F+S Flash
(Vol.121)

 

============================= CONTENTS =============================
【F+Sメンバー紹介/第106弾】
  倉持 孝士 / ビズウインド     <東京>
【コラム/『経営や歴史の著名人に見るBSC的考察 』】   <寄稿>
  「ソニー・ミュージック・レコ-ズ 松村俊亮氏」の巻 高橋 義郎/VWJ
【コラム/『広告トレンドの変化』】  <寄稿>
  ネット広告が新聞を抜く       佐藤 正明/ブレインズ・ワークス
【コラム/『企業組織の課題考察』(1/3)】  <寄稿>  公江 義隆
  コンサルティングの視点からみた企業組織の課題
【コラム/『おやじバンド「ザ・ムーンサルト」奮戦記』】
  ヤッタ〜!!ピンキーとムーンサルトだ!!
【F+S Forum/開催予定】 (最新日程はHPをご覧ください)
  広 島【第16回】 3月 5日(金)〜6(土)@幟町.ASUQIA
  東 京【第143回】3月10日(水)@赤坂見附.エスカイヤクラブ
======================================================================

■=== 【F+Sメンバー紹介/第106弾】

※自己紹介バックナンバーは以下のURLでご覧ください。
 http://www.tru-solutions.jp/F+S_Home.htm#『F+S Flash』

1)倉持 孝士 / ビズウインド     <東京>

問題を抱えるのも抱えないのも「紙一重」。
途中で大きな問題に衝突し消えていくのと、創設?年右肩上がりと
どこが違うのでしょうかねえ?結局、自分が見えているかどうかでは?
今のトヨタを見ていて、そう思います。

 <ご本人からの一言> 

なかなか定期参加が出来ておらず、申し訳ありません。
私が起業したのは2001年。
2006年には株式会社に変更するとともに、営業・拡大を開始し、
今に至ります。今になっても相変わらず、創業当初と同じく土日も半分は
仕事が頭から離れなかったり、実際にしていたりと、フル回転です。
なかなか、公私充実バランスよしとはならないものですね。

弊社の強みは、業務系(バックエンド)システムとフロントエンドの
システムを両方手掛けられる事です。また、携帯系・ポータル・EC・
販売管理・生産管理等、幅広く対応しています。

企業として、このインターネットを企業のシステムに組み入れた提案を行い、
実際に作るというのが私共のミッションです。

また、昨今の不況にあって、チャレンジ精神こそ“時代に合わせる適合力を
生む力”と考え、これを忘れないようにしています。
これだけ、製品やサービスのライフサイクルが早くなると、時代に合わせた
変化がどれだけ、早く・的確にできるかが企業の生きる道!と思っています。

私的な事としては、趣味はダイビング。年に1度行けるかどうかですが、
海は大好きです。あとは映画観賞、実話系のものはハマります。
タイトルで言うと、グランブルー、ブラッドダイヤモンドあたりです。
ダイビング料金が日本は高いので、海外で潜るのが多いのですが、
海に潜ると深い処は底が青くて見えない場合もあります。
そんなのを見ると、何故かもっと深く深く潜ってみたくなる・・
(実際はできません。)、そんなダイバーです。

何故に日本のダイビングはこんなに高いのか・・、ニッチなスポーツが故
かもしれませんが、ここもビジネスチャンスが埋まっているのかもなどと
思ってしまいます。

それに最近ですが、会計事務所を変えました。
会計事務所とか税務も含めて、相手にサービスを施す企業は、これからも
デフレと同時に海外からのサービスの波で競争がどんどん激しくなる気が
します。ボーダーレス・サバイバル時代の到来かと。

簡単ではございますが、私の紹介とさせていただきます。
是非、ご一緒させて頂く時は、楽しく過ごせたらと存じます。
今後ともよろしくお願いいたします!

