野村 修一 snomura501@hotmail.co.jp
                NOMURAコンサルティング 代表

  〜!霜を履(ふ)みて堅氷(けんぴょう)至る!〜 

◆今月の言葉:『霜を履(ふ)みて堅氷(けんぴょう)至る』(易経)

初霜を踏んだ時に、やがてはこの霜が…固い氷になる、との意。

経営者は大自然の移ろいを読み取るように、人の表情、商品の流れ、
経営環境の変化を小さな兆しの内に感知し、速やかに対処することが
大切である。売上が順調な時は有頂天にならず、そんな時こそ売上が
下降しない対策を、また下降した時の備えをするべきである。
経営者の多くはそんなことわかっていると言うが、
実際に行動している経営者は少ない。

◆今月のテーマ:再生する会社の秘訣(3)

日本の中小企業約420万社の内、7割以上が赤字と言われている。
特に、デフレ状況が続くなか、10年以上売り上げが低迷、又は赤字基調
から抜け出せず、倒産又はもがき苦しんでいる企業が山ほどある。
その中で、あえなく沈没する会社は後を立たないが、懸命な想いで
再起を図った会社に焦点を当て、どこにその要因があるか注目してみたい。

<Z社:金型彫刻、メダル製造、本社:群馬県、従業員8名、創業1966年>
 ・Z社:    芹沢社長
 ・M信用金庫: 川村営業課長
 ・その他:   藤田経営コンサル、加藤ITコンサル

1.業績悪化
Z社は、もともと関東近郊でメダルやバッジの加工業を営んでいたが、
その後メダル用の彫金金型の製造も手掛けるようになった。
現在の売上構成は、メダルと金型が半々になっている。
業界でも老舗として知られる存在だ。従業員はみな経験が長く、
高い技術力には定評がある。
しかしながら、国内のメダルやバッジの市場は成熟しており、販売個数の
漸減傾向に歯止めがかからない状態が続いている。その後、金融機関から
数千万円の借入をして、新事業である携帯電話用基地局用の擬木を手掛けた
が、提携企業が撤退したことから頓挫してしまった。
2002年、平成不況の真っ最中だったが、Z社は今までやってこな
かった市場にメダルの販路を広げたりしたが、結局、事業の多角化は
失敗に終わり、負債だけが残った。

2.必然の出会い
当時のZ社のメインバンクは大手都市銀行であり取引はなかったが、
M信用金庫の川村課長は新規取引先として何度か足を運ぶ中で、
芹沢社長と従業員が真摯に仕事に取り組む姿を見て、強く心を動かされて
いた。また、自社のことだけでなく、業界全体のことを考え、
海外製品との競合に打ち勝ち、国内のメダル業界を残したいという
芹沢社長の姿勢に大いに共感するものがあった。
川村課長はZ社を根本的に再建するには数千万円単位の融資が必要だと
考えていたが、それを支店長に相談すると、今の財務状況だと難しいが、
今後の収益改善見通しなど新たなプラス材料があれば検討できるとのこと
であった。そこで川村課長は芹沢社長に会い、今後の大口取引先を何件か
紹介してもらい各販売先の社長他との面談を進めた。
すると、最大の販売先の社長からZ社の品質、技術力、納期の正確性等
高い評価であり、今後ともZ社への発注は増やしていくとのことであった。
そこで、川村課長はヒアリングした内容をもとに芹沢}社長と相談しながら
事業計画と資金計画を作成、本部の審査にかけ見事融資の決裁が下りた。

3.再生の兆し
資金繰りに余裕が生まれたことでZ社の収益に好転の兆しが出てきた。
川村課長は経営を安定させるために、まず芹沢社長に様々な研修や勉強会
への参加を勧めた。さらに懇意にしている藤田経営コンサルを紹介した。
藤田経営コンサルは誠実な芹沢社長と今後の課題である売上を増やすた
めの経営戦略を作成した。その結果、売上を増やすためにはWEBサイト
立ち上げと管理会計ソフト導入が必要なことから、知り合いの加藤IT
コンサルを参加させた。このIT対応が功を奏し、売上が徐々に増え始め、
又会社の数字が苦手な芹沢社長も早期に自社の経営状態を把握できるよう
になった。

