F+S Flash
(Vol.113)

 

============================= CONTENTS =============================
【F+Sメンバー紹介/第100弾】
  田内 幸夫 / エスアイエル    <大阪>
  中間 由洋 / ハイエレコン    <広島> 
  中元 正彦 / ECS       <広島>
  佐野 光丈 / サン        <東京>
【コラム/『経営や歴史の著名人に見るBSC的考察 』】   <寄稿>
  <No.13> 〜「アパレルのH&M社」の巻〜   高橋 義郎/VWJ
【コラム/『【脳マネ】第29回 脳って面白い 』】     <寄稿>
  指導の言葉:「教え込む」から「引き出す」へ 前田 英行/日立公共SE
【F+S Forum/開催予定】 (以下は仮日程です。最新日程はHPをご覧ください)
  東 京:【第139回】7月22日(水)@代々木.グリーンスポット
  特別企画:北海道(釧路〜根室)国内最東端コース攻略ツアー
       9月4日(金)〜6日(日)の2泊2R<参加者募集中>
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■=== 【F+Sメンバー紹介/第100弾】

自己紹介、記念の「100回目」は4名の方に書いていただきました。

※自己紹介バックナンバーは以下のURLでご覧ください。
 http://www.tru-solutions.jp/F+S_Home.htm#『F+S Flash』

1)田内 幸夫 / エスアイエル    <大阪>

田内さんは、この「F+S Flash」にも以前に何度か寄稿頂いている、
もと武田薬品の公江(こうえ)さんに御紹介いただきました。
見かけだけでなく性格も大変豪快なオヤジ(失礼!(*^_^*)!)です。
もと若者にこんなタイプが増えないものかと思います。

 <ご本人からの一言> 

F+S大阪に時々参加させていただいている田内幸夫です。
私の名前はこのように横書きにすると簡単な漢字だけの、平凡な名前ですが
その特徴は縦に書くと上から下まで完全に左右対称なのです。
名前は、バランスが取れているのですが、人生は誠にバランスの悪い道を
歩いてきました。(*^_^*)

数年前、ITコーディネーター(以下、ITCと略)の先輩にご紹介いただき
F+S大阪に参加させていただくようになりましたが、
この数回の大阪での参加者の中では多分最年長だと思っています。

私は、大学卒業後(昭和41年)NECに入社し、
鉄鋼業関連のシステム開発をスタートに、定年までの38年間、
主として製造業のソリューションにかかわってきましたが、
同年代の人はその殆どが引退され、まだ現役を続けている少数派で
今ではコンピュータ関連業務の草分けというより
骨董品的価値があるのではないかと思っています。

また、現役と言いましても、
数年前の定年退職直前に、ある偶然の切っ掛けから
「ITCインストラクター:ITC育成の為の研修会の講師募集」を知り、
これなら定年退職後もこれでアルバイトが出来るかも、と思って応募し、
その結果いまだにこの関連の仕事から抜け出せなくなったと言うのが実情です。

現在は、主として関西地区を中心に中小企業に対する「経営戦略立案・
IT化企画・調達・開発・導入」の一連の流れを
ITCのプロセスに沿っての支援活動を行っていますが、
よる年波のせいか、頭の回転や資料作成、パソコン操作等が極めて遅く、
四苦八苦しながら何とか業務をこなしている状態です。
(苦しければ早く止めれば良いのに!)

ただ、このように仕事が続けられるのは健康と体力に恵まれたからであり、
会社入社当初は重量物のカードの束と磁気テープを運搬するのが
SEの使命と感じたとき以来健康には留意してきましたし、
今でも暇を作ってはフィットネスクラブで汗を流し、ゴルフのドライバーの
飛距離を維持したいと頑張っています。

このように体力があるお蔭か、
いまだに大酒飲みで休日前なら日本酒の1升をもまだ飲めるのではないか
と自負しており、飲み会ならば何処にでも参加しています。
(次回の大阪での会合にも飲みに行くぞと決意)

