F+S Flash
(Vol.136)

 

     この度の東北地方太平洋沖地震により、被災された皆様に
         心からお見舞い申し上げますとともに
     亡くなられた方々のご冥福を心よりお祈り申し上げます。

============================= CONTENTS =============================
【F+Sメンバー紹介/第115弾】
  福井 五郎 / ハイエレコン      <広島>
【コラム/『経営や歴史の著名人に見るBSC的考察 』】  <寄稿>
  「フィリップスの変革」の巻    高橋 義郎/高橋マネジメント研究所
【コラム/『はてな?「ポジティブ心理学」その2』】   <寄稿>
  どちらが先か?            末吉 進 / 場づくり塾 塾長
【コラム/『ディジタル・カメラの焦点距離(No.2)』】  <寄稿>
  知っているようで案外知らない不思議です       公江 義隆
【F+S Forum/開催予定】 (最新日程はHPをご覧ください)
  東 京【第153回】4月13日(水)@アジュール竹芝「ベイサイド」
  名古屋【第34回】 4月21日(木)@名駅/エスカイヤクラブ
  大 阪【第52回】 4月22日(金)@梅田OSビル/エスカイヤクラブ
  ゴルフ【第34回】 5月27日(金)@桜ヶ丘CC <!参加者募集中!>
======================================================================

■=== 【F+Sメンバー紹介/第115弾】

※自己紹介バックナンバーは以下のURLでご覧ください。
 http://www.tru-solutions.jp/F+S_Home.htm#『F+S Flash』

1)福井 五郎 / ハイエレコン       <広島>

次回の6月が記念の第20回開催となりますF+S広島です。
最近では東京の参加者を超えるようになってしまいました。
人徳の違いでしょうか・・・(; ;)

 <ご本人からの一言> g-fukui@helen.ocn.ne.jp

皆さんこんにちわ。広島の福井@ハイエレコンです。
F+Sフォーラム広島は快調に19回目を終わりました。

今回は東京を初めとした広島以外の参加が少なく、ちょっと寂しかったですね。
ムーンサルトのDVDを流しながらの交流会で、DragonFlyという
和食系のレストランは料理と雰囲気は抜群でした。

初参加が7人もいて、自己紹介で随分と時間を使ってしまって、
最後には西嶋さんのライブをやってもらいましたが、
時間切れで短かったのが残念でした。でもみんな良くしゃべりますね。
これは良いことですが、シャイな日本人はどこにいったのでしょう(笑)。

過去に自己紹介をしたことがありますが、改めて少しして見ます。

生まれと育ちは広島市です。何故か檀家は静岡県修禅寺で由緒ある家の出?で、
生まれたときは没落して貧乏でした。
お金が無いので広島の大学に行き(当時の学費は工学部で年間1万2千円)、
何とか都に行きたいと富士通に入社しました。水が合わなかったのか、
いつの間にか広島にUターンで帰ってきて今の会社(ハイエレコン)で
常務取締役をさせていただいています。

なにか物足りなかったのか、情報産業の団体の役員活動に精を出しているうちに、
会社も10名から300名になり、協会役員活動も25年になりました。
今では、広島の情報産業界の古株で通っています。
西嶋さんとは、どこかで会って(アスキーだったでしょうか)なんとなく
F+S広島の地元世話役を7年もやっています(そういえば、そのときは
50代の半分でした。若かったな〜)。

ということで、私は今年で生まれ変わって3歳になります。会社生活の
次を考えねばと思い立ちmixiとtwitterとfacebookに登録したのですが、
ほとんど書き込みができていません。というのは、書き込む人は1日に
10回以上も書き込むのを読むとついていけない・・・というのが実感です。
ということで、私はやっぱり基本的にシャイであることがわかりました。

昨年は、ANIA(全国情報産業団体連合会)の広島大会があり、講演会
イベントを担当したので、インフォミックス時代の知人である、グーグルの
村上さんとアンドロイド組込の三浦雅孝さんに基調講演と特別講演を頼みました。

その縁もあってか、村上さんが12月にリタイアしたときにtwitterを始めた
とのお誘いをいただいたのが上記のきっかけですが、村上さんは良くしゃべる人
ですね。なかなかの博学強記で少し偏向した自己主張の持ち主でもあり、
読んでるぶんにはなかなか面白いですよ。
興味のある方は、noriomurakamiをツイートしてみてください。

gorofukuiでTwitterとFacebookに登録していますので、興味のある方は、
ご連絡ください。今後ともよろしくお願いします。
また、広島へお越しの際には、是非ともお声がけください。