┏━AD━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
  こんな時だからこそ明確な戦略の立案とスピード経営が最重要です
    成功の鍵は、中間管理職のマネジメントスタイルの変革です
  −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
  管理職の行動変革に最適な研修<発見!ミッションクリティカル>
 ★☆★ 事業目標達成を支援「マネジメントスタイル」革新講座 ★☆★
      2010年6月16日(水)開催予定@JUAS
     http://www.juas.or.jp/seminar/open/s411083.html
  −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
  会社方針に基づく業務上課題の発見とその解決への自己課題の検討
   組織変革への引き金となる管理職の自己変革へのコミットメント
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛

■=== 【コラム/『経営や歴史の著名人に見るBSC的考察』】 <寄稿>

 〜〜「ソニー・ミュージック・レコ-ズ社長 松村俊亮氏」の巻〜〜

                        高橋 義郎/VWJ
                     yosiro-t@cb4.so-net.ne.jp

音楽を聴くのは好きだが、音楽業界についての知識はほとんどない。
前職のときに、レコードやCDを出していたグループ会社があったことを
覚えているが、その会社は、フィリップスに入社してからしばらくして、
他の会社に売られてしまった。

音楽業界とは、そのくらいのつながりなのだが、
今回は名門レーベル復活に賭ける、46歳の社長についての話である。

社長の村松氏は、「仕事は人脈から」と信じているようで、若いころから
平日、自宅で夕食をとることはないという。
ネクタイはしたくないという理由で、CBS・ソニーグループに入社。
30代半ばのころにバブルがはじけてから、大きな挫折を味わった。

才能を見込んで口説いた新人バンドはヒットの芽すら出ず、彼らの人生を
つぶしてしまったと、心身ともにボロボロになり、見かねた上司が
大阪営業所に「逃がして」くれ、これが転機につながったという。

販売促進課長として赴任し、部下の面倒を見ているうちにガキ大将だった
DNAがよみがえり、開き直ったという。
みんなで楽しくやれたらいいじゃないか、そのためにも地方発のヒットを
出そう。テレビ局と組んでドラマの主題歌を歌わせた歌手が売れると、
部下全員の人事評価に最高点をつけて本社に送ったという。

東京では改革が進んでいた。
カンパニー制を導入、傘下にあった6つのレーベルは分社化された。

そして、大阪行きから3年経った2002年、大黒柱でありながら赤字に
転落していたレーベル、ソニー・ミュージック・レコ-ズ(SMR)の
代表取締役に抜擢された。
実績のない彼がなぜ?上司は彼にこう語ったという。
「君の部下に話しを聞くと、みんな楽しそうに働いている。そういう
生き生きとした組織を作ってくれないか。」
実績のない自分が引き受ける以上、短期間で数字を出さなければ周囲も
納得しないと腹を決め、「選択と集中」で臨んだ。

スタッフ全員と面談し、以前から注目していた某グループに絞って
売り出した。これが、2枚目のシングルでブレーク。
この成功で現場のムードは一変。会社は2年ほどで黒字となり、
若者の心をとらえるアーティストが次々と現れてくる。

2005年には社長となり、2008年には親会社のSMEの役員に就任。
さらに2つのレーベルの会社の社長も兼任し、経営を軌道に乗せた。

難しい戦略はない。一発当てたいというリアルな心を現場に持たせるだけ
だ。そして、組織改革も断行。伝統のあるレーベルで、アーティストも
社員もあふれていたので、その人事異動や整理も実施。
その時点でブレークの可能性が低いと思ったアーティストの方々には、
就任の挨拶と同時に契約打ち切りの話をした。

経費の削減よりは、勝負してナンボの世界と割り切る。
エンターテインメントの仕事には、正しいという方向も間違っていると
いう方向もない。いいものを作ろうと、もがいているか、いないかだけ。
そのCDを手に取り、視聴して、レジに行っておカネを払うお客さんの
姿が具体的にイメージできていなければ、数字が出るはずがない。
「当てよう」という気持ちがないのは論外。
自分たちのビジネスの原点なのだから。得意技をつくることが大事。
そしたら仕事はうまく回っていく。

社長の彼の役目は、その得意技を伸ばし、適材適所で配置して数字を
たたき出すことなのだ。また、こうしたら売れるという「ヒットの法則」
は、アーティストごとに「ヒットさせるための人物相関図」をつくる
ことだそうだ。

プロデューサーは誰にするかといった作品づくりについてはもちろん、
テレビや映画とこうタイアップして、あの番組で曲をこう流して、と
ヒットさせるまでの具体的なドラマを作り、必要な人々をキャスティング
して相関図を埋めていく。そのためには、日頃から情報収集したり
人脈を作ったりしないとできないはずだ。