最後に、ITCと言う資格(経済産業省の推進資格)は、
相当に知られるようになって来ましたが、
まだまだその知名度は低く(過去にETCと間違えられたことも有り)
この資格制度の普及にも活動時間を割いています。

この文書をお読みになってまだITCをご存じない方は、
是非「ITコーディネータ協会」のホームページを覗いてみてください。
  http://www.itc.or.jp/
(必要なら何時でも詳細説明します)

最後までお読みいただきありがとう御座いました。
今後とも宜しくお願いします。    

2)中間 由洋 / ハイエレコン      <広島> 

いつもゴルフ場への送迎協力有り難うございます。
エエッ〜!!90が出ちゃったんですかァ!
今度同じパーティーになった時には心して挑みましょう(*^_^*)

 <ご本人からの紹介文> 

はじめまして、F+S広島(ゴルフ中心)に参加させて頂いております
(株)ハイエレコンの中間と申します。

私の名前は、中間(ナカマ)と読みまして、昔は漫画のビーバップ・
ハイスクールの「中間徹」、最近では女優の「仲間由紀恵」のお陰で
呼び名の知名度は上がってきましたが、漢字で書かれる場合は未だに
「仲間」と間違えられます。

さて、ハイエレコンはF+S広島の世話役をさせて頂いております福井が
常務取締役と言う事もあって、皆様(広島の方)はご存知だとは思いますが、
少しだけPRをさせて頂きます。

弊社の親会社が(株)ソルコム(旧・広島建設工業と旧・光和建設が合併)
で、NTTの通信工事をメインに行っている会社と言う事もあって、
弊社の主要お得意先様は全国のNTT関連企業様です。

弊社は、日立製作所の特約店としてスタートし、ソリューションビジネスを
展開させて頂き、今日では地場のSI企業の中でも元気のある会社だと
自負しています。しかし、日立製作所がパソコンから撤退と言う事もあり
苦戦を強いられており、更なる飛躍の必要に迫られております。

私の所属しておりますグループでは、
冠婚葬祭の互助会様向けパッケージ「カーニバル」と
食肉卸業様向けパッケージ「トレサミート」を
全国展開させて頂いておりますので、
ご興味が御座いましたらご連絡の程、宜しくお願い致します。

私の自己紹介ですが、
生まれも育ちも広島市で江波と言う町に住んでおります。
ところで、皆様は「広島江波山桜」をご存知でしょうか?

推定樹齢は150年の原子爆弾の被爆樹で高さが14メートルの大木で、
同じ枝に花びらが5〜13枚の一重咲きと八重咲きの白い花が咲く珍しい
桜の木です。1996年には広島市の天然記念物に指定されています。

江波山には、広島市江波山気象館(旧・広島気象台)もありますし、
上り口には「陽気」と言う有名なラーメン店もありますので、
お近くにお寄りの際には江波山に、是非お立ち寄りください。

私の趣味は、やはりゴルフです。
F+S広島に参加させて頂くまでは、年に5回コースに出れば良い方
でしたので、練習しても中々100を切る事が出来ませんでしたが、
F+S広島に参加させて頂く事でコースに出る回数が増えました。
お陰さまで今月の弊社のコンペで90(自己ベスト)を出し優勝する事が
出来ました。

今後もF+S広島に参加させて頂き、楽しいゴルフを続けて行きたいと
思いますので、宜しくお願い致します。

3)中元 正彦 / ECS    <広島>

何なんでしょう?広島の方は、見かけは「ほんわか」しているのに
シッカリとした「芯」をお持ちの方が多いような気がします。
私のように、口と要領で生きてきた人間とは、だいぶ違います。<!反省!>

 <ご本人からの紹介文> 

初めまして、(株)ECSの中元正彦です。
今年の始め、東京でネクストビジョン有馬様を見訪ねた時、
F+S東京がその日に開催されるという話を聞きました。
残念ながら、その日は広島に帰る日だったため参加することができません
でしたが、その後ハイエレコンの福井様に紹介して頂き、3月6日に
F+S広島へ初参加しました。また、翌日のゴルフにも参加しました。

