F+S Flash
(Vol.32)

   

============================= CONTENTS =============================
【F+Sメンバー紹介/第29弾】
  矢野 一郎/デジタルビジョン、白井 千晶/サイバーテック
【コラム/「大型合併とその影響」】 <寄稿> 丸田 彰/エフタイム
  HP+コンパックの大型合併で業界勢力地図の行方は???
【経営とIT /『やぶにらみBSC考』】 <寄稿> 公江 義隆
  ユーザ企業のキーマンとしての経験からBSCをバッサリと斬る!
【新規事業/フォーサイト】
  天然滋養強壮食品「蟻力神」(イーリーシン)販売開始のお知らせ
【イベント紹介/日韓IT人材交流プロジェクト】 ジャスネット
  第7回現地面談会開催:2002年9月3日(火)〜6日(金)@韓国ソウル
【人材募集】
  コマツソフト、SSJ、メイソンシステム、JSS、SMC
【F+S Forum/開催予定】
  東 京:【第67回】 8月28日(水)19:00〜@赤坂
  名古屋:【第 3回】 9月10日(火)19:00〜
  大 阪:【第19回】 8月12日(月)19:00〜
  福 岡:【第 6回】 8月 2日(金)19:00〜
  長 崎:《特別企画》10月18日(金)〜19日(土)<企画中>
  グアム:《特別企画》12月 6日(金)〜8日(日) <企画予定>
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    ☆
 ______/_  F+S開催の最新日程はHPをご覧ください
 \ ○/  
  \/   ★「各地のキーメンバーからのメッセージ」掲載中!★
   ‖   
   ‖ http://www.TRU-Solutions.jp/F+S_Forum.htm
   ̄ ̄ ̄
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■=== 【F+Sメンバー紹介/第29弾】

1)矢野 一郎/デジタルビジョン

わざわざTRUの近く(都立大学駅)に事務所を作ってくれました。
私と似たもの同士で、あまりお金には縁がないようですが
そのうち、何か面白いことができそうな予感が・・・(本当かな?)

 <ご本人からの一言>  i_yano@digitalvision.jp

デジタルビジョンの矢野と申します。
F+Sのメンバーの皆様、いつもお世話になっております。

私自身は、大学卒業後オリックスに入社、通常のジョブ・ローテーションを
経て、主に国際資金部で海外子会社を使った資金の調達と運用を担当して
おりました。その後バブル期に一山当てようと、オリックス出身者を中心に
設立されたノンバンクに参画し、同社で財務及び海外不動産投融資に従事
いたしました。

しかし、バブル崩壊に伴い同社の業績が悪化、折角の持ち株も紙屑同然と
なりました。約6年前のそんな折、友人からの誘いで、パソコン周辺機器・
グッズの輸入販売の会社を設立、昨秋同社を分社して現在の仕事をしており
ます。

その間、オーナー企業やベンチャー企業の財務アドバイザーとして、他社の
お手伝いもさせていただいています。

デジタルビジョンは、CADによる設計・データ作成及び関連業務、
コンピュータ・グラフィックス製作を主業務としております。
全国の厳選された在宅スタッフを組織し、その成果物を弊社の技術スタッフが
監修することで、大量かつ高品質のサービスのご提供を可能にしています。
更にCAD関連の殆どのアプリケーションに対応している点も特徴です。

なお、同じくF+Sに参加させていただいている代表取締役の吉田とは、
オリックス時代以来20年以上一緒に仕事をしてきている仲です。
ほんの小さい会社ですが、皆様のお引き立てをお願いできれば幸いです。

最後にプライベートなことを述べさせていただきましょう。
自宅は目黒線の洗足で、事務所は東横線の都立大学にあります。
(目黒通り沿いで、西嶋さんのご近所です。)
妻と子供2人(大学2年の長女と中学1年の長男。
下の子は、SSJの佐藤さんのご長男と同じサッカー部に小学校時代から所属。
そのご縁で、F+Sをご紹介いただきました。)で、マイペースの生活を
送っています。