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■=== 【コラム/『経営や歴史の著名人に見るBSC的考察』】 <寄稿>

 〜〜「なぜ総合電機からの脱却が必要だったのか?」
フィリップス社長 G.クライスターリー氏に見るBSC的考察の巻〜〜

                高橋 義郎 takahashi@primix-plus.jp
                 プライミクス・プラス(株) 取締役
                 高橋マネジメント研究所(TQML)所長

私事で恐縮だが、25年ほどオランダに本社を置く電機会社フィリップスの
日本法人に勤務していた。フィリップスは事業の集中と選択により収益構造を
一変させた経営で、液晶パネルや半導体などの事業から撤退し、医療・照明・
家電の3つの事業に絞り込んできた。

10年間にわたり改革を先導し、4月に退任するG.クライスターリー氏が
社長に就任した時、フィリップスは日本にもあるようなユーザー向け製品と
半導体などの電子部品を同時に手掛ける総合電機メーカーだった。

両事業の性質は全く違っていて、部品事業では大量生産のノウハウや生産技術が
カギであり、投資家の観点から見ても、収益の波が激しい事業だ。
一方、最終製品・サービス事業はブランド管理や市場開拓戦略が中心で、
利益も比較的安定していたのだ。性質や方向性の異なる2つの事業を同時に
抱えることは効率的なのかと自問しながら、『健康と安らぎ』をキーワードに
フィリップスというブランドをユーザーに届ける企業になることを選択したという。

半導体や液晶パネルの売却は韓国LG電子との共同出資会社という形を取り、
全株式売却に10年かけた。06年に分離した半導体事業も、新会社の株式を
一定比率持ち続け、昨年すべて売却。2000年時点で7つあった事業は
3つに集約された。

改革には抵抗が伴うものである。そこで彼は、選択と集中を実行する際、
トップとして売却対象事業の社員も明確な展望を持てるような施策をとったと
いう。簡単に切り捨てるわけにはいかなかったのである。

液晶パネルの売却は韓国LG電子との共同出資会社という形を取り、
全株式売却には10年かけたようだ。06年に分離した半導体事業も、
新会社の株式を一定比率持ち続け、昨年すべて売却した。
両社で元社員が活躍している姿を見ると、改革の進め方が正しかったと確信した
という。

改革後のフィリップスは強くなったのであろうか?。

08〜09年の経済危機を乗り越え、07年に設定した『10年に事業利益率
10%』という目標を達成できた。健康関連に事業を絞り込んできたからこそ、
新興国の勢いを取り込み、危機後に迅速に業績が回復した。
部品事業を抱えたままなら、相当に困難な状況に陥っていたのだろう。

新興国の売上高比率はすでに3割に達した。
15年には4割にし、経済成長を考えれば、いずれは5割を超えるだろう。
新興国戦略は、地域の事情に合った製品開発がカギであることは論を待たない。
そのため、今後も現地企業の買収は続けていくという。

資本支出の5割はM&A(合併・買収)に費やすことになるという。
高齢化が進む日本も重要な市場であることは間違いない。
日本企業の買収には、今後も関心を持ち続けるという。

需要の変化に機敏に対応するためには、取締役会の国際化も重要な成功要因だ。
5人いる同社の取締役で、オランダ出身は社長1人のみ。
出身国の文化を背景にした多様な視点が、経営戦略を考える上で刺激になるという。
日本の電機大手も事業の国際展開では劣らないが、経営層の国際化はこれから。
競争力回復の視点からも重要な一手になるはずだ。

4月に退任するG.クライスターリー氏は英ボーダフォン会長に就任する予定だが、
彼が社長として行ってきた経営をバランススコアカードの4つの視点に記述して
みると、以下のようになるのではないだろうか。読者の意見を待ちたい。

 −−−−−−−−−−−−
<財務の視点>
・2010年に利益率10%の達成
・振興国の売上比率増大
<顧客・社会の視点>
・『健康と安らぎ』ブランドの提供と浸透
・新興国でのビジネス拡大
・新興国や日本市場でのM&A推進
<プロセスの視点>
・振興国での地域事情に合った製品の提供。
・医療機器や照明関連企業のM&A戦略の推進
・時間をかけた半導体や液晶パネルの売却による事業の集約
<学習と成長の視点>
・振興国での地域事情に合った製品の開発
・取締役会メンバーの国際化と経営戦略における多様性
・売却対象事業社員も明確な展望を持てるような人事施策
 −−−−−−−−−−−−
  (参考:日経産業新聞2011年2月20日版より)