その時、スコアが念願の100を切り、上位入賞を果たしました。
この様なコンペで初めて良いスコアを出すことができ、自分自身でも驚きました。

さて、自己紹介をさせて頂きます。
1955年に広島で生まれ、広島で育ちました。
大学進学の時東京へ行きたかったのですが、東京の大学が私を拒んだため、
泣く泣く広島の大学へ進学しました。

卒業後は地元の会社へ入社し、23年間サービスとして働きました。
最初はメディカルのCE、その後はコンピュータのCEに、
そしてサポートのマネージャーになりました。

2001年に親会社のエコー・システムに転職し、初めて営業を行いました。
サービス時代は、市場に出ている製品の故障等や保守契約で年間予算を
立てるのは簡単でした。ところが営業は期が終わればリセットされ、
当然前年度より高い予算が付き、どのようにして仕事を取るか悩みました。

しかし、
しばらくするとその中で、技術者を客先へ送り込み、
入った技術者が持ち帰りの仕事を切りだす事を知りました。
そして、エコー・システムの会長に技術者の派遣を行う会社を作りたいと話し、
2005年2月に会社を立ち上げました。
現在4年が経過し、5期目に入っています。

会長からは、10年会社を存続させたら一人前だと言われているので、
日々頑張っています。

ゴルフを始めたのは若い頃ですが、
営業になってお付き合いで再開するまで20年近くブランクがありました。
この2〜3年は、少しずつではありますがスコアが良くなり、
コンペで初めて100を切りました。
これもF+Sの皆様の温かい雰囲気があった為です。

これからも、時間の許す限り参加したいと思っていますので、
ご支援、ご指導の程宜しくお願いします。

3)佐野 光丈 / サン      <東京>

全くの異業種からの転職です。
昔から「保険を売れるヒトは何でも売れる」といわれていますが
営業の基本は何でも同じ、顧客のニーズを理解したり掘り起こしたり
出来るかどうかが、成功者かどうかの分かれ道ですね。

 <ご本人からの紹介文> 

皆さんはじめまして。(株)サンの佐野光丈(さのみつたけ)と申します。
IT業界でご活躍されていらっしゃいます諸先輩方にご挨拶差し上げる程の
経歴は持ち合わせておりませんので、いささか恐縮ではございますが・・・

1973年12月22日 千葉県習志野市生まれの本年数え年で
今年36歳の年男になります。
趣味は釣り(後で経歴にも触れますが・・・)、映画鑑賞、加えて、ゴルフ
(去年から練習始めた素人です)
F+S東京にはKSテクノロジー鯨井社長様のご紹介を受け、
今年1月より参加させて頂いております。

学生時代は勉強もせずラグビーに明け暮れ、
ひたすら頭ではなく身体のみを鍛え、
就職活動をした頃にはバブルも弾けて、就職氷河期に突入しておりました。

結局趣味の釣りを仕事にしようと、釣具量販店に入社し、6年間勤めました。
その間仕事だけでなく、釣りの大会に参加するために全国を飛び回り、
世捨て人のような生活をしておりました。
(一応肩書きはプロだったりしますが・・・釣りをして・・・車で寝て
・・・また釣りをして・・・)

それだけでは飽き足らず、釣具屋を退職後、
東京湾でシーバス(スズキ)の釣り船の船頭を3年半ほどやってきました。
おそらく社会人になって10年で普通の人の何倍も魚を釣ってきましたが、
釣り以外のことはさっぱりです。
(釣りのことなら大概お役に立てると思いますが・・・)

その後今の会社に入社してようやく3年くらいになり、
少しはサラリーマンらしくなってきたかなと思っているところです。

そういうわけで、IT業界とはまったく異文化で育ってまいりましたが、
客商売が長かったことで、様々な分野のお客様とご縁があったことは
私の強みであると勝手に思っています。