趣味は、旅行・読書・将棋・サッカーです。
最近は、一茶・山頭火・良寛さんといった系譜に傾倒しています。
ひとつのきっかけは昨年9月11日の事件で、米国人のみならずイスラム教徒
やアジアの人間とも接する機会を通じて、日本の社会の変革の方向に以前にも
増して疑問を感じはじめていました。
その時、日本人にとって大切な価値は何か、それは「徳」ということではないか
と思い当たり、私にとって日本の文化を代表する「徳」の人である良寛さんには、
特に敬慕の念を抱くようになりました。
この夏も、その足跡をたどってみたいと思っています。

2)白井 千晶/サイバーテック

ご自分で自分自身を上手く表現されているので思わず笑ってしまいました。
「新婚さんいらっしゃい」に出演したということは、平凡な夫婦ではない?
やたら明るい家庭が想像できてしまうのは私だけでしょうか・・・。

 <ご本人からの一言>  poppo@cybertech.co.jp

みなさま、はじめまして。サイバーテックの白井と申します。

1968年生まれ、今年で34歳になります。
出身は和歌山県和歌山市で、近畿大学卒業後、初めての就職はゼネコン系ソフ
トハウスで建設業関連のシステム開発、大阪のクボタシステム開発で官公庁関
連システム開発、5年前に東京に来てから、副業でやっていたメールマガジン
のライター仲間ということで、サイバーテック起業前の橋元と知り合いまして
気が付けばサイバーテックで厄介になって2年が経ちます。

メールアドレスのpoppoは、新人時代にハトのように居眠りしている姿を見ら
れて付いてしまったニックネームをライター時代はペンネームとして、それを
今も使っておりますが、電話でお客様にメールアドレスを「ピーオーピーピー
オー...」と説明するときだけ、「アドレス変えようかな?」と考えてしまいます。

サイバーテックは、秋葉原の新名所(?)である、オープンソースの戦略拠点
「LinuxCafe」に居を構えておりまして、地の利を活かしたLinuxベースの
One To Oneメール配信プロダクト「顧客とりこメール」の開発・販売や、XML
をキーテクノロジーとしたWebアプリケーションシステムの開発を行っております。

家族は、学生時代に学園祭で声をかけ、平成5年5月5日(この日は仏滅だったの
ですが...)入籍、次の年に「新婚さんいらっしゃい」出場等を共に果たしてき
た妻と長男(5歳)・次男(1歳)の四人家族で足立区のマンションに住んでおります。

趣味は、中学時代から始めて20年になる合気道です。年数だけはそれなりです
が、いろんな流派に浮気をしていることもあり、いつまでたっても上達しない
のが悩みの種です。とは言っても、普段体を動かさない分、稽古のときは思い
っきり汗をかいて積極的休養を取るように心がけています。

その他には、大学時代からエレキベースをやっておりまして、全盛期はライブ
ハウスでハードロックなんかを弾いていたのですが、今は子供にアニメソング
を(ベースで...)弾いて聞かせる程度になってしまっています。

F+Sには広瀬さんにご紹介いただいて、年末から参加させていただいており
ます。ようやく常連の方の顔がわかりはじめてきたところです。背が低くて色
が黒く、体育会系の体格で、とてもSEに見えない人間を見かけましたらそれは
私ですのでお気軽に声をおかけください。
それではこれから、サイバーテック共々よろしくお願いいたします。


■=== 【コラム/「大型合併とその影響」】 <寄稿>

                     丸田 彰/エフタイム

今回の、ヒューレット・パッカード社とコンパックコンピュータ社の合併は、
言わば日本における富士通と日本電気が合併するような世界中の人々が注目する
合併と言えます。本件に関して、販売店の立場ではありますが、レポートさせて
いただきます。

まずは、ご存知かと思いますが、本合併の概要をご紹介いたします。
2001年9月3日に、HP株0.6325に対してコンパック1株の総額
約250億円(当時)の株式交換による衝撃的な合併が発表されました。
目的は、ずばり生き残りのためで、総合ITベンダとしてスケールメリット
を選んだと言う事です。