お願いするための行動力も必要だ。
人がおかしくなっているときは、組織もおかしくなっているというのが
持論。だから、さまざまな機会に部下のことはよく見ている。
飲めば本音がでますし、人って「誰か見ていてくれる人がいる」
と思えたら頑張れるし、楽しめるもの。自分たちの仕事は人を楽しませる
仕事。そのためには、自分たちが楽しく仕事をしていないと、
お客さんに感動を提供することはできないのだ。
そして、昨年はミリオンヒットこそ出でいないが、
CDの売上げランニングの中位に集中している。

つまり、外れがないということである。
「あいうえお」(愛、命、運、縁、恩)を大切にしている村松社長の
経営や姿勢を、BSC(バランススコアカード)の4つの視点に分類
してみると、以下のようになるのではないか。読者の意見を待ちたい。

−−−−−−−−−−−−
<財務の視点>
 ・短期間で数字を出す選択と集中の経営戦略の実践
<顧客・社会の視点>
 ・お客さんに感動を提供する信念の展開
 ・つねにCDを買ってもらうお客さんの姿を具体的にイメージして
  数字を出す
<プロセスの視点>
 ・歌手の絞り込みと成果の実現
 ・人事改革と整理による経営改革の断行
 ・社員の得意技を伸ばし適材適所で配置して数字をたたき出す
  プロセスの実施
 ・ヒットの法則となる人物相関図の作成と実践
 ・トップクラスとの深いパイプづくりによる音楽事務所との協業
<学習と成長の視点>
 ・日常の仕事の人脈づくり
 ・社員に楽しく仕事をさせるリーダーシップ発揮と組織づくり
 ・現場への動機付けと意識改革
 ・ヒットの法則を実現する情報収集と人脈づくり
−−−−−−−−−−−−
(参考:朝日新聞2010年2月13日)

筆者紹介: 高橋 義郎/ヴェオリアウオータージャパン 経営戦略室長
  <個人HP: http://www007.upp.so-net.ne.jp/y-takahashi-27/ >

┏━AD━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
先の読めない困難な時代だからこそ戦略志向経営でPDCAサイクルの
  スピードを上げ柔軟な対応が可能な組織としておく必要があります
    http://www.tru-solutions.jp/BSC_Proposal_2009.htm
 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
 ★☆★ 好評のJUAS《「BSC一日活用講座」》の開催日程 ★☆★
          2010年5月12日(水)
 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
  ※いずれの日程も9:30〜17:30、会場はJUAS会議室
 社)日本情報システム・ユーザー協会(JUAS) http://www.juas.or.jp/
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛

■=== 【コラム/『広告トレンドの変化』】<寄稿>

                 佐藤 正明/ブレインズ・ワークス
                  masaaki.sato@brains-works.com

バンクーバーオリンピックが始まり、寝不足になっている人も多いの
ではないでしょうか。
でも、初歩的なミスで失格になった、そり競技の選手が2人もいたり、
シャツをズボンの外に出したの出さないのでモメる選手がいたりと、
少しばかり、“お間抜け”が過ぎるように思います。

さて、昨日電通が、日本国内の総広告費などを推定した、
「2009年日本の広告費」を発表しました。
http://news.nifty.com/cs/item/detail/nifbiz-20100224-to0224/1.htm

それによると、日本全体の総広告費は、対前年比で11.5%減少し、
5兆9,222億円だったそうです。
この落ち込みは2年連続とのことで、各企業がマーケティング予算を
削減していることが読み取れます。

その中で注目されるのは、新聞と雑誌の広告費の落ち込みが特に
激しいことと、インターネット広告費だけが12%も増加していることが
挙げられます。そしてとうとう、新聞の広告費をネット広告費が
抜いてしまいました。
おそらく、この流れは今後も止まらないと思います。
キーワードは、リアルタイム性とピンポイント性です。

まず、ネット上では、最新のニュースが即座に手に入ります。
今開催中のオリンピックでも、「高橋大輔は現在●位」
といった具合に、誰かが滑走を終えポイントが出る都度、
彼の順位をリアルタイムに更新しています。
今、このメルマガを書いている最中にも、東京で弱い地震を感じたの
ですが、Yahooのトップ画面では、茨城県で震度3の地震があった
ことが、即座に伝えられました。