少し仕事の話をしたいと思います。

弊社は大手石油元売会社様のPOSシステム請負をはじめ、
金融・生保・証券等の様々な業界にシステムエンジニアリングでの
お手伝いをしております。
その中で現在はSESの営業を中心にさせて頂いておりますが、
昨今の状況でなかなか苦戦しております。
新規事業への取り組みとして、動画を使った販売促進・広告の
ソリューションについて模索している最中です。

IT業界の経験がそれほどありませんが、
エンドユーザー様のニーズに応えることに関しては
今までの客商売の経験と人脈が必ず生きてくると信じて奮闘しております。

まだまだ若輩者ではございますが、お見知りおき頂けましたら幸甚かと
存じます。いつもF+Sに参加させて頂いて、諸先輩方のお話をお伺いする
のが楽しみです。ぜひお気軽にお声をお掛け頂ければと思います。

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  こんな時だからこそ明確な戦略の立案とスピード経営が最重要です
    成功の鍵は、中間管理職のマネジメントスタイルの変革です
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   組織変革への引き金となる管理職の自己変革へのコミットメント
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■=== 【コラム/『経営や歴史の著名人に見るBSC的考察』】 <寄稿>

 〜〜 「H&M社」の巻 〜〜
                        高橋 義郎/VWJ
                    yosiro-t@cb4.so-net.ne.jp

すでに欧州では、ソニーやコカ・コーラ並みの知名度を誇ると言われている
アパレルメーカのH&M社。いま、破竹の勢いでファッション界を揺るがす
売上高世界第3位のアパレルメーカーだ。

H&Mの本社は、中世そのままの入り組んだ小路が続く静かな街ストックホルム
の中心部にある。本社に限らず、約7万3千人いる全部門の従業員が
「きっかり8時間だけしか働かない」という。

数あるファストファッション企業の中でも、H&Mはファッション性の高さと
社内でも把握しきれないほどの多品種、そしてスピード生産で知られている。
企画から商品化まで、最速2週間。東欧などの物流センターから世界34カ国
1800店の店頭に送り出される。

ゆったりとした街のゆったりとした社風の企業で、
何故そんなことができるのだろうか?

「独自の、綿密で効率的な企画生産システムがあるから。
それを支えているのは、スウエーデン式の民主主義です」とのこと。

H&Mの社内組織は、上下関係を最小限にしたフラットな構造が特徴だ。
特に100人ほどのバイヤーに大きな権限があるのは、同業他社では珍しい。
そのため、根回しや稟議(りんぎ)の時間が要らず、現場の担当者同士が
廊下で出くわしながら、食道でランチを食べたりしながら、
即決してしまうらしい。

高速度の商品展開も、デザインチームの即決によるところが大きい。
世界中から集めた情報をもとにトレンドを予測。
他のアパレルならせいぜい半年先までだが、ここでは1年半先まで見通すという。

先端的はデザインを頂点に、ベーシックな大量生産用までピラミッド型の
予定を立てる。それを3シーズン分、約20あるブランドごとに同時進行で
組み立てる。月曜日に売り上げ情報を確認して、売れ筋と見たら一気に
大量生産する。予測が違っていても、基本は多品種少量生産だから
リスクは少ない。

細かい品質やデザインへのクレームにも、すぐ対処すると即答する。
デザインの採用基準のフラットだ。正規のデザイナー以外に、
アシスタントや学生インターンも案を出し採用されるとのこと。

全工場で労働条件の悪化を防ぐ厳しい規則を設け、ネットで公開して
外部からの監視を呼び掛けている。
グローバル企業としての社会的責任(CSR)以上に、生活の質を重視する
北欧的な考え方を企業文化にしている。
H&Mの2008年の売り上げは、前年比13%増の約1兆3000億円。
ここ10年、毎年10〜15%の新規出店を続けており、
今年だけでも全世界で225店を開店させるという。