DELLの台頭を抑えるためとの意見もありますが、ターゲットはIBMと
思われ、コンサルを含めたサービスの拡大、強化を狙っております。
当時のアナリストの殆どがこの合併に対して懐疑的で、その理由は製品系列が
あまりにも似ており補完するものでは無い事、大型合併は成功した前例が無い
と言った内容でした。

また、同時期にHP社の大株主でもあるHP社創業者一族から、収益性の悪い
PCビジネスを増大させ、利益の源泉であるプリンタ事業に悪影響が出る
として合併反対の立場を取り、株主投票で最終決定がされると言う事態に
なった事は記憶に新しいかと思われます。

本年3月19日に行われた臨時株主総会の株主投票に対して、米国大統領選挙
と同様に不正な投票が行われたとして、反対派から意義を申立、骨肉の争いの
呈を奏したかと思えましたが、4月30日の判決により投票は有効であるとの
裁定が出され、反対派による上告を行わない宣言がなされ、なんとか5月7日
に新生HPが誕生しました。但し、その差は僅か3%であり、多難な船出が
予想されておりました。

次に合併後の会社概要を紹介いたします。(以後HPQと称します)
但し、数字に関しては両社の直近の合計です。
 会 社 名:ヒューレットパッカード(銘柄コード:HPQ)
 売 上 高:$800億(約10兆円)
 従業員数:145,000人

これは、IT業界でIBM(約11兆円)に肉薄する数字となり、フォーチュン
500社中9位であり、全世界の150カ国でビジネスを展開します。
主要ビジネス分野での売上シェアも、サーバ、クライアントPC、ストレージ、
プリンタでNo.1となります。

米国では既に、統一会社として運用されておりますが、日本を初め10カ国
程度が、税制あるいは法律上の問題から、未だ統一会社が設立されておりません。
日本においては、11月に新生HPを設立すると発表がありました。
以下は、日本における統一会社の概要です。(以下新生HPと称します)
 会 社 名:日本ヒューレット・パッカード株式会社
 売 上 高:4800億円
 従業員数:6500人

HPQでは$25億のコスト削減を約束しており、7月より全世界で
15000人(日本の割当て700人弱)のリストラプログラム実施されて
います。昨年12月頃に合併プログラムとは異なるリストラを行いましたが、
それより若干のプレミアが付いているようですが、応募状況を含め詳細は
まだ聞こえてきません。

今回の合併で、先に紹介したアナリストたちの危惧もさることながら、
外部から見て不思議に思う事が、新会社の人事です。
SEC(証券取引等監視委員会)への提出書類によれば、合併に際して
一方の部門を残して、他方の同等部門を消滅させる「Adopt and Go」戦略を
採用するとあります。この判断基準は売上が大きな要因になっているようです。
この戦略は、忠実に行っているようで、HPQの人事を見ても、
代表取締役会長がHPフィオリーナ氏、代表取締役社長にコンパック カペラス
氏が就任し4つの新しい事業体(エンタープライズシステム:ESG、
パーソナルシステム:PSG、イメージング&プリンティング:IMG、
保守、コンサル関連:HPS)に関しても、HPとコンパック出身者が半々の
構成です。

日本では、会長にHP寺澤社長、社長にコンパック高柳社長、4つの事業体に、
HP出身者1名、コンパック出身者3名が就任する予定です。
これは、合併契約時の条件なのか、コンパックとDECの合併の際の反省なの
かは定かではありませんが、あたかもコンパックが買収したかのような特異な
状況と思われます。
HPQでの消滅部門は、殆どのケースが所属人員を含んでいるようですが、
日本においては、各部門で両社半々に近い人員構成をとるようです。

「Adopt and Go」戦略は製品にも適用されております。UNIX系システムは
競合しないとの事から、HP UNIX機器と旧DEC アルファ、旧タンデム
ヒマラヤは共存しますが、PCは殆どがコンパックラインに統合されます。
また、プリンタ関連やストレージ関連製品はこのまま継承します。