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■=== 【コラム/『はてな?「ポジティブ心理学」その2』】

                     末吉 進 / 場づくり塾 塾長
                      suepp@u01.gate01.com

この度の、東北地方太平洋沖地震で被害に遭われたみなさまに、
謹んでお見舞い申し上げます。

僅か1日にして、かつて体験したことのない大きな変化が起こりました。
今ほど安心・安全の尊さを改めて感じるときはありません。
これから、さらにさまざまな変化が押し寄せてくると思いますが、絆を深め、
折れることなく新しい未来を創くっていくことが最善の道ではないでしょうか。
その際、「ポジティブ心理学」の描く姿が重要なキーとなることを確信しています。

★「ポジティブ心理学」とは?

心理学(Psychology)は、「心」を扱う学問です。さまざまな心の働きと
それに基づく行動を探求しています。アプローチの仕方で多くの領域に
分かれていますが、それをここで解説すれば、それこそ「その100」ぐらいまで
いってしまいそうなので割愛します。

余談ですが、英語のPsychologyはギリシャ神話の「エロスとプシュケ」の
プシュケ(Psyche)という人名(魂や蝶という意味)と、ロゴス(概念や論理)が
合わさってできた言葉だそうです。 なぜ蝶かというと、さまざまな苦労を
乗り越え大成していく人の心の過程を、醜い毛虫からさなぎを経て華麗に舞う
蝶の姿になぞらえたことによるといわれています。

さて、前置きはこのぐらいで本題に入りましょう。

前号で「ポジティブ心理学」について簡単に触れました。
「個人や集団が、もっとイキイキするにはどうすれば良いのか?」を研究して
います。つまり、「普通の人が一層仕事のやりがいを感じ、より生きがいを感じ、
本当に幸せに生きるために心理学に何ができるか?」をテーマに、多くの学者が
集まり、幸福・楽観と悲観・困難の克服・強み・充実感と快楽・勇気と忍耐など
多義にわたる研究が進められています。

わずか10年ちょっと前にセリグマンの提唱により始まった新しい心理学の
領域ですが、その下地となる楽観と悲観の違いなどさまざまな研究はもっと
以前から行われていました。それらを「幸せのための科学」として統合する「傘」
としての位置づけが「ポジティブ心理学」の役割です。

「科学」すなわち統計的な実証をもとにした学問です。
「ポジティブ心理学」では正しく計測された統計上の証拠がないと、
理論として認められません。

また、「ポジティブ心理学」でいうポジティブとは「リアリスティクな
ポジティビティ」です。リアリステッィク=事実を直視する姿、難関に勇気を
もって挑戦する現実的な姿です。

人生には、いくつもの難題が絶え間なく押し寄せてきますね。
特にビジネスにおいてはなおさらです。そんなとき「目をつぶって見過ごせば
ハッピーだよ」といっているのではありません。

難関に対峙したとき、逃げたり凹んでしまっては先に進みません。
どうすればそれを乗り越えられるのかトコトン知恵を絞り、
チームの一人ひとりの「強み」を活かしながら、みんなで解決策を考え
勇気を振り絞って実行する。そして、それを乗り越えたあかつきには
お互いの成長とその歓びを大いに分かち合う。そんな仕事の仕方が
「ポジティブ心理学」が目指している姿です。

今の日本の窮地において、まさにこのような行動が必要です。
起こっている現実に対して背を向けることも、挫折することも許されませんし、
悲観しているだけでは何も解決しません。総力を挙げて乗り越えていくことこそ
が残された道なのです。

2009年6月に行われた国際ポジティブ心理学会第1回世界会議で
セリグマンは「ポジティブ心理学」を以下のように伝えています。

 *ポジティブ心理学は強みにも弱みにも関心を持つ
 *ポジティブ心理学は最高の人生をもたらすことにも最悪の状態を
  修復することにも関心を持つ
 *ポジティブ心理学は普通の人が満ち足りた人生を作ることにも、
  病気を治すことにも関わる
 *ポジティブ心理学はただ惨めさを減らすだけでなく、
  幸せや良い生活を増やすための介入方法を開発する。