そんなH&M社の経営をBSCの「4つの視点」で書いてみると、
次のようになるのではないだろうか。識者の意見を待ちたい。

−−−−−−−−−−−−−−−−−
<財務の視点>
 ・グローバルな成長実現。
<顧客の視点>
 ・毎年10−15%の新規出店の実現。
 ・ファッション性への高い評価の実現。
 ・グローバル企業としての社会的責任(CSR)の発揮。
 ・北欧社会および文化との融合。
<プロセスの視点>
 ・ピラミッド型デザインマネジメントの構築。
 ・スピード感ある綿密で効率的な企画生産システムの構築。
 ・予測システムリスク管理と整合した多品種少量生産経営。
 ・クレームへの迅速な対応ができるプロセス構築。
<学習と成長>
 ・デザイナー、バイヤーへの大幅な権限移譲
 ・迅速な意思決定を実現するフラットな組織の構築。
 ・生活の質を重視したスウエーデン文化を基盤とした経営理念の浸透。
−−−−−−−−−−−−−−−−−
(参考:朝日新聞GLOBEE、2009年6月22日)

筆者紹介: 高橋 義郎
      元・フィリップスエレクトロニクスジャパン 経営品質部長
現・ヴェオリアウオータージャパン 経営戦略室長
<高橋さんのHP: http://www007.upp.so-net.ne.jp/y-takahashi-27/ >

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■=== 【コラム/『【脳マネ】第29回 脳って面白い 』】<寄稿>

       監修・文責 前田英行/日立公共システムエンジニアリング
                    maeda@gp.hITachi.co.jp

〜脳科学から学ぶプロジェクトマネジメント/プロのマネージャー〜
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  《 第29回:指導の言葉(「教え込む」から「引き出す」へ) 》
 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
  === チームビルディング、コミュニケーションマネジメント ===

       出典:白石豊著 「心を鍛える言葉」

前回に続き、オリンピック選手やプロ野球選手のメンタル面のアドバイス
をされて高い実績を出されている、福島大学の白石豊さんの書かれた、
「心を鍛える言葉」という本の内容をご紹介します。

今回は、指導の言葉です。

<間違った指導者の言葉>

例えば、内野手が簡単なゴロをエラーしたとき時の間違った指導者の言葉です。
 ・馬鹿野郎! <罵声>
 ・どうしてお前はそんなにエラーばっかりするんだ <どうして>
 ・しっかりダッシュしろ! <命令>
 ・待って取るな! <否定命令>

万が一、どうして?と聞かれたので、選手が「理由は・・・」などと
答えようものなら、事実など関係なく、「うるさい!理屈をいうな」と
ますます怒鳴られてしまいます。

こうした言葉は、次のエラーを防ぐための言葉になっているでしょうか?
現在の指導者は、むかし自分が選手だったときに、このような指導を受けて
います。その経験から、この指導方法が当たり前で、良いか悪いか考えた
ことがありません。

選手という自分より弱い立場の人間に、指導者の感情をぶつけているだけ
ではないでしょうか?それも相手が一番「しまった」と思って落ち込んでいる
タイミングで、選手に止め(とどめ)を刺しています。

失敗は実力かもしれませんが、選手は指導者の言葉で過去の失敗にとらわれ
自信をなくします。次も失敗をするのではないかと不安になります。あの指導
者は自分をレギュラーからはずすかもしれないと、未来に怖れおののきます。

今現在、目の前の練習や試合にリラックスして集中することは出来なくなり
ます。次のエラーを防ぐことには、逆効果です。怒りの感情を含んだ指示や
命令は、百害あって一利なしです。

この指導では、強い選手を育てることは出来ません。試合でエラーをした
ときに、真っ先にベンチの指導者の顔を盗み見る選手になってしまいそうです。
上からの指示待ちで自分で考えることが出来なくなってしまいます。

<良い指導者の言葉>

 ・エラーしたのは、どうしてだろう? <結果の後に Why?>
  振り返ってくれないか? <考えを引き出す?>
 ・ダッシュして前にでれたか? <Where?>
 ・グラブはどんなふうに使ったか? <How?>
 ・バウンドのどの辺りでキャッチしようとしたか? <When?>