将来の製品戦略はhpのシングルプラットフォーム(Itanium)、
3OS(hp-UX、Linux、Windows)にコンパックの技術を付加して強力に進めて
いくようです。

製品の統廃合により日本では、PCのチャネルに変更があり、7月1日より
従来hp PC製品を取り扱っていた全ての1次店をコンパックの1次店として
新規に登録し、アルファを含むコンパック製品の販売が可能となりました。
エフタイムを例にとりますと、契約としてUNIXとPC製品を持っている
ため、これにコンパック製品の1次店の権利が加わります。
結果として、エフタイムは、hp UNIX、コンパックUNIX、hp PC、
コンパックPCを取扱できる数少ないホールリセラになりました。

視点を変えて日本の両社の販売戦略を見てみますと、HPは伝統的に直接販売
を主としており、PCが製品ラインアップに加わり、主要製品であるUNIXが
日立、NEC等にOEM供給が始まった90年前半から間接販売も行っています。
かたや、コンパックは元々PCメーカで間接販売が主体の会社でしたが、
タンデム、DECの買収による直接販売部隊取り込みとDELLのビジネス
モデルに対抗するため、ダイレクト販売を行っています。

結果からすれば、両者共に直間販売部隊を抱えておりが、生い立ちから派生する
微妙な違いがあり販売戦略作成上は多少混乱すると思えます。また、従業員をみ
ますと前者は大半がプロパー社員で占められており後者はキャリア採用組が多い
と聞きます。一部では、純粋培養組と海千山千組と言われております。
ありきたりな結論ですが人的統合が一番難しいかもしれません。

危惧や否定的な意見が多い本合併ですが、アナリストの一部では好意的な意見も
あります。それは、コンパックの持つ強大なフィールドサービスビジネスという
形で足腰を提供し、HPはインテルのItaniumの設計に大きな影響を与え
た相当なレベルのe-ビジネスシンクタンク兼ハードウェアベンダーという形で
頭脳を提供することにより、スケールメリットを最大限に活かせると言う可能性
があるとの事です。我々もこれには大いに期待したいところです。

最後に、これまでの経緯と若干の憶測を報告させていただきましたが、第三者的
にはアナリスト達の似たもの同士の大型合併は成功しないと言う予想に対して、
新生HPがどうなって行くか見ていたい傍ら、合併の渦に巻き込まれている直接
の当事者としては、少しでも売上を伸ばし貢献する事によって自分達の地位を
確保しなければならない人間がレポートいたしました事をご理解いただき、
報告を終わらせていただきます。

           丸田 彰/エフタイム maruta_akira@omron-at.co.jp

 ┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
  エフタイムはHP製品は元よりコンパック製品も取扱いできる
  数少ない両社の1次店です。UNIXシステムからPDAまで、
  コンピュータ事で迷ったら、迷わずエフタイムをご指名下さい。
      株式会社エフタイム 営業部 福良(フクラ)
    TEL:03-3438-9852 fukura_hidehiro@omron-at.co.jp
 ┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛

■=== 【経営とIT/『やぶにらみBSC考』】 <寄稿> 公江 義隆

   〜〜やぶにらみBSC考〜〜
      読みながら感じた疑問点と、
        それに対する自分なりの理解と納得、
          「要は」とそれなら「どうする」

◆0.まえがき

F+S主宰者の西嶋さんから「何かありませんかね〜」と寄稿依頼のメールを
戴いた。数日後、BSCフォーラム資料と「バランススコアカード経営――
なるほどQ&A」(中央経済社)なる書籍が送られてきた。西嶋さんにすれば、
半隠居暮らしの私に「少しは勉強をしないか」と云う、いつもの親切の延長で
あったと思うが、何しろタイミングが良すぎた。「BSCをどう思うか」を
書けとの指示と受け止めた。