新聞にそのようなリアルタイム性を望むのは無理です。
だから、多くの人がニュースをネット上で見るようになり、
新聞を読む機会が減った、ということです。
当然、広告を出す側も、媒体をシフトし始めているというのが、
この話の舞台裏だと思います。

そして、もう1つのピンポイント性については、、新聞広告が読者を
選べないのに対して、ネット広告では、興味のある人だけにクリック
させることができる、ということを指しています。

私たちは、この「リアルタイム性」と「ピンポイント性」の2つの視点から
これからのマーケティング活動について、考えてみる必要があるのでは
ないかと思うのです。

たとえば、小さなスーパーストアの事例があります。
大手のスーパーが軒並み苦戦を続ける中、この2つをを武器に売上を
伸ばしている地場のスーパーがあるのです。
そのスーパーでは、登録している店の“会員限定”で、“2時間後の
特売情報”を携帯メールに送る、という、まさにリアルタイム性とピン
ポイント性を最大限に活用した方法で集客し、売上げにつなげている
のです。

今や、即座にピンポイントでお客様を呼び込む術を持っていなければ、
小売だって、やって行けない時代だ、ということです。
だから私たちも、この2つのキーワードについて、もう少し考えてみる
必要があるのではないでしょうか。
あなたは、今回電通が発表した数字に、何を感じましたか。

┏━AD━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
     《《《 “戦略的殿様商売”の実現を支援します 》》》
  セリングラボ(営業戦略研究所) http://www.selling-lab.com/
  −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
 「お断りのてんこ盛り」や「門前払いの山」を築き上げることなく、
    ニーズのある見込み客が向こうからやって来る、という
     『売れる仕掛け』の作り方を一緒に考える会社です
  −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
    有)ブレインズ・ワークス http://www.brains-works.com/
  代表取締役 佐藤 正明 E-mail:masaaki.sato@brains-works.com
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛

■=== 【コラム/『企業組織の課題考察』(1/3)】<寄稿> 公江 義隆

久しぶりに公江さんから文書を頂き、大変共感できる内容だったので
無理を言って掲載させて頂く許可をいただきました。
今回から3回に分けて掲載いたします。

組織の問題は、「分かっていない」、「分かっているのに直せない」、
「努力しているが改善しない」の3種類のようですが、
一番多いのは「改善努力をしているつもり」のような気がします。


  〜〜『コンサルティングの視点からみた企業組織の課題』〜〜

                公江 義隆 y-koe@air.linkclub.or.jp
               (JUAS/ISC、もとITコーディネータ、
                もと武田薬品工業(株)情報システム部長)
 −−目次−−
*1・やっているのに旨く行かない会社
*2・何となく動きがなくなる会社
*3・組織と人事が停滞してレベルダウンする組織
 4・忙しくて成果がでない会社
 5・世代継承でつまずく会社
 6・理念がなく漂流する組織
 7・目的意識が弱く手段が自己目的化する組織
 8・“社内”専門家が方向を間違わせる組織
 9・危機意識が無い組織
 <終わりに>
 
 ※本稿−1.2.4.は、ITC近畿会コラム掲載原稿
  「リーダーの気力」の内容を基に修正・加筆したものである。
 −−−−−−

40年近く勤めた会社を定年でやめてから、色々の形で中小企業の経営をはじめ、
幾つかの企業組織を観察出来る機会があった。これらの中で得たことや現役時代
に経験したことなどを交えて、組織が普遍的に抱え易い問題と問題解決の途を
考えてみる。

ここに述べた問題には、中小企業に限らず、大企業や行政など多くの内部組織や
プロジェクトチーム、その子会社や出先機関にも当てはまるものがあると思う
(適当に肩書きを読み替えて、自分の周りを見てみていただきたい)。

対策には、表面に現れている症状への対症療法の前に、その背景にある原因の
診断が欠かせない。問題解決には原因となった病根と、その結果生じた影響の
治療、この2つの処方箋が必要だ(世間では、後者だけに目が向いているような
場合が多い)。