つまり、よりポジティブな方向を目指すためには、当然ネガティブの検討、
克服も必要であり、重要な研究対象としていくということです。
そして、「2051年までに51%の人がFlourish(元気でやりがいいっぱいな状態)
になることを実現する」という目標を設定しています。

日本ではまだなじみの少ない学問ですが、欧米では個人の幸せ(WELL Being)
だけでなく、ビジネス界・教育界などでも既にその成果が活用されており、
チームづくり、リーダーシップ教育、大掛かりな組織変革・組織開発など、
多くの事例が報告されています。日本でも急速に応用が進められつつあり、
その成果が期待されています。

★「ポジティブ心理学」の成果

ちょっと紙面が少なくなってしまいましたね。
代表選手を少しだけご紹介して、続きは次回の「その3」で紹介することに
いたします。

・業績の高い事業部ではポジティブな会話が多い(M.F.ロサダ博士の研究)
 60事業部門のトップマネジメントチームを対象に、会議での会話と業績の
 関係を調べました。
 対象企業の事業部門を、利益率・顧客満足度・360度評価の3つをもとに
 成果が高い部門と平均的、低い部門に分け、各部門の予算会議・戦略会議・
 問題解決会議での会話のパターンを調べ、その内容を分析しました。
 その結果、ネガティブな会話を1としたときのポジティブな会話の比率は、
 高業績部門では5.6倍、平均的な業績部門では1.85倍、低業績部門では0.36倍
 というデータが得られ、業績の高いチームではポジティブな会話が多いこと
 が実証されました。

・仲の良い夫婦はポジティブな会話が多い(コッドマン博士の研究)
 夫婦間の会話について調査を行い、長続きして幸せな夫婦ではポジティブ
 会話比率が5.1倍であったのに対し、離婚を意識した夫婦では0.9倍という
 結果を得ました。ポジティブな会話が夫婦間でも大切であることが分かりました。

・ポジティブは長寿の秘訣(デボラ・ダナー博士)
 修道院という一つの閉鎖的な環境の中で、同じことをし、同じものを食べて
 生活している修道女たちを調査しました。最もポジティブ度の高いグループ
 では、85歳で79%、93歳で52%の人が生き残っているのに対し、
 最もポジティブ度の低いグループでは、85歳で54%、93歳で18%という結果と
 なり、生存率に大きな差があることがわかりました。

★予告

もう、紙面一杯になってしまいましたね。一般社団法人ポジティブイノベーション
センターのHP( http://positiveinnovation.org/ )をご覧頂くとさらに情報を
得ることができます。
次回は、「ポジティブ心理学」の成果についてもう少し触れ、
いま検討しているビジネスでの応用について解説していく予定です。 ・・・つづく

  ※引用:「3:1の法則」バーバラ・フレドリクソン著
                 /高橋由紀子訳 日本実業出版社

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 <筆者プロフィール>  末吉 進 (すえよし すすむ)
 江戸っ子、でも今は海老名っ子。パイオニア(株)にてCS経営を立ち上げ、
 経営品質向上を推進、日本経営品質賞受賞を果たす。その後、子会社に
 出向し現場の「組織風土改革」を担当。場づくり・人材開発・教育開発
 実施経験は豊富。この3月に独立。「人類・社会の永続的繁栄」という
 壮大な目標を目指し、経営を巻き込み幸せ溢れるポジティブで生産性の
 高い現場づくりを追求する。
 「場づくり塾」塾長、一般社団法人ポジティブイノベーションセンター理事、
 BSCフォーラム・ステアリング委員、ポジティブBSC研究会リーダー、
 日本MBTI協会認定MBTIユーザー、日本ファシリテーション協会会員、
 経営品質協議会認定セルフアセッサー、
 おやじバンド“The Vantures”リードギター
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  ■<メルマガチェック> 生産管理から学ぶ「問題感知の鍵」■
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  『仕組み』
  飛騨の高山や犬山の祭りには、からくり人形山車が出る。からくり
  人形は沢山の糸で操られて演技をしますが、そのたった一本が切れ
  ても演技が出来ない。会社の仕組みも同じで、一つの欠陥が全体の
  働きに影響します。仕組みやルールは、それを決めたら、皆で一生
  懸命に守ることが大切。守らなくても良い仕組みはそれ自体が問題。
  −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
  『自信と過信』
  昔から「何とかと何とかは紙一重」という言葉があるように「自信
  と過信は紙一重」だと思います。それはやってみなければ分らない
  ことです。自信を持ってやったことが失敗した時に、初めて過信で
  あったことが分り、その失敗の再発防止ができた時、それが自信へ
  と変わっていく。そのような繰り返しの中で成長があるのでは??
  −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
   ※和田朋一郎「1分間実践生産」より http://www.isk.ne.jp/
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■=== 【コラム/『ディジタル・カメラの焦点距離(No.2)』】