 ◆良い指導者は、選手に聞きます。
           聞くことで選手自身に考えさせます。◆

選手が気がつかなければ、質問することで技術的なポイントに、
選手の考えを向けさることが出来ます。

選手自身が一つ一つ答えていくうちに、選手自身のプレイする感覚で、
次にどこに注意を向ければ、よいかがお互いにわかってきます。

実際にプレイする選手が自分で考え、理解し、納得した次にやるべき事を
引き出すことが出来ます。選手一人一人の個性にあわせた、やれば出来そう
な目標を引き出すことが出来ます。

あとは、選手が自分で改善するのを褒めるほめるだけです。少しでもいい
ところが出たら、間髪をいれずに褒める事が大切です。なかなか改善できな
くても、今度は選手が自主的に問題点を相談に来てくれます。
(指導者として幸せですね。)

良い指導者は選手に聞かなければなりません。皆さんの指導スタイルを
以下の基準で判定してみてはいかがですか?

・自分が50%以上話をしている。     <レベル1:不合格>
・自分が40%、選手が60%話をしている。<レベル2:最低ライン>
・自分が30%、選手が70%話をしている。<レベル3:普通>
・自分が20%、選手が80%話をしている。<レベル4:○>
・自分が10%、選手が90%話をしている。<レベル5:◎>

大学での教育改革を成功させ注目を集めている金沢工業大学の石川憲一
先生はこう述べられています。

これまでの学校教育でも、あるいはスポーツやビジネスの指導現場でも、
本来の意味での教育(引き出す)ではなく、動物を調教するがごとき指導
(教え込む)が行われてきたほうが多かったのではないでしょうか。
つまり、うまくいかなければ怒鳴りつけ、成功すれば褒美を与える
「アメとムチ」の指導です。」
 
イギリスのジョン・ホイットモア著、「潜在能力を引き出すコーチングの
技術」には次のように書かれています。

「コーチはあれこれ命令して、選手の責任を否定しました。
 自分の見たものだけを教えて、選手の意識を否定しました。
 彼らは責任をひきわたさず、意識の芽をつぶしました。
    (中略)
 試合のときに、精神状態を一番いい状態に高め維持するベストな方法は、
 日ごろの練習と技能習得家庭を通して、意識と責任感を高め続けることです。
 それには、詰め込み教育から本当のコーチングへ切り替える必要があります」

我々が、<間違った指導者の言葉>を体験したり、使ったりしているのには
次のような歴史があります。

日本の近代的教育の制度は、1872年(明治5年)に出された「学制」
から始まったといわれています。時を同じくして「徴兵令」と
「地租改革条例」が出されています。

これらは明治政府最大の目的である「富国強兵」を実現するための重要な政策
でした。そこでは、規律正しい集団行動が出来る子どもたちを、大量に均質に
作り出すことが必要でした。

時代のニーズが、一方的な指示、命令、説明型の指導を生み、21世紀の現代
日本にもまだ見られます。高い教壇に教師が立って、40人もの生徒を一斉に
教える放送型授業がその典型です。

このやり方は、もはや先進国の教室にはまったく見られません。
教育改革は進行中ですが、まだまだ上記のスタイルは多く見けられます。

<あなたの職場・プロジェクトではどうですか?>

なんだか、ショックです。
「間違った指導者の言葉」の真っ只中にいます。
自分が言われると不快感はありましたが、
これが間違いだとは考えていませんでした。

自分が指導するときは、この言葉を使っています。
職場でも多く場面で、この言葉を聞きます。
指導の場面では、こちらがたくさん話えをしています。レベル1です。

子どもの時の体験から出来上がった文化は、よくも悪くも染み付いています。
このやり方で、富国強兵が実現した?ので、間違いではないのではと、
思ってしまいます。しかし、現代では間違いなのですかね。

目的思考で、理性で考えるとそのとおりなのかも知れませんね。
上司の顔をみて、受身で、自分の考えを言わない、自分から行動しない、
職場になってしまうかもしれません。もしかしたら、トップ以外は自分から
考えることのスイッチを切った方が楽な職場になってしまうかもしれません。

環境が変化する時代には、これでは生残れないかもしれません。
ぞっとしますね。

 <さあ、今日から行動しよう!>

間違いと分かれば、チェンジしましょう。 "You can CHANGE !!"
われわれが変えないと、次の世代もまた間違ったままになってしまいます。

でも練習しないと難しいですね。
個人練習、チーム練習、練習試合の相手を探します。
誰か一緒にやってくれませんか?