BSCについてはITCの研修でインストラクションの為、松原先生の書かれ
た本「バランス・スコアカード経営」(日刊工業)を1冊斜め読みしたぐらい
の知識しかない。

以前にこのフォーラム・レターでも「…易しい日本語で」などと書かせて
いただいたが、私はアルファベット3文字が大嫌いである。
しかし、相手はバランス・スコアーカード・フォーラムの事務局長さんでも
ある。またF+Sには高橋さん(日本フィリップス)など、BSC実践の権威
がおいでになる。覚悟を決めて新たに本を2冊買ってきた。

考え方については創始者の著作に限ると(HBR、DHBのバックナンバは
見つからなかった)バランストの"ト"が気になったが、キャプランとノートン
の本「戦略バランスト・スコア―カード」(東洋経済新報社)、これは考え方
や経緯を知る為に前半を読み、うしろのほうはリファレンスということにして、
目次の項目と要約から内容を想像することで横着を決めこんた。もう1冊は
書店の棚にならんでいた中では一番易しそうに見えた、吉川先生の「バランス・
スコアカード入門――導入から運用まで」(生産性出版)、こちらは乗り物の
なかでも読める。

夫々の本で少しずつニュアンスの違う点があったりするが、長年企業の現場で
「要は」と「それでどうする(決定)」ですごしてきた人間にとっては、細かい
違いはどうでもよい。
最初の意気込み―――腕まくりして格闘のつもりが気力が続かず、
結局「要は」と「それでどうする」の雑駁なレベルに留まってしまった。

そんな事で、一般の企業ユーザの立場に立ち戻ったつもりで、こんな話が
あったらどう受け止めたであろうかを想像しながら、個人的感想を述べ
お茶を濁させて戴く事とした。

浅学+頭の固くなったオールドタイマーである。
理解不足、誤解もあるかとも思う。皆様には是非、問題点のご指適・ご教示を
お願い出来れば幸いである。

◆1.「これって、新しい考え方?」

財務、顧客、業務プロセス、人材の4点に項目を具体的に決めたことは別にして、
このような二律背反(トレードオフ)の問題のバランスをどうとるかは、従来
から経営者にとっては日常の普遍的問題である。また組織をあづかる管理者全て
につきまとう問題でもある。自分自身の経験を振りかえってみても、30年も昔、
管理職になった途端に直面したのは、人不足の中で、目先のプロジェクトの効率
(財務視点)と要員の教育(人材視点)をどうバランスさせるか、ユーザーサー
ビスレベルとコストや要員のモラルのバランス、業務プロセス改善の1次的コスト
アップや効率低下と改善後の長期的効果のバランス、…等などの問題であった。

その後、立場はかわって問題の種類やレベルは変わっても、意思決定の悩みの
ほとんどは、突き詰めれば"トレードオフ"に起因すると言っても過言ではなかった
(そうでなければ、誰が決めても同じ結論になる)。

「業務プロセスを改善して競争力をつけ、従業員を教育して質を高め、顧客満足
を通じて信頼を得て業績を向上させる」と至極当然の論理として本には書いてある。
理屈はそうかもしれないが、実務の現場にすれば、目前の仕事を犠牲にして
多大の人的エネルギーとコストを使って実現は2年先になるという業務プロセスの
改善に注力し、多忙な中から工数を割いて従業員教育を強化し、新製品開発や
気まぐれな顧客満足を得る為の諸施策に、僅かな利益の中から多大の費用と時間
を使って3年後の業績向上を期待するが、気の短い投資家は3年後より、これら
の施策への投資の為に減った今期の利益を気にして株式を売り払う、こんな姿が
現実である。「だから、そんなに簡単に旨くなんか行かないよ」と言う意見と、
「だからこそ、こんな考え方を積極的に取り入れないといけない」という意見が
出てくるだろう。

財務は遅行指標、それ故先行指標として他の3つが必要と本には書いてある。
しかし現場の感覚からすれば、何か新たな施策をやると決めた段階で新たな
将来コストの発生を認めたことになる。その意味で、財務の中でもコスト部分は
遅行とは云えない面がある(効果部分は結果=遅行である)。