                公江 義隆 y-koe@air.linkclub.or.jp
              JUAS/ISC、もとITコーディネータ、
                もと武田薬品工業(株)情報システム部長)

★何が自然か・・・我々が見ているのは脳が作りだした世界

それでは、“自然”とは何なのであろうか。
ここまでは物理学の話で、ここからは脳科学や認知心理学の分野の話になる。

人間の視覚(見えたものがどんなものかを認識する能力)は、生まれて
比較的早い短い期間に形成されるといわれている。
赤ん坊は目が見えるようになるとすぐに、周囲をキョロキョロ見回し、
あらゆるものに手を伸ばして触り、叩いたりした触感で大きさや手触りを
感じながら、それが「どのように目に見えているか」という関係を記憶して
ゆく。あるいは動き回って距離を知り、同じものが距離によってどのように
変わって見えるかを学習してゆく・・・・

こんな経験を重ねながら、「このような感じで目に見えているものの、
実物はどうであるか」を認識する能力を形成してゆくらしい。
我々が認識する外の世界は、過去の経験を通じて得た記憶と学習によって、
夫々の人が脳の中に作り上げたものに他ならないのである。

ちょっと脱線するが、人間の眼球の大きさは直径24mm程度であるから、
人は焦点距離24mmのレンズで写した写真と同じ遠近感のイメージを
感じているはずである。つまり、焦点距離24mmのレンズで写した写真の
遠近感が、人間の目の網膜に写る画像と同じになるので、
これが人間にとっては自然、つまり「肉眼で見た場合と同じ感じ」と
言うことになる。

★ネズミが見る世界、魚に見えている世界

人間より眼球の小さいネズミが見ている世界が、ケイタイの内臓カメラや
コンパクト・ディジタルカメラの画面イメージだろう。
人間にとってはデフォルメされたと感じるディジカメ画像は、
ネズミにとっては日常に見えている自然な世界になる。
短焦点の魚眼レンズで捉えた人間にとっては不思議な風景も、
魚にとっては見慣れた世界だろう。

★画素数を追うのはほどほどに

別問題だが、最近の高級一眼レフタイプのディジタルカメラなどでは、
受光素子のサイズを大きくして、標準レンズが実焦点距離30〜50mm程度
のものが発売されている。

マニア垂涎の的といわれる高級カメラ、ライカのディジタル機M8の
受光素子のサイズは18×27mmで1030万画素、最新型のライカM9では
従来のフィルム時代同様の36×24mmで1800万画素である。
後者では従来のレンズがそのまま従来と同じ感覚で使える。

消費者は画素数が大きいほど優秀というように思い込まされてきた傾向が
あるが、通常の使用では400〜600画素で十分のはずである。

受光素子のサイズが同じなら画素数が多いことは、1つ1つの受光部の面積が
小さくなり、それだけ感度が下がりノイズが増えるしコントラストがつきにくくなる。
受光素子のサイズと画素数にはほどほどのところにバランスの最適値がある。

★その他、気になること

ディジカメでファインダーが消えた。
撮影時にはカメラを額と両手で固定して“ブレ”を防ぐという、
つまりは「ガタ無くものを固定するには3点支持」という常識が失われた。

代わりに両手を伸ばしモニターを見ながら「ハイ! チーズ」という
記念撮影のブレ画像を電子的に補正する機能が付いた、
この方が製造コストは安いのだろう。しかし、モニターは明るい場所では
見づらいし、自動焦点、自動露出機能などと引き換えに、
シャッターを押してから実際に写真が写るまでの時間遅れのため、
シャッターチャンスを失う場合が増えた。

昔、写真を旨く撮るのには、空を見上げて明るさを考え、絞りとピントが
合う範囲の関係を考え、絞りやシャッタースピードを決めた。
フィルムは高いものであったから、構図を熟考し、これと思うシャッター
チャンスを選んだ。中々よい写真は出来なかった。

苦労し努力したから良い写真が出来たときは嬉びがあった。
全てを機械が自動的にやるようになって、誰にも写真は簡単に写せるように
なったが、本当によい写真を撮るのは却って難しくなった。