具体面で提起される問題を突き詰めてゆくと、その真因として組織とその組織を
おかしくした問題に行き着くことが多くあった。

そこを見誤り手っ取り早い(コンサルタントにとっては安易で、お金になる)
対症療法に終始すると、結果的に“もぐら叩き”になったり、単に組織の
延命策に留まって、後日、却って問題をより大きくして解決困難なものに
してしまう。

この10数年、アウトソーシングや非正規社員などで、仕事と共に問題も
外に出す、その日その日の対応で済ませてきたような傾向があるが、
今強く求められるコストダウンを追い風にして、そこそこ旨く回っているとき
には手を着けにくい根本的な組織問題(組織の病根や体質改善)と、
人を見直すべき機会ではないかと思う。

1・やっているのに旨く行かない会社

最近では、立派な経営理念、経営戦略や計画を明示する中小企業がかなりある。

経営上の方針や制度、施策などについて、」「あるか?」「やっているか?」
と問えば全て丸印がつく。しかし「その結果は」と言った点から診てみると
“?マーク”の残るところも少なくはない。

同じ言葉であっても真に意味するところ、内容の深さや実行の徹底といった点
に問題を残しているように思う。

戦略や計画の中身以上に、その遂行過程が結果を左右する場合は多い。

部下には「口が酸っぱくなるほど説明をしている」とリーダーはいうが、
部下は具体的な作業とその結果から、リーダーが意図したものを認識して
理解するものだ。

しかし、ワンマンと云われる人が、結果的には部下に対して“もの分かりの
良すぎる”ボスであったりする。途中で言い訳を聞き、“やらないこと、
やれないこと”を一度勘弁してしまえば、「ボスの言っているのはこの程度の
ことか」と、「簡単に出来ることだけをしておけばよい」という組織の
価値観が出来てしまう。やることなすことが中途半端のなり、コストや手間は
かけるが効果が出る前に撤収してしまうという組織風土に陥る。

一度「やれ」と言ったことは、達成出来るまでやらせる覚悟がリーダーに
必要なのだ。

2・何となく動きがなくなる会社

色々の会社で話を聞かせてもらっている中で、「もっと成長できたのでは
ないか」と感じる会社がある。

色々の背景や理由があるとは思うが、現在のポジションが市場や同業者との
競争関係で決まったというより、自らの制約で心ならずもここで止まって
しまっているという感じを受けることがある。

人材不足が原因と言う。しかし同じ時期に同じような条件下で成長を続けて
いる会社もある。企業の問題は突き詰めれば全て“人”に行き着く。
「やれる人が居ないから」では問題は解決しない。
はじめからやれる人などはいないのが普通だ。

“創業来、社長が全てを取り仕切り、社員は手足となり、文字どおり一丸と
なってやっと今日まできたと言う。

その社員も今では部長の肩書きを持つ10数人の部下持ちになっている。
しかし、今まで「上からの指示に従い、ひたすら前進あるのみ」の経験しか
ない彼らには、自分の組織をどう運営し、部下をどう使うかの考えが持て
ない。分からないときには上司の真似をする。

社長が自分たちにしていたことの形だけを見習う。しかし、社長のやっていた
“考える仕事の中身=社長の頭の中”は、外からは見えなかったから
真似の仕様がない。数字にこだわり、ひたすら叱咤激励するだけが
営業部長の仕事になっていたりする。

社員に比べれば桁違いの努力を続けてきた社長も、現状に満足しているわけ
ではない。たまには部下に仕事を任せてみたりはするが旨くは行かない。
「やっぱり自分がやらないといけないか」と自らの存在価値を確認して
半分安心?し、且つ不満を残して、元の「やれないから、やらせられない」、
「やらさないから、やれるようにならない」の悪循環のパターンに戻る。
社長自身も“量”の能力限界に来ており、“質”の向上余力はない。“

“量”を増やせば“質”が下がる、
売上げを増やしても利益が増えない体質に組織全体が陥る。
「質を高めないと量の拡大が出来なくなる」、
そんな壁がどんな組織にはあるように思う。

トップは大変な努力と苦労をしているし、社員は大変に働かされている。
少なくともどちらもそう思っているが、旨く行っていない組織は多い。

少し極端な表現をしたが、何となく停滞気味という会社で
こんなことにはなっていないだろうか。もしそんな傾向があるなら、
問題は“人材不足”ではなく“人材育成プロセスの欠如”なのだ。