練習用のPCソフトをつくったらビジネスになるかな・・・???

※コメントを頂けると嬉しいです。書く意欲が継続します。
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<筆者プロフィール>  前田 英行 (まえだ ひでゆき)
福島県生まれ。家族は妻、子供3人、猫一匹と亀一匹。牛久市在住。
SE、プロジェクトマネジャとして大小数多くのITシステム構築に従事。
プロジェクトマネジメント学会評議委員、PMP、ITC、システム監査
技術者。趣味は芸術と脳科学、発展途上中のゴルフとスポーツ観戦。
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      お問い合わせは、info@tru-solutions.jp まで
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■=== 【F+S Forum/開催日程】

◆開催予定:  <以下は仮日程です。最新日程はHPをご覧ください>

・東 京:【第139回】7月22日(水)@代々木.グリーンスポット

・<特別企画>北海道(釧路〜根室)国内最東端コース攻略ツアー
       9月4日(金)〜6日(日)の2泊2R<参加者募集中>

◆開催報告:

・広 島:【第14回】 5月29日(金)〜30日(土)@銀山町.シサァール
     19名と初めての20名切りでした、ゴルフへは14名が参加

・東 京:【第138回】6月10日(水)@赤坂見附.エスカイヤクラブ
     34名の御参加となりました

・大 阪:【第46回】 6月12日(金)@梅田OSビル.エスカイヤクラブ
     18名の御参加で賑わいました

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
  「人が創る」を合い言葉に、「F+S Forum」を通じてより良い社会へ
       http://www.TRU-Solutions.jp/F+S_Forum.htm
   参加者のご紹介や【F+S Flash】のバックナンバーは上記URLで
  各種有益な情報提供やイベント等の告知があればお知らせください
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆

編集後記: 2009年も半分過ぎようとしています。早いです。上期の話題
としては、まずは「100年来の未曾有の不況」と「豚インフルエンザ」です。
そして「定額給付金」や「エコポイント制度」に想像できなかった「GM破綻」
バカ丸出しの第一は「SMAP草薙剛の逮捕」。そして、またもやってくれた
「北朝鮮の長距離ミサイル発射」や「日本漢字能力検定協会」問題。これに、
ホンダが撤退後に「F1新チーム・ブラウンGPのバトンが優勝連発」ですね。
最後が、最新ビッグニュースの「マイケル・ジャクソン死亡」。これくらいが
私の個人的な上半期トップ10でしょうか。私個人は、目立ったNEWSもなく、
至って平和。・・・が良いのかどうか?刺激がないと、精神的にも肉体的にも
歳を取るのが早くなりそうです。下半期には「西嶋、80を切る」とか「AVEX
からメジャーデビュー」とか「夢の100億円当たる」とかがNEWSにならない
ものでしょうか?努力が無いところに結果は付いてきませんよね!(;_;)!

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 http://www.tru-solutions.jp/ のBSCコーナーに掲載してあります

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★☆★「塚原光男とザ・ムーンサルト」7月12日(日)18:00〜20:30★☆★
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今回のライブの会場は、都立大学(八雲)にあります目黒区の「パーシモン
ホールの小ホール」になります。「エルカミーノ・スペシャル」との共演。
ベンチャーズ・加山雄三・GS〜JPOPS・歌謡曲まで盛りだくさんの2時間半。
西嶋も持田さん、宮崎さん、馬場さんを中心メンバーにアコースティックな
楽曲を中心にコーナーを持つ予定です。当日は、「蛍祭り」(蛍が見れます)
    是非とも御家族・御友人お誘い合わせの上ご来場ください。
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