話題の経営品質云々論議には、あまりにも業績主義(財務――株価視点)に
陥った昨今の企業経営を、何とかしないと行けないという発想も背景にあるかに聞く。

<自分なりの結論>

安心な点: 現実的・普遍的な問題を対象にした、普通に理解できる方法・考え方。
留意点:  既にこの種の問題を長年扱ってきた人(ベテランの経営者、経営
  スタッフ、管理者など)にとっては、新たに取り組んでも得るところは少ない。
  この人達は頭の中に既に固有の方法論を作り上げている。彼らにとって方法論
  は既に問題では無く、具体的な課題で最適なバランス(空間・時間上の資源
  配分)をどう取るかが問題であることを十分認識している筈である。
  BSCは考えるための土俵であって、バランスの取り方までは教えてくれない。
  新しい経営の考え方のように説明した為、相手の経営者の逆鱗に触れ、
  出入り差止め?になったコンサルタントの知人がいる。

どうするか?
(A)新しく組織の管理や経営問題を取り組む立場になったが、
   まだ方法論を持たない人には、過去の先輩同様に暗黙知の世界で
   あれこれ考え悩むより、この方法で考えたり勉強するのも一法。
(B)経営課題のブレークダウンと実行管理を全社運動的にやる場合など、
   関係者共通のわかり易い方法論として活用するのも良い。

◆2.財務、顧客、業務プロセス、人材、この4つの項目は最終目標?

BSCの出発点が企業の評価指標であった点を考えれば、
これら4つが最終目標と言うなら話はわかり易い。
或いは、もっと抽象的な企業ビジョンが頭にあり、このビジョンを
ブレークダウンして4つの指標で具体的にあらわしたという見方でも良い。

<自分なりの結論>

良き企業市民として社会から期待される姿としての、非数値目標もあるというの
なら理解し易い。このような考えなら"環境問題"などが、5番目に付加されてくる
のかもしれない。生き残ってきた経営理念が明確な伝統企業や、戦後まもなく
作られた"創業者の夢の実現"を原点に置く企業などでは、このようなケースが
十分考え得ると思う。
この考え方なら、非財務指標は企業の"姿勢"を表していることになる。

一方、最近の"お金儲け"が設立目的のような企業、市場原理主義を信奉する企業や
社会では、最終指標は"財務"だけと言うことになる。強いて云えば、残りの項目は
極端なマイナスを作らないために見ておくという位置付けかもしれない。
この考え方なら、評価指標には現在と将来の2つの財務指標があり、将来の財務
状況を作り出す要因を表す非財務指標で、将来の財務指標を代行させたという
見方も出来る(ややこしい話ですみません)。

・・・・・つづく、
 3.昔のエクセレントカンパニー論と同じ?
 4.戦略的経営システムか?
 5.戦略レベルで使用する場合の留意点―自分なりの結論
 6.終りに
                公江 義隆 y-koe@alum.calberkeley.org

┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
 ※《BSCフォーラム》==> http://www.bsc-forum.jp/ 会員募集中
  ★第2回定例セミナー:9月9日「ユーザ事例研究特集」
  ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
   『バランス・スコアカード経営:なるほどQ&A』  好評発売中
   −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
   BSCフォーラム編  中央経済出版 (税込2730円)
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛

■=== 【新規事業/フォーサイト】

大山さん(フォーサイト)が、最近中国にこっているなと思ったら
新規事業を始めたようです。 私は大丈夫なのですが、
そろそろ必要なメンバーもいるかと思い簡単に紹介します。
−−−−−

   天然滋養強壮食品「蟻力神」(イーリーシン)
       販売開始のお知らせ

この度弊社では、天然滋養強壮食品「蟻力神」(イーリーシン)の販売を
開始致しました。この商品は、世界貿易機構(WTO)認定商品であり、
(財)日本食品分析センタ−の検査済みです。

「蟻力神」は、中国特産品の黒アリの栄養素に漢方食材を加えた自然栄養食品。
身体に必要な栄養素を補給し、慢性疲労の回復、腎臓機能の回復、精力増進、
EDに、女性の更年期障害や美容に役立つ食品です。

IT業界で活躍なさっている皆様においても、仕事の疲れ、ストレス、
お付き合いによる飲み過ぎ、運動不足等により、疲れが取れず、身体の機能が
正常に働かない事態になってきている方が多いことと思います。

ぜひ一度お試しください。飲めば必ずその効果の凄さが実感できます。

〈注意事項〉
*中国国内で販売されている商品のカプセルは、日本国内においては、
 使用が認められていない食品添加物が含まれておりますので、ご注意ください。
 正規輸入「蟻力神」のカプセルは、日本製で、色はオレンジ/ホワイトです。

この商品は、中国政府、WTO認定商品であり、(財)日本食品分析センター
の検査済みで、最近騒がれている中国製ダイエット健康食品とまったく関係が
ありません。
            大山 強  t-oyama@fore-sight.co.jp

お問合せ先:正規代理店 (株)フォーサイト ヘルスケア事業部
            TEL:03-3442-9325 FAX:03-3442-9326
            E-Mail:info@fore-sight.co.jp

■=== 【イベント紹介/日韓IT人材交流プロジェクト】

日韓IT人材交流プロジェクトとは・・・
・2001年4月より始まった、韓国における日本企業向けIT人材養成プロジェクト。
・総勢1000名を越える応募者の中から選ばれた334名が、
 昨年4月と5月の2陣に分かれて研修をスタート。
・コンピューターサイエンスを中心とする理工系学部出身者で、
 日本で長期的に働くことに強い意欲を持った若者が対象。
・教育期間は6ヶ月。JAVA、UNIX−C、VB/ASPの3つのコースに
 分け、日本で今もっとも必要とされているITスキルの実践教育を
 OJTなどを織り交ぜながら教育。
・日本における作業を前提に、徹底した日本語教育(会話、仕様書読解、ワープロ
 による文章作成)、日本企業におけるマナー教育、チームワーク教育を実施。
・その他、顧客要望による各種教育の実施も可能(例:SAP/ABAP)

 ┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
      日韓IT人材交流プロジェクト 第7回現地面談会
      ---------------------------------------------
   2002年9月3日(火)〜6日(金)3泊4日 韓国ソウル
   http://www.jasnet.co.jp/new/jasnet-japan/main_news.htm
         現地面談会のみの参加も可能です。
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛

     お問合せ先:(株)ジャスネット TEL:03-3593-0093
           営業部:本多 清  k.honda@jasnet.co.jp

 日韓IT人材交流プロジェクトは、韓国政府(労働部)、韓国の5大学
および1民間企業と連携を取りつつ、日本企業向けのソフトウェア開発
エンジニアを養成し、その優秀なスキルを提供する国家プロジェクトです。
一昨年に森前首相と金大中大統領との間で宣言された「日韓IT協力
イニシアティブ」に基づき、韓国政府の全面的な支援を受ける形で進められ
ているこのプロジェクトは、韓国全土より応募のあった総勢1000名の中から、
厳しい審査を通った約300名を対象に、全国各地の教育機関で6ヶ月間の
日本向け集中教育を行うというもので、昨年の4月から第1陣の184名、
そして5月からは第2陣の150名が教育を受けて参りました。

 この産官学が一体となった私どもの取り組みをお客様に十分ご理解頂くべく、
過去五度にわたり韓国への視察団を編成し、現地視察を行なって参りました。
これまでに50社強のお得意先様に200名を超える修了生の受入を戴いております。

 今後、日本のIT業界において、企業の統廃合・再編が加速していく中で、
如何にコストパフォーマンスの良い、言い換えればマーケットバリューの高い
人材を確保していくかが、企業経営において厳しく問われる時代になって
参ります。私どもはお客様のこのようなニーズにお応えすべく、また日韓IT
コラボレーションのコーディネーターとして、皆様のお役に立って参ります。

                   鈴木 義矩/ジャスネット
                   suzuki-yoshinori@jasnet.co.jp

■=== 【人材募集】

1)コマツソフト: http://www.komatsusoft.co.jp
   PM/PLおよびソフトウエア技術者(SE,PG)を募集中!!
   詳細は氏部さんまで、tatsuo_ujibe@komatsusoft.co.jp
2)エスエスジェイ: http://www.ssjkk.co.jp
   基幹業務・会計パッケージの開発SE・PGを大募集!!
   PowerBuilder、PL/SQL、C++、VB、SQL-Windows/Centura等の経験者
   詳細はSSJ/石井さんまで、recruit@ssjkk.co.jp
3)メイソンシステム: http://www.mayson.co.jp/
   生産管理のコンサルタント&上級SEを募集中!!
   詳細はメイソン/早川さんまで、hayakawa@mayson.co.jp
4)JSS: http://www.jsscorp.co.jp/
   ソフトウエア開発技術者(SE,PG)を募集中!!
   詳細はJSS/西田さんまで、t-nishida@jsscorp.co.jp
5)SMC:  http://www.smc.co.jp/
   ERP事業強化のためSAP/R3経験者求む!!
   詳細はSMC/杉田さんまで、sugita@smc.co.jp

■=== 【F+S Forum/開催日程】

・月例会開催予定:

  東 京:【第67回】 8月28日(水)19:00〜@赤坂
  東 京:【第68回】10月 9日(水)19:00〜@六本木

  名古屋:【第 3回】 9月10日(火)19:00〜
  大 阪:【第19回】 8月12日(月)19:00〜
  福 岡:【第 6回】 8月 2日(金)19:00〜

  長 崎:《特別企画》10月18日(金)〜19日(土)<企画中>
             GOLF+卓袱料理の1泊2日

  グアム:《特別企画》12月 6日(金)〜8日(日) <企画予定>
             今年はクリスマスをやめてこっちにするかも?

・月例会実施報告:

  東 京:【第65回】 6月26日(水)@六本木 68名参加
  東 京:【第66回】 7月24日(水)@赤坂  65名参加

  名古屋:【第 2回】 7月 9日(火)22名参加

  札 幌:《特別企画》 7月12日(金)〜14日(日)13名参加
   |> /      美味い+GOLF(2R)の2泊3日
   | o       台風の合間の最高の季節の北海道でした。
  __|________     ジンギスカンは美味かったけど4人分を軽く
 (∵O∴∵ )     たいらげた豪傑AK氏、たいしたもんだ。
   ̄ ̄ ̄ ̄
  魚釣り:《特別企画》 7月28日(日) 14名参加
         金沢八景出発、東京湾で仕立て船でのキス釣り
         天ぷらに最適な中型キスが中心で2〜15匹の釣果でした。
         感じの佐藤さんによれば年内にもう一回企画!請うご期待

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  「人が創る」を合い言葉に、「F+S Forum」を通じてより良い社会へ
       http://www.TRU-Solutions.jp/F+S_Forum.htm
   参加者のご紹介や【F+S Flash】のバックナンバーは上記URLで
  各種有益な情報提供やイベント等の告知があればお知らせください
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編集後記: 今月は原稿も早めに集まり余裕があったはずなのですが、やっぱ
り月末ギリギリでの配信になってしまいました。そろそろHTMLでの配信に
しようかなどと考えているのですが、編集作業を考えるとますます工数がかか
るので暫くは今のままテキストデータでの配信にします。その分、HPの方を
充実していきますので期待していてください。この1週間はパソコンのフリー
ズに振り回され、金がないのでPCとOS(WIN/98SE)はそのまままで、結局
オフィスXPへアップしてしまいました。今のところは順調に動いています。
さて、すでに夏真っ盛り、花火の季節ですね。関東近辺でも毎日どこかで花火
大会が開催されています。見に行かれましたか?F+Sメンバーの中にはもう
夏休みに入った方いるようですが、皆さんはどうされるのでしょうか?移動中
の事故や水難事故にはぜひ気をつけてください。暑中お見舞い申し上げます。
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