重大な問題をある日突然部下に任せてみても旨く出来る可能性はまずない。
こんなやり方をした場合の最悪ケースは、実際には落第点なのに、
当人は苦労した分だけ旨く出来たと思い込んでしまう場合だ。
それでも出来たことにせざるを得なくなる。
(結果的には、本稿―“1”のパターンになる)

日常業務のなかで、少しづつ能力向上が図られていく仕組みが必要である。
適度の権限委譲の体制や、部下の成長を上司の評価ポイントに加える
人事評価性制度が要るのだ。

個々の問題に対しては、「自分がやればもっと旨くやれるのに」との思いを
上司は断ち切らなければならないし、そもそも能力育成には時間がかかる。
お互いに毎日毎日が辛抱の連続である。

辛抱を続けなければ人は育たない。成長している会社は社員が成長している。

3・組織と人事が停滞してレベルダウンする組織

人を増やしピラミッド型の組織が維持できる成長期には問題は少ない。
しかし成長が鈍化してくると、年齢構成は3角形か5角形になり、
やがて4角形になる。

不況期が重なると逆三角形型やワイングラス型が生じたりする。
毎年、各人の年齢は1歳増え、組織の平均年齢も1歳増え、肩書きも付いて
ゆき、人件費は上がってゆくが、やっている仕事は10年前と変わらない
というようなことがおこる。

部長の肩書きはあるがやっていることは課長のレベルの仕事、課長は主任
レベル、主任は相変わらず部下なし、夫々がそのポジションに相応しい
責任を果たせていないのだが、誰もそのようには思っていない。
部下にポジションに相応しい仕事をさせようともしない。
自分の立場を脅かすことになるからだ。

面白いことに、こんな組織では、夫々が下位の人(部下)に能力がないという。

一方、自分から自分のポジションに相応しい仕事に挑戦することもしないし、
何となく出来ないしがらみが出来上がっている。

多くの下位レベル(作業レベル)の内容の仕事はある年齢を超えると能力が
低下してゆく。人件費のアップと生産性の低下がダブルで効いてくる。

上司の能力アップのない組織は、部下も能力アップしない。
やがて組織全体が衰退してゆく。しかし、それに中々気がつかない。

金融業界や行政組織は“天下り”の仕組みでこの問題に対応してきた。
大企業は子会社を作り、ここを問題の受け皿にしてきたが、
これらを許さない状況にかわった。
過去20年、日本の企業はこの問題に取り組んではきたが、
未だに解決の出来ていないところも多い。

比較的早い時期から、人の特性を見極めマネージメント職を目指す途、
ある程度自己完結的に仕事が出来る専門職を目指す途を準備して、
専門職を処遇を制度化することが必要だ。
その上で組織に簡素化、役職の責任・権限の再設定を行うことであろう。
口ばかり達者で手足の動かない中高年年者を作らない仕組み作りが必須になる。

果敢なトップの決断、従業員の意識改革が鍵となる問題だが、
重要な点は「改革の対象は常に上級者から」である。

下には厳しく、上に甘い会社がよくある。
取締役は若干減らしたものの、代わりに執行役員をずらりとならべる
業績の上がらない会社がある。
                            ・・・つづく

┏━AD━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
   実践型パフォーマンス・コーチングは積極的傾聴とPDCAから
   情報分析に基づくシナリオの無いコーチングは時間の無駄使い
  −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
   コーチング研修:「基礎編」と「実践編」で身に付く研修を!
  −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
   風土革新を総合的に支援する(株)TRUソリューションズ
     当社提供の<組織活性化・人材育成関連サービス>は、
       ==> http://www.tru-solutions.jp/tru-10.htm
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛

■=== 【コラム/『おやじバンド「ザ・ムーンサルト」奮戦記』】

     ヤッタ〜!!ピンキーとムーンサルトだ!!