豊かさと便利さを得る代償に、本当に良いものと、努力をして成果を得る
喜びを失った。使わなくなった人の能力や機能は退化する。
技術の使い方の方向を考え直すべきときのように思う。

■★☆★ 前号のお詫びと訂正 ★☆★■

前号「F+S Flash」Vol.135【号外】の文中で
放射線に関する資料に、以下の2点に誤りがありました。
さし当たっての理解や判断に関わるものではあリませんが、
お詫びして訂正させて戴きます。

もし、前の資料を転送いただいているばあいは、
お手数ですがこの訂正情報の転送をお願いできれば幸いです。
また不案内の分野を短時間で調べています。問題点やお気づきの点が
ありましたら、ご教示・ご指摘お願いします。

<訂正-1>
 ★4で、MOX燃料を使うプルサーマル運転をしていたのは3号炉だけで、
     4号炉は対象ではありませんでした。
<訂正-2>
 ★8の終わりの方で、自然放射線量を1.5ミリ・シーベルトと書きました
     が、2.4の間違いでした。

なお、稚拙な表現のため、現在の許容値を否定するような誤解を一部の方に
与えたかも知れませんが、趣旨は、影響度がよく分っていない場合には、
特に管理の行き届かない一般向きの許容値は、安全余裕を十分みるので、
短時間、許容値を少し越えたぐらいでは、そんなに不安にならなくても
大丈夫だろうということを云いたかったのです。

一方で放射線を職業として扱うは線量計を身に付け、常に被曝した放射線量を
細かく把握し、規定値を越えれば、その後の作業に従事できないなど厳重な
管理が行われています。

福島県の一部の地域では連続して高い放射線量の場所から移動できない
一般市民が多数残されています。かなり深刻な状態のはずです。

また、ある方から、半減期の説明はもっと正確にすべきとのアドバイスを
戴きました。

半減期30年というのは、100出ていた放射線が30年経つと50に減り、
更に30年で25になり・・・永久に0にはならないということです。
30年で半分なら、60年で無くなるということではありません。

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   組織変革への引き金となる管理職の自己変革へのコミットメント
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■=== 【F+S Forum/開催日程】

◆開催予定:  <最新日程はHPでご確認ください>

 東 京【第153回】4月13日(水)@竹芝.アジュール竹芝「ベイサイド」

 広 島【第20回】 6月3日(金)〜4日(土)@中の棚.「TRES (トレス)」
             ゴルフは、五日市.広島ゴルフ倶楽部 鈴ヶ峯コース

 名古屋【第34回】 4月21日(木)@名駅/エスカイヤクラブ
 大 阪【第52回】 4月22日(金)@梅田OSビル/エスカイヤクラブ

 福 岡【第34回】 ?月??日(?)@未定

 ゴルフ【第34回】 5月27日(金)@桜ヶ丘CC <!参加者募集中!>

◆開催報告:

 広 島【第19回】 3月4日(金)〜5日(土)@堀川町.ドラゴンフライ
                   ゴルフは、本郷カントリー倶楽部
       F+Sは23名、ゴルフは11名の御参加でした

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
  「人が創る」を合い言葉に、「F+S Forum」を通じてより良い社会へ
       http://www.TRU-Solutions.jp/F+S_Forum.htm
   参加者のご紹介や【F+S Flash】のバックナンバーは上記URLで
  各種有益な情報提供やイベント等の告知があればお知らせください
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆

編集後記: 福島原発、一進一退と言いたいが一歩進むと見せかけて三歩後退
しているようにしか見えません。そして、被災状況の違いがあるとはいえ福島
・宮城・岩手しか放送しないマスコミ。長野・新潟は完全に忘れられています。
その上、こんな状況下での都知事選挙、何という危機感のなさ!?!もっと、
国を挙げて対応に取り組めないものだろうか?民法も協力し合って、例えば、
FNNでは安否情報を一日中放映するとか、バラバラで番組を構成するのでは
なく役割分担をして、マスコミの役割を全体として果たすようにしてくれない
と、せっかく貴重な取材や情報が無駄になり、ガソリンをドブに捨てています。
こんな中での年度末〜新年度、多くの工場は完全停止あるいは部分稼働の状態。
まだまだ余震も続いていますので不眠症の方が増えているようです。安心して
眠れる日はいつ来るのだろうか?被災者の方々の一日も早い復旧を祈ります。

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