4.再生の理由
WEBサイトを通じたメダルの販売は順調に増えている。芹沢社長は経営
とリンクしたITの活用がいかに重要であるかを痛感した。その後も、
Z社の業績は徐々に回復している。
資金繰りが悪化して、倒産の淵まで追い詰められたZ社の経営が好転した
ポイントは下記3つである。
これらの原動力となったのは社長の事業に対する真摯な姿勢であり、
それが周囲の共感を誘い、様々な協力を得られたと言える。
 1)長い業歴と取引先との信頼関係による事業基盤があった。
 2)金融機関の信頼を勝ち取り、経営再建のための資金を確保できた。
 3)社長の魅力と、社長が第3者の意見に耳を傾け、経営改善に取り
   組んだ。

◆おわりに

会社倒産の背景にはいろいろなドラマがある。
久しぶりに会った元経営者K氏は6ケ月前に会社破産したが、
新会社設立に向け以前の取引先と打合せに行くと明るい口調。
他方、噂で聞いた元経営者S氏は1年前に倒産、家族と離散、
現在行方知れずとのこと。

経営者が再起できる唯一の条件は、家族、従業員、取引先からの応援が
得られることである。そのためには早めの決断を行い、
関係者を巻き添えにしない行動を取るべきである。

最後までお読みいただき有難うございました。
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■=== 【サービス紹介/『助成金制度活用で技術力アップを!』】

                       中川 善之
               ジャパンラーニング(株)事業開発本部長
                 nakagawa@japan-learning.co.jp

IT企業が勝ち残っていくために、他社との差別化や先駆けたサービスの
提供をスピーディーに、かつ、高品質に提供する人材が求められています。
これらのスキルを兼ね備えた人材を育てるには、入社時の段階から
「ヒューマンスキルであるコミュニケーション能力」を鍛え「顧客から
要望される高い技術力」を養成し、「最低限必要なIT資格」を取得すること。
そして何よりも、顧客のために「提案・発信できる人材」育成が求められて
います。

ジャパンラーニング(株)では、IT知識の習得はもとより、
高いヒューマンスキルを育成することが、IT業界全体のレベルアップに
つながると確信しています。
研修を行う中小企業様にとって、より導入しやすいように、
費用が厚労省から援助される助成金を利用できる研修コースを複数ご用意
いたしました。

★☆★助成金制度のご案内 厚労省が進めるキャリア形成助成金とは?

1)情報サービス業(サービス業に分類される)は、資本金5,000万円以下
 または、従業員数100名以下が対象企業(いずれかに該当すればOKです)

2)技術系の講座が対象で、マナー講座(あいさつや話し方、聞き方講座
 など)は該当しません。PL,PM講座には、コミュニケーション能力向上
 授業が含まれますが、プロマネ技術に必要不可欠ということで、
 特別に承認されました。

3)各講座20時間以上が義務付けられており、基本的に、2日半の開催日数
 が多いです。(開催曜日は、木、金、土または金、土、日が多い)

4)助成金がもらえる費用ですが、上限一人当たり5万円+給与1万6000円
 =6万6000円、となります。各講座平均授業料は12万円強ですので、
 持ち出しは、6万円程度となり、1日あたり2万4000円とリーズナブルです。

5)助成金申請書類の作成は、とても面倒、かつ解りにくいと敬遠されがち
 ですが、弊社で代行させていただきますので、安心してお問い合わせ、
 ご依頼ください。管轄のハローワークへ申請に出向くことになりますが、
 弊社の担当が同行させていただきます。もちろん費用はかかりません。

注意事項:申請時からさかのぼって6か月間以内に、
     会社都合退職者を出していないことが、
     条件となりますので、ご注意ください。

その他ご質問については、ジャパンラーニング/中川善之まで
お気軽にお問合せ下さい。親切丁寧にお答えします。(*^_^*)

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この機会を利用して、各IT資格を取得される企業様が大変多いです。
その他、技術講座(Java、Webアプリ開発、データベース基礎、
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富士通、富士通エフサス、三菱電機、システム関連企業多数

東京に限らず全国各地で開催可能ですので
お気軽に弊社まで御連絡ください。ご見学、ご質問もお待ちしております。

     ジャパンラーニング(株) 研修センター(見学自由です)
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      ・米国PMI本部登録教育機関
      ・LPIジャパン アカデミック認定校
      ・コンピュータソフトウェア協会会員
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■=== 【コラム/『あらゆる場面に「ステークホールダー・マネジメント」#2』】

                        西嶋 陽一/TRU
                     ynishijima@TRU-Solutions.jp

 〜 重要な「MSM=マルチ・ステークホールダー・マネジメント」 〜

CS(顧客満足/Customers Satisfaction)やES(従業員満足/Employees
Satisfaction)が叫ばれて久しい。また、CSR(社会貢献/Corporate
Social Responsibility)として環境や地域社会への貢献度も重要視される
ようになってきている。

これらは全て「ステークホールダー」を重要視する視点から出てきている。

企業がモノを製造販売したりサービスを開発提供したりする場面で
その成功のためには多くの「関係者=ステークホールダー」の協力と満足が
必要となります。

しかし、現実では何処まで意識しているのでしょうか?

作ることが目的になっていたり、売ることが目的になっていたり、
パートナーは意見を聞いてもらえず下請けイジメの状態になっていたり、
等々の多くの問題が顕在化したり潜在的に発生したりしているのです。

単にCSやESを追いかけたりするだけでは足らないのです。
ですから、複数の多くのステークホールダーを分類整理した上で、
目的や状況に対応した正しい戦略的な行動を取ることが重要なのです。

★具体的な定義と準備が肝心

同じ「ステークホールダー」でも通常の場面とトラブルなどの問題が発生した
場面では考慮すべき要素は異なりますよね。ですから、一回分析して方針を
決めたからOKというわけには行かないのです。

なので、「ステークホールダー」を詳細に分類しておいて、場面に応じての
確認や要素の再分析をしたうえで行動の決定や変更が必要なのです。

あなたに関わる色んな立場の「ステークホールダー」を、
「人(ヒト)」として考えてみよう!!影響を及ぼしたり、影響を及ぼされたり
する相手は、全て「ステークホールダー」の候補となる。

あなたに直接・間接に関係する周りのヒトの立場に立った視点(目線)で
ものごとを考え行動しなければ、自分の勝手な思いでの考えや行動では
良い結果に繋がらない。

出来るだけ具体的に、詳細に、役割別に、定義していく。

立場によってニーズ(希望・要求)が大きく異なるので、
顧客やパートナーなどのように大雑把に一括りにしないことが大切です。。
例えば:顧客のシステム部長、顧客のPM、顧客の当社への窓口担当者、
顧客のプロジェクト担当者、顧客の経営者、顧客のエンドユーザ、・・・
(関係者が少ない場合には、個人名まで分解するのが望ましい。)

<あなたの周りの色んな立場の「人(ヒト)」=「ステークホールダー」>
 A:「あなたに直接的に影響を及ぼすヒト」
 B:「あなたが直接的に影響を及ぼすヒト」
 C:「あなたと一緒に行動するヒト」
 D:「あなたが常に意識すべきヒト(間接的な関係)」
 E:「あなた自身」  ※「あなた」は複数の場合も多い。

直接的な関係(接点)が有る場合は忘れないだろうが、
上記の中でも忘れがちなのが間接的な接点となる"D"の立場のヒトである。
例えば、"A〜C"のヒトの家族、顧客の経営層やエンドユーザ部門長、
直接関係しない部門のヒト、機器のサプライヤー、・・・

通常場面では意識する必要が無くとも、問題の引き金になったり、
直接関係者の働きに影響が出たり、することがあるヒトをシッカリと
因果関係を明確にして分類・定義しておく必要がある。

つまり、「ステークホールダー」を具体的に定義しておくことにより
行き当たりばったりの対応を防ぎ、問題の発生を未然に防いだり、
見えなかった問題が見えてきたり、成果を確実に出せるようにしたり、
することが出来る。

<分類例>==> http://www.tru-solutions.jp/StakeHolder_SAMPLE.pdf

★「人(ヒト)」には心がある、感情がある、体調もある、・・・

「ステークホールダー」を「人(ヒト)」として考えると、もう一つ忘れては
ならないことは、「人(ヒト)」には心がある、感情がある、体調もある、
ということです。そして、重要なのは、あなたが気にしようがしまいが、
それらは常に変化していることです。

例えば、「部下」と一括りにしない。
ヤル気のある部下、ヤル気の無い部下、順調に成果を出せている部下、
なかなか成果のでない部下、体調の悪い部下、家族に問題を抱える部下、・・・

このように分類することにより、具体的にA君はどんなカテゴリーか?
B君はどうだ?などとイメージしやすくなるのです。
                         #3に・・・つづく

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◆開催予定:  <最新情報はHPでご確認ください>

・広 島【第26回】 10月18日(金)〜19日(土)@立町.ラグーン
  <緊急決定>広島フォーク村出身『いちごの木』スペシャルライブ

・東 京【第168回】10月30日(水)@恵比寿.ベリータ<特別講演会>
・名古屋【第44回】 11月??日(木)@新栄.ガバチョ<音楽の夕べ>
・大 阪【第62回】 11月??日(金)@梅田.エスカイヤ駅前第3ビル店

・東 京【第169回】12月 4日(水)@赤坂シャングリラ<クリスマス>

◆開催実績:

 東 京【第167回】 9月 4日(水)@恵比寿.ベリータ<特別講演会>
  F+S東京へは30名の御参加でした。
  繁さんの<特別講演会>へは27名の方々に御参加いただきました。
  貴重なお話しでした。熱心のあまりQ&Aが時間オーバーするほどでした。

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  「人が創る」を合い言葉に、「F+S Forum」を通じてより良い社会へ
       http://www.TRU-Solutions.jp/F+S_Forum.htm
   参加者のご紹介や【F+S Flash】のバックナンバーは上記URLで
  各種有益な情報提供やイベント等の告知があればお知らせください
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編集後記: 広島が元気だ。MAZDAが元気なだけだと思ったら、広島カープが
悲願達成、16年ぶりのAクラス入りを確定させ、初のCS出場を決めた。
広島の各百貨店では記念セールが行われる。福屋では「CS応援セール」と
題して、野村監督の背番号77にちなみ「77円セール」が行われる。経済の
活性化にも貢献している。併せて、東北も元気。開幕から負けなしの22連勝
を続けている楽天の田中投手。コチラは初優勝までマジック2。星野は凄い!
巨人は勝って当たり前、自民党と同じで感動がない!?維新の会が阪神と同じ
にはなって欲しくないのだが・・・。せっかく、地方が元気になってきていると
いうのに東京オリンピックが決まった。なんで、東北オリンピックにしない?

※広島東洋カープ ==> http://www.carp.co.jp/
※「おしい!広島県」に反対 ==> http://oc-h.jp/

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     当社提供の<組織活性化・人材育成関連サービス>は、
       http://www.tru-solutions.jp/tru-199.htm
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    ※当社の研修の特徴
      1)全て・・・考えるワークショップ型
      2)全て・・・気付きを促す自己変革型
      3)全て・・・実践に即結びつくコミットメント型
      4)全て・・・小難しい理論排除のシンプル型
    ※1社研修を御希望の場合は当社へお問い合わせ下さい。
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