去る2月1日にグランドプリンスホテル赤坂・クリスタルパレスにおいて
我らがバンマス塚原光男さんの「紫綬褒章」受賞を祝う会が、
日本体操協会と朝日生命の発起人で開催されました。

 http://www.tru-solutions.jp/TheMoonsalt_AkasakaPrince_100201.htm

参加者は500名、各界の著名人も多く、
体操関係は当然のこととしてメダリストが多数、その他のスポーツ界からは
再選されたばかりの武蔵川理事長(日本相撲協会)が来られていてビックリ!!
政界からは中山義活衆議院議員(民主党・國學院高等学校時代の体操部での
先輩だそうです)でも、鳩山さんの祝電が「民主党代表」だったのは何故?
「内閣総理大臣」じゃあ駄目だったのか?

音楽系でも、京胡のウー・ルーチンさん(お祝いに2曲も演奏してくれました)。
等々と、多種歳々・・・ そして ・・・
ピンキーとキラーズの「今 陽子さん」が
我々の演奏で、あの「恋の季節」を歌ってくれました!(*^_^*)!

     http://www.youtube.com/watch?v=h4wOcevv5jk
 <遠景なので映像は楽しめませんが、YouTubeで音声をお楽しみ下さい>

我々は黒いスーツに帽子で演奏にのぞんだのですが・・。
軽いステップとはいえ演奏しながらは難しい・・・
「キラーズ」にはなりきれませんでした(;_;)

最初は、さすがに壇上では緊張していたバンマス・塚原も
宴が進んでバンド演奏の頃にはリラックスのハイテンションモード
金メダルものの演奏と歌でした!(*^_^*)!

  ---------------------------------------------------------
  【金メダリストバンド『ザ・ムーンサルト』公式ホームページ】
      http://www.tru-solutions.jp/TheMoonsalt.htm
         <イベント等への出演依頼受付中>
  ---------------------------------------------------------

┏━AD━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
   ITプロジェクト関連(企画、推進)のお悩みを解決します
  −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
★コンサルタントやスペシャリストがプロジェクトの成否を左右します★
  −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
  キーワードは、ERP/SCM/CRM、システム再構築、BPR、
  プロジェクト管理、ITスペシャリスト、業務コンサルタント、等々
   TRUまで気軽にご相談ください ==> info@tru-solutions.jp
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛

■=== 【F+S Forum/開催日程】

◆開催予定:  <最新日程はHPでご確認ください>

 東 京【第143回】3月10日(水)@赤坂見附.エスカイヤクラブ
 東 京【第144回】4月21日(水)@赤坂見附.エスカイヤクラブ
 東 京【第145回】5月19日(水)@赤坂.エルカミーノ

 名古屋【第31回】2月25日(木)@名駅.エスカイヤクラブ

 大 阪【第49回】2月26日(金)@梅田OSビル.エスカイヤクラブ

 広 島【第16回】3月5日(金)〜6(土)@幟町.ASUQIA

 福 岡【第34回】未定

 ゴルフ【第34回】未定

◆開催報告:

 東 京【第142回】1月27日(水)@赤坂見附.エスカイヤクラブ
   ・38名の御参加で賑やかに終了しました。

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
  「人が創る」を合い言葉に、「F+S Forum」を通じてより良い社会へ
       http://www.TRU-Solutions.jp/F+S_Forum.htm
   参加者のご紹介や【F+S Flash】のバックナンバーは上記URLで
  各種有益な情報提供やイベント等の告知があればお知らせください
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆

編集後記: 冬季オリンピックを見ていて感じることは、日本人選手達はまだ
まだ競技を楽しんでない、ということです。その責任の多くは、プレッシャー
をかけ続ける関係者のジジイやババア達にあります。オリンピック代表になれ
た(or認められた)選手なら、いい加減に試合に参加することは有り得ないの
だから、もっと自由にやらせればよいのにと思うのは私だけでしょうか?横綱
になってから品格を云々する相撲協会と同じ気がします。そこに行く前までに
やるべき事をやらず、問題が起こってから・・・ そもそも、子供をしかる前に親
をしかりましょう!!これらの横綱やスノボー選手はある意味犠牲者ですよね。

★F+Sバンド「♭+#」が5月にライブを決行します!!
   http://www.TRU-Solutions.jp/FandS.htm
 昨年の10月は私の病気でキャンセルしてしまいましたが
 昨年12月のF+Sクリスマスでの演奏に気を良くして
 5月のライブへ向けて活動を開始しました。!乞うご期待!

//////////////////////////////////////////////////////